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表題作華狩り~捕食者と夜の蝶

石神憲亮,30歳,所轄の私服交通警官
筧志遠,26歳,恩人の先輩を亡くした人気ホスト

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ホストクラブ「Leone」の人気ホスト・志遠は、ある犯罪組織の不穏な取引を目撃してしまう。
捕まって殺されそうになっていた志遠を救ってくれたのは、その犯罪組織と癒着している悪徳刑事の石神だった。
「俺のものになれ、それが嫌なら舌でも噛み切って死んでしまえ」
生きるためには石神の言いなりになるしか道はなかった。石神は志遠をさんざん嬲ったあげく自宅にまで押しかけてきて・・・。
志遠につきまとう石神の思惑は一体!?

作品情報

作品名
華狩り~捕食者と夜の蝶
著者
本庄咲貴 
イラスト
國沢智 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズGREED
発売日
ISBN
9784812447352
3

(10)

(0)

萌々

(3)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
28
評価数
10
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

ありがちなんだけど良いです。

悪徳刑事とホストの恋愛ストーリー、ありがちな設定だけど
全てを諦めて自堕落な雰囲気の悪徳刑事の秘めたる正義感。
でもその正義にはかなりの犠牲があるんですよね。
結局自分だけじゃなく周りも欺いて、時には鬼畜で外道になる
それでも亡くなった親友の無念を晴らしたい。
巻き込まれるホストの受け様はほんとにお気の毒です。
尊敬していた先輩ホストに裏切られ、何も話すことが出来ないまま
先輩は殺されてしまう。
その先輩との仲を疑われ先輩が隠したと思われる
事件の証拠品を巡ってヤクザに脅され屈辱を受ける受け様。
このままでは殺されてしまうと言うところで悪徳刑事に
奴隷扱いで引き取られる事になります。
その刑事の攻め様にもいいように犯されてしまうのですが
皮肉なことにそれで命が助かる。

簡単に言えばおとり捜査、ただし身内である警察にも
一切頼ることもする気も無くまるっきり違法な方法で
敵に潜り込んでるからね。
親友の敵討ちの為だけだからやっぱりどんな理由でも悪徳です。
ホストの受け様も散々利用されてるんですよね。
後半になるまで受け様は理由も解からず、それでも攻め様が
一人で何かを抱えてる事に気づいてる。
犯されて凌辱されたのに気が付けば攻め様に協力したいほど
惹かれちゃうんですよ。
健気で強気な受け様は最後はかなり男気に溢れてます。
攻め様の方が事件解決後はグダグダですもの(笑)

6

悪徳刑事の熱い想い

最初の始まりは、またいつもの凌辱強姦系か・・・と思いながら、読み進めていくと、結構ヒューマンドラマががっつり詰まっており、また男前受けが好みで、なかなかによかったんでないの♪な一冊でした。

ヤクザのやばい取引現場を見てしまったことで、拉致されてしまった人気ホストの志遠。
本来だったらヤクザのいい餌にされそうだったところを、凌辱という形とはいえ、ヤクザと癒着している悪そうな刑事・石神が自分のものにすると言ってくれたことで、とりあえず解放される。
それから無遠慮にも志遠の部屋に上がり込んで寝泊まりする石神。
志遠を抱いたのは、最初の凌辱だけで、それ以来全く手をだしてきません。
一体彼はどういう人物なのか、調べるうちに、よくしてくれていた先輩ホストの死と、彼の追っているものがリンクしていることがわかります。

この石神が、最初の登場をはじめ、まったく悪い奴なんです。
本当にドロップアウトしてるんじゃないかと思ったんですけど、そこは違ったのですが、それの見せ方が上手いですね♪
ツンデレではないんですけど、投げやりな部分と、熱い部分のチラ見せの分量が絶妙で、とても魅力的に見えます。

一方、志遠も酷い目に逢いながらも、強くてしっかりしていて男前です。
しかも小狡くないし、女々しくもないし、屈服しないという態度が好みでした。

多少ヤクザがチンケになってしまったところもありますが、それは一冊の中にまとめあげるには仕方のないこと。
前半の謎で惹きつけて、中盤の石神ギャップで惹きつけて、後半の逆転で惹きつけて、
常に見せ場が連続してあきさせない校正はとても素敵でした♪
主人公キャラも魅力的なのが、いい。
題名は華やかで、淫靡な匂いをさせていますが、結構骨太なのが多いに気に入りました☆

5

エロエロで攻める内容かと思いきや…

ラヴァース文庫GREEDで出版された他小説のイメージからエロエロで攻める内容かと思いきや、サスペンスを主軸としたシリアスな中身だった。

人気ホストの志遠は偶然に暴力団の裏取引を目撃した為に殺されそうになったところに、彼らと癒着している刑事の石神に出会う。
その場で陵辱されてしまうのだが、石神が弱みを握ったと既成事実を作った事で逆に志遠の身を守る形になっていると気が付いた時に、かつて尊敬していたホストの先輩の殺人事件にも繋がっていく。

石神は悪徳刑事として身を落としたふりをしながら同僚が亡くなった事件の真相を追う執念を無くさずにいて、一方の志遠は亡くなった先輩ホストに襲われていても過去の憧れや世話になった恩を捨てきれずにいる。
見かけだけの悪徳刑事×ホストでありながらもしたたかさが足りない、いい意味で不器用さがあって、二人でその後どうするって後始末をつける姿勢にも生真面目さ滲み出ていているように感じた。

そんな真面目な二人もいいけれどこの話、裏社会が舞台なんだよな…と思うと少しだけもの足りないし、もう少し志遠の売れっ子ホストとしての艶やかさも楽しみたかったという惜しさもある。

それにしても、後輩のホスト君も志遠に対して尊敬以上の好意を持っていたのは間違いないだろうな、と思っていたのに。
読んでいる最中、いつ石神を出し抜いて志遠センパイを押し倒すのかしら…とよこしまな妄想が湧いて仕方がなかった(笑)。

4

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