17才

17才
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×20
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
7
評価数
3件
平均
2.7 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥560(税抜)  ¥605(税込)
ISBN
9784403520136

あらすじ

八隅は夏の到来とともに、高校生活のすべてをかけてきた陸上部を引退した。
陸上で大学推薦を決めて、走り続けているのは司馬だけ。
ありあまる才能を持ち、傲慢なほど奔放な司馬だが、八隅との恋に苛ついている。
何度体をつなげても、届かないものがあるようで…。
そして二人は、夏の終わりの海を目指す―。
湘南を舞台に描く、センシティブな二つの恋の物語「17才」と「向こうの縮れた亜鉛の雲へ」を収録。

表題作17才

陸上で大学推薦を取った司馬
大学進学のために陸上を辞めた八隅

その他の収録作品

  • 向こうの縮れた亜鉛の雲へ

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レビュー投稿数3

今時の

ライトなラブコメディとは違って、なかなか観念的で難しかった。

お話は2編入っています。
前半「17才」が現役高校3年生が夏休みに部活を引退する前後のお話、後半「向こうの~」が「17才」の中でちょっとだけ名前が出てくる部活のOBの大学生とその父親の従兄弟の息子の話。
そもそも、まず一読ではこの2作品の関係がわからなかった。
まあ、わからないまま読んでも大して問題はないのだが、釈然としないまま読み進めていると、上手く作品世界に没入できないのも確かなわけで、そこへ持ってきて「向こうの~」の遥がまた、生きたまま死んでいるようなキャラで、その遥に向かって感情を渡すだの受け止めるだのと英一が頭の中であれこれ考え抜くお話なので、ぼーっと読んでいてのではついて行けなくなりそう。
後書きで作者さん自身が何度も書いてしまうテーマといっているように、「毎日晴天」のシリーズなんかも似たようなテーマが延々と続いていたけど、読みやすさから言ったら、長いシリーズものだけど「毎日晴天」の方がオススメ。

0

おいてけぼりにされてしまった

うう…あらすじを読んで、『好きなタイプのレモン味の思春期の恋の話っぽいなァ』と期待したんだけど…何故だろう、入りこめなかった。
なんていうか、作中人物が先にいっちゃう感じ。少しずつ早いのだ。
じわじわと話が盛り上がってきて、こちらが切なくなるその寸前に、作中人物に先に泣かれる、みたいな。
ずっとおいてけぼりにされてしまった。

17歳の、掴みどころのない不安や迷いなどを描いた作品。死への欲求に導かれ、海へと逃避行する主役ふたり。
もしかしたら私が思春期だったら、この作品の説明のないモヤモヤ部分が見えた(or見えたつもりになれた)のかも知れない。
けどもう、私の脳の一部がとうに劣化してるからか、そのモヤモヤが見えなかった。見えそうで見えないので、イーッてなってしまった。
もう少しあざとい伏線を使ってストーリー展開させるとか、分かりやすいベタベタな動機の説明するとか、分かりやすさを優先するプラスアルファが欲しかったなァと思いました。

0

青春の1ページ

若さというのはある種独特の絶望感や厭世観を抱いてしまう時期なんだと思う。
経験値が低いが故の不安と迷いが、何か自分にとって特別なもののように感じてしまう・・・そういう時なんだろう。

表題作は陸上部員の司馬と八隅のお話。
初めは司馬が八隅を襲うようにして体を繋げたのか始まりだが、そこからずるずると切れないまま、今に至るといった関係のふたり。
陸上で大学の推薦をとり、3年の夏を過ぎた今も走り続ける司馬に対して、進学の為に部活を引退した八隅。
どう考えても司馬の方が才能にも恵まれており、不満などなさそうに見えるのだが、なぜか司馬の顔は浮かない。
そんなある日、司馬は八隅を連れて当てもなく海へ向かうのだった。

実は松本ミーコハウスの「恋のまんなか」を読んだ時に、本作のことを思い出してしまったんだけども・・・設定が似ているからどうのという話ではなく(若者の逃避行の話なんて山ほどある)、十代というのはガラスハートなもんなんだあ・・・というのを改めて思い返してしまったわけで。
八隅との関係が変わっていってしまうことや、将来に対する不安などから逃げ出したくなった司馬は、刹那的に続き海に身を沈めようとするのだが、「泣かないで」と八隅に強く抱きしめられるシーンがとても印象的できれいだ。
ただ若者たちの苦悩を描いた青春小説の中に、たまたまそういった描写があった・・・という印象は強く、広義で言うとボーイズラブなんだろうが、厳密には少し違うような気がした。
とは言うものの、その内容は非常に透明感にあふれ繊細。
小説としてはなかなか上質な作品であるとは思う。

また同時収録は短編「向こうの縮れた亜鉛の雲へ」。
これまた文学的なタイトルだな!と思ったら、宮沢賢治からの引用のようだ。
菅野さんの物語には、よく同じテーマや想いが何度も繰り返し描き続けられている。
その中のひとつに『他人の欲しがるものはわかるのに、自分が欲しているものがわからない人間』というものがある。
普通は『自分が欲するものはわかっても、他人が欲しがっているものはわからない人間』が殆どで、そのわからない同士が、相手を慮りながら生きてゆくのが人と人との繋がりなんだと私は思う。
この少し歪なテーマを、菅野さんは繰り返しよく描く。
彼らの一見多情に見えた行動は、なるほどそういう理由からだったのか、と妙に納得してしまったんだけども、しかしやはりこれもBLなのかと問われると、微妙だ (;´∀`)

ちなみに挿絵は坂井久仁江(国枝彩香)。
あまり絵師としてはお見かけしない方なので、そういう意味でも非常に見る価値のある1冊とも言える。
ぐるぐるしたお話、ライトなものをお求めの方は、ぜひ菅野彰さんをどうぞ。

2

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