狼男のヤクザが一目惚れした美貌の男は、警視庁のエリート刑事!?

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作満月の狼

鬼迫狛王,ヤクザの組長の懐刀として組に関わる狼男
小鳥遊篝,警視庁の花形捜査一課の強行犯係の警視

あらすじ

満月の夜には野性が目覚め、獣に姿を変える――。
狼男である鬼迫の表向きの職業はヤクザだ。そんな鬼迫がバーで出会ったのは、白皙の美貌を持つ謎の男・小鳥遊。
一目惚れした小鳥遊を口説き続ける鬼迫だったが、小鳥遊はバーで一緒に呑むだけで、プライベートを一切明かそうとしない。そんなある日、鬼迫に殺人の疑いがかかってしまう!捜査にやってきたのは、なんと小鳥遊で・・・!?
敵対する二人が繰り広げる、アダルト・ラブチェイス!!
(出版社より)

作品情報

作品名
満月の狼
著者
火崎勇 
イラスト
有馬かつみ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
信じてないからキスをして
発売日
ISBN
9784199006265
3

(11)

(1)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
32
評価数
11
平均
3 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数4

狩りの本能

今回はヤクザの組長の懐刀として組に関わる狼男と
警視庁の花形捜査一課の強行犯係の警視のお話です。

一目惚れした受様に殺人犯の疑いをかけられた攻様が
自身の恋をかけて事件の真相を追いかけます。

攻様は狼男です♪

どんなに抑えても威圧感溢れ過ぎていて
初対面では怯えられる事が多いため
その威圧感と体力を有効に活用すべく
ヤクザを生業としています。

攻様の組は同業者か
裏の顔を持つ企業を相手に金を稼いでいて
攻様の金回りも上々、

攻様の男気に惚れた組長からは
跡目をと言わていますが
義理や付合いや柵に縛られたくない攻様は
一匹狼を貫いていました。

そんな攻様ですが
偶然入ったバーで見つけた好みな美人に
攻様の世界は違った色を見せ始めます。

酒を飲む間の鑑賞用にと思いつつも
彼の反応に興味を惹かれた攻様は
彼にを声をかけます。
この彼こそ今回の受様ですね♪

一目惚れだと近付いた攻様に
受様は本気を信じるので
まずは健全なお付合いをしましょうと
お互いに譲り合おうと笑顔で迫るのです

忍耐を狩りのスパイスと快諾する攻様でしたが
狼男の押しにも負けない受様が
攻様の思い通りに落ちてくるはずはなく(笑)

ソレから三ヶ月、
攻様がバーの常連客となっても
受様との関係は全く進展していません。

しかし
思いがけないところから
攻様は受様の職業を知ることになります。

組が貸付をしていた社長が遺体で発見され
容疑者として上がった攻様を訪ねてきた警視が
受様その人だったのです!!

警察官として
容疑者と親密にはなれないという受様に
攻様は激昂して彼の唇を奪うのですが

男前な受様の膝は
攻様の某所を容赦なく襲い
受様は颯爽と攻様の前から去って行きます。

全く身に覚えのない事件で
自分が捕まるはずがなくても
受様を手放す気などない攻様は
事件の真相を追う事になります。

果たして攻様の疑いは晴れるのか?
そして2人の恋の行方は?!

ヤクザな攻様とエリート警視の受様の恋に
殺人事件の容疑が絡まって進むので
推理モノとしても楽しめるかな♪

攻様が狼男という設定は
事件の真相を追う時には活躍してますが
特に必要があったのかは
ちょっと疑問な気もしますけど

雄のフェロモン出しまくりの攻様に
全く負けてない受様のピンとした姿勢が
すっご良いですよ。

攻様と警視として対面した時や
ラブホに引っ張られていった時も
完全に攻様に押されてたはずなのに
今までココまでした受様を知りません(爆笑)

攻様の「だって男の子だもん」発言、
笑いのツボまで刺激されて二重丸♪

ココまでされてもというか
ココまでする受様だからこそ
攻様も逃がせなかったのでしょうけどね。

狼な攻様とのお付合いは大変そうですが
イヌ科の動物好きな受様には
狼姿のほうが良かったりするかもです。

今回は狼男つながりで
犬飼ののさん『ふたりの悪魔』はいかが?

