小さな花束を持って

chiisana hanataba wo motte

小さな花束を持って
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
2
得点
5
評価数
4件
平均
2 / 5
神率
25%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥514(税抜)  ¥555(税込)
ISBN
9784199001024

あらすじ

ずっと好きだった幼なじみに“恋人”がいた!大学生の七生は落ち込むが、思い切ってその“恋人”に会いにいくことにした。
彼、宗馬は有名劇団の研究生。
話をしたいという七生を、宗馬は無表情に冷たくあしらった。
才能はあるらしいけど、傲慢でイヤなやつ―。
けれど、何度か宗馬と会ううちに、彼が時折見せる孤独や優しさに七生はどんどん惹かれてゆき…。

表題作小さな花束を持って

有名劇団の研究生・宗馬達之(27)
大学生・清水七生(19)

その他の収録作品

  • あなたの眠る場所
  • あとがき

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レビュー投稿数2

本当にハッピーエンドなのか?

宗馬(攻)が、BLのキャラクターとしては、(私の)非常に嫌いなタイプでした。恋愛至上主義である必要はまったくないけど、でも恋愛より絶対優先するものがあるなら、最初から関わらなきゃいいと思ってしまうんですよ。七生(受)はわりとよかったんですけどね。もともと健気は好みですから。でも、相手がダメだとどんなに健気でも共感し切れません。そう思うと、やっぱり宗馬が無理だった、これに尽きるんですね。

最後、宗馬は演劇を取って渡米するんですが、七生はこれが永遠の別れになるかもと思いながらも、宗馬を思って送り出すんです。遠距離恋愛エンドがダメなんじゃないですよ。それは、できれば一緒にハッピーが一番ですが、遠距離でも希望があれば別に構いません。『いつもべったり一緒に』なんて、学生同士ならまだしも、そのほうがよっぽど非現実的でしょう。

でも、これって(いつか帰って来る・来ないだけの話ではなくて)、そもそも遠距離『恋愛』じゃないだろ?とさえ思ってしまいました。私は徹底した『ハッピーエンド至上主義』ですが、それでもこれなら完全に別れてアンハッピーエンドのほうがマシだったとさえ感じました。なまじ曖昧だ続きから、あと引いてモヤモヤするんです。

いえ、それよりも、根源的な疑問になりますが、これってホントに『ハッピーエンド』なんでしょうか。私にはどうもそうは思えないんですよ(だから余計にスッキリしないんでしょうね)。
ただ、どちらか(ここでは七生)の犠牲の上でしか成り立たない『ハッピー』なんて、少なくとも私の好みの『ハッピーエンド』の範疇には入りませんね。

一応、形は年の差ものなんですが、宗馬が年だけは上でも大人とは言えません。大人でも割り切れないこともあって当然ですが、葛藤ってものがもっとあれば。まあ、迷ってはいたんでしょうが、結局年下の七生の自己犠牲ともいえる気持ちにただ甘えてるとしか見えないんです。年の差ものの醍醐味が一切感じられませんでした。

宗馬が七生を『好き』な気持ちはあるんでしょう。それは否定しません。でも、結局自分しか見てないし、見る気もない。それはそれでいいんですよ。でもそれなら1人で勝手に生きて行けってことです。
繰り返しになりますが、この宗馬は『真剣に恋愛したい』と思ってる相手とは関わるべきじゃないヤツだったとだけ言いたいですね。

1

寄りかかるのではなくて、支えたい

劇団生でも人気の攻めと、ただの一般人の受け。
側で支えたくても支える事が出来ない立場の違いや、無力さに苦しくなります。
乗り越えるまでの苦難が激しいだけに、山を乗り越えた瞬間の充実感が格別でした。

有名劇団の研究生・宗馬達之(27)コンプレックス傲慢不器用攻め×大学生・清水七生(19)素直健気受け
病気で亡くなった幼馴染の静の墓の前で、通夜にも葬式の時にも見かけなかった男が立っていた。
高二の時に静に告白したら男の恋人がいるとだけ打ち明けられていたので、もしかしたらこの男が恋人なのでは?と声をかける。
つれない態度で行ってしまう男を無理矢理追いかけて、事情を聞こうとすると乱暴な事を言われて。
それでも諦めきれない七生が通う内に、男が時折見せる優しさや大切なものを失った孤独が見えてきて。

同じ大事な人を失った同士としての共感が、自分のことを見て欲しいと変わっていきます。
演劇雑誌をいくら読んで勉強しても、同じ立場にいるものではないので、その言葉はどうしても上っ面を滑ってしまいます。
七生が宗馬の為に必死であればあるほど、宗馬との心の距離の遠さが切ない。
続きじ年でも大人な幼馴染の静だったら、同じ劇団仲間の理沙だったら、支えられたかと思うと自己嫌悪は止まらなくて。
自分では力になれないという切なさや絶望感が、たまりませんでした。
あまりにも世界観が違う相手に、一般人で演劇のド素人の七生がどうやって一緒にいる価値観を共有出来るのか考えると、答えが見つからなかったです。

自分の元には帰ってこないかもしれない宗馬を、その方が宗馬らしいからと、七生は笑顔で背中を押す決断をします。
本当にその気持ちには偽りは全くなくて、それでも涙だけは宗馬に見られない所では流れてしまって。
無償の愛でもあり、自分の事以上に宗馬を思っているから言えたことで、ここまで愛を研ぎ澄ました七生の心の強さに惹かれずにはいられないです。
演技描写が好きなので、宗馬が父親からのトラウマを克服しようとしての演技描写にも力が入っていて満足しました。
亡くなった静が邪魔者ではなくて、二人の間で大事な人として息づいていたことが、二人の関係に複雑な含みを持たせていたと思います。

エロ:★3 無理矢理、普通 
総合:★5 時々自分に負けてしまって、それでも攻めの側にいたくて頑張ろうと踏ん張る受けの根性が好きでした。

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