ブロンズ像の恋人

ブロンズ像の恋人
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神1
  • 萌×20
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
3
得点
14
評価数
6件
平均
2.7 / 5
神率
16.7%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥533(税抜)  ¥576(税込)
ISBN
9784199006371

あらすじ

生身の恋人なんていらない。美しいブロンズ像があればいい――。他人を避け孤独に生きる真砂(まさご)は、ある日、一回り年下の青年・良平(りょうへい)と出会う。逞しい上半身、日本人離れした長い手足…。理想的な肉体に心を奪われた真砂は、良平をモデルに彫像を作り始める。体温のない美しい恋人との蜜月――。けれど、快活でエネルギッシュな本物の良平が真砂に近づき、次第に二人きりの生活を侵し始めて!?

(出版社より)

表題作ブロンズ像の恋人

大学休学中のバイト 滝谷良平
芸大出のマネキン会社製作主任 山口真砂・32歳 

その他の収録作品

  • ピグマリオンの恋人
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数3

妄想が暴走!

総合的に神評価です。
ピュグマリオンの神話を題材に取った小説、映画などはありがちなので、
最初はフームフム…と読んでいたんですが、意外な変化球が!
本作の読みどころはマネキン製作者の真砂の心の闇と、
生の良平の暴走っぷりです。

ありがちなピュグマリオンをモチーフにした作品てのは
「理想の人形」を作ろうとして結果的に成功以上の効果をもたらしてしまうものが多い。
ですが、本作はそもそも「作り手」である真砂が異様にネガティブ思考であり、
作った塑像に話しかけてかえってくる言葉がことごとく最悪な点、
そして、作られる側のモデル、良平がいったんは真砂と結ばれる…まではいいんですが
そこから真砂を変えていき、さらに真砂がもてあまし気味にすら見える点ですねw

いったいどちらがピュグマリオンなのかわからないカオス。
ミイラ取りがミイラになるような状態に読んでいてハラハラします。
最初の3ページ読んで展開がわかってしまうような作品も多い中、
本作、なかなかやってくれますw

ついでにイラストレーションも真砂の病的な気怠さ、
対照的な良平の一見すると爽やかな雰囲気続き
読者だましに一役買っている良作でした!

2

ある意味変人なんでしょうね

読み始めて思ったことは受け様の異常性かなぁ~
狂気の世界とまではいかないけれど
このまま行ったら確実に人格崩壊しちゃう手前って印象。
神話の世界になぞらえているけど本来なら
かなり怖いストーリーなんですよね。
統合失調症のお話なんじゃ?って思ってしまいました。
でも、芸術家だからね。
よく、創作の神様がなんて事聞くからその
流れで行くと、あるんだろうなって思う。

理想の肉体美に出会い、創造の世界にのめり込んで、
自分の創り出す粘土像と会話しながら創作する。
次第にのめり込み過ぎて現実と創作の世界が曖昧に。
そこへ、理想の肉体を持った現実の攻め様と
話をするようになり、次第に親しくなって行く。

自分自身を母親の創り出した紛い物のように思っている
受け様は、対人関係も苦手、でも攻め様と親しくなるうちに
自分自身も変わってきますが、それ自体に怯えるように
現実で無い創作物の声も消えることが無く続いてる。

感覚が人間離れしている受け様が年下の攻め様との
暮らしで初めて人間らしくなっていく。
そんな様子が丁寧に描かれている作品でした。
年下の続き攻め様は、かなりワガママでこのキャラに
ちょっとだけイラつきます(笑)
肉体関係が出来る前と後でガラリ変わるんですもん!
でも、受け様敵にはこのくらいの方が良いのかも。
淡々と心理描写が続くお話です。

2

まさにピグマリオンでした

まさにピグマリオンといった主人公。
理想の生きている肉体を見つけ、彼を写し取るうちに、彫刻だけに存在していた恋人が本物の生きた人間になる。
ちょっと珍しい変わった性格の主人公であった為、なかなかに面白い作品でした。
何て評したらいいのかよくわからなくて、上手く伝えられないので盛大なネタバレしてますのでごめんなさい!

美大を出て有名ではないけど、小さい賞をいくつか取るもそれでは生活していけずに、マネキン会社の製作部に所属する主人公・真砂。
彼が彫刻に理想の肉体を持つ、バイトの良平に出会った事で彼の彫像を作り始める。
会社のフットサルチームのマスコットを作る相談で良平が真砂の家を訪れたのがきっかけで、モデルとして真砂の家に通ううちに真砂に変化がうまれるのだった。

真砂は、母の残した洋館で変化も求めずまるで内にこもるように生活している描写が、何故か病的な雰囲気を漂わせます。
彼が彫像と会話して、自らの世界にひきこもっている姿は、外界を閉ざした自分だけの世界でした。
そこの中で彫像に欲望を抱く真砂・・・でも変態ではないです。
生粋の芸術家肌なイメージかな?
良平は続き、実は自分がゲイであることに気が付いているんだけど、隠した生活をしていてそれが鬱積している。
表面は明るい性格なのに、かれもまた悩みがあるんですね。
それが、真砂のモデルをしていく中で拒否をされなかったことで、一種の刷り込みのように真砂に傾くのは、ちょっと恋とは違うような。。。
最初のエチも早急だし、真砂に対して「教えて」という言葉を盛んに発言している。
真砂は決してゲイではないけど(バイ)自分を唯一、初めて認めてくれた人ということでの執着のように見えました。

『ピグマリオンの恋人』で、一人で住むには広すぎる家、良平が家事ができること、そんなで同居を始める二人のその家は、今までの荒れるにまかせた家から、リフォームして人が住んでる家になっていくようです。
これは真砂の大きな変化だと思います。
良平によって、外界へ目が向く。それは製作部にもう一人入ってくるのだが、彼に相談したり、人づきあいが出来てうっとうしく思わない部分に、
そして、人型のマネキン以外のペットのマネキンを作るという、新しい分野に挑戦することが如実に表わしていました。
そこで生まれる、良平の嫉妬。
良平に気があるらしい、英語を教えているという外人への真砂の危惧感。
良平と音信普通になった時の焦燥と大変な心配。
物語の表題の部分と比べ、真砂の人間らしさがよく見られました。
とはいっても、まだ人間でないものとの会話(多分内省だとは思いますが)は続いていましたが。

良平についても、初めての人。
真砂についても、初めての人。
よくある普通の恋人のような、相手が好きで好きで話したくなくて、という熱い恋愛はなくて、まだまだ彼等が外の世界に足を踏み出した一歩という展開なので、完全に恋人ではないと思われるこの話は、実に一風変わっていて面白かったです。
真砂の性格のカラーが話のカラーを決めてますよねv

剛さんの人形モノ大好きなんですが、これも自分の人形モノに入れようかな?と思いますww

1

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