2

現代版狼男。

ヤクザで狼男な攻×エリート警察官の受。
色んな意味でイロモノ(苦笑)

今回の火崎先生の話は、恋愛とサスペンス?が半々位でした。
サスペンスと言っても、がっつり推理していくわけではないので、キャラと同じ目線で謎を追っていく、というイメージのが近いですかね。

恋愛面では、とにかく一途でストレートな攻めが、受けにアプローチするもサラッとあしらわれて、でも、懲りずに再アプローチして、ちょくちょく理性のタガが外れて暴走…という、まとめたら何となくおバカな感じになりましたが、実際のところは攻めの一杯一杯なところが逆に好印象で、早く障害(サスペンス部分)が解消されないかと、親心のような気持ちになって読んでいました(笑)
攻めの目線で話が進んでいくので、受けがどう思っているのか、攻めと一緒になってハラハラしていましたが、ポロポロと零れている受けの心理描写をかき集めたら、あぁ、と最後には理解できます。

狼男という設定ですが、匂わせる描写は冒頭から多々ありましたが、決定打がないままラストに入り、最後の最後でようやく!という流れ。
まさか本当に「リカントロピー(=狼化妄想症)」!?と思った程。
ありがちな、狼男の能力を多大に発揮して事件を解決!という感じではなく(力は使っていましたが)、月の満ち欠けに理性が左右している、というところで設定を利用しているように感じました。
そこが、現代っぽいかなぁ、と。
ま、人間の時より狼の時の方が、受けの対応が優しいというところはお決まりですがww

今回は、火崎先生の作品では珍しく、泣かない小説でした。
でもこれもまた一味違って面白かったので、萌、で!

1

狼男モノではあるけれど

間違いなく狼男モノ(?)ではあるのですが、そのこと自体による恋愛の駆け引きやドタバタはあまりなく、破天荒なヤクザ×美人の刑事による重厚な大人の恋愛モノです。

序盤がかなり焦れったい展開で、鬼迫と一緒に少々ジリジリしつつ、いつになったら狼は出てくるのかな?と思いながら読みました。腹の探り合いのような二人の掛け合いは面白かったですが、小鳥遊が鬼迫に惹かれていく心情の変化がよく分からず、恋愛面での盛り上がりに欠けたかなと思います。

事件に絡む描写は緊張感があって良かったです。でもあまり狼男設定が活かされていなかったかなぁ。

0

この話、何を目玉にしているのだろう…?

実は狼男としての正体を隠している鬼迫は自身の第六感で一目惚れした美人受・小鳥遊を熱心に口説くもガードが固く相手にされない日々。
そんな中、殺人事件が発生して事情聴取に訪れた刑事として改めて小鳥遊と顔を会わせる事となる。
そこで殺人事件の容疑者扱いされた汚名を返上したく、鬼迫が奮闘する事となるのだが…。

う~ん、この話って一体何を目玉にしているのだろうか?

主役の鬼迫を構成している狼男、ヤクザって要素が薄いので、○○ものって言い方ができない。
どんな話だった?と聞かれて説明するとしたら、『自信家の攻め視点で書かれた受けを口説く話』ってなるのかなぁ…。

鬼迫は実は狼男ですって設定がほとんど活かされていないし、ヤクザでいることにこだわりがないってのも当て攻めとしての存在感が薄い。

殺人時事件を軸にして話が進むのに、受け・小鳥遊も刑事として冴えていないしなぁ…。
最も肝心なところ、小鳥遊が狼男もヤクザも否定しておきながら、何故それでも鬼迫に惹かれていくかが解らないので、二人の恋愛の駆け引きにも惹きつけられなかった。

これは物足りない以前に全体の印象が薄すぎる。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP