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表題作花と暴君

ハーミト・オズデミル・パシャ(大帝国総督)
神宮司志叙(伯爵の息子)

あらすじ

父の命により神宮司家の商談のため提督・オズデミルに随行することになった志叙。しかしその実態は体と引き換えの交渉材料で……

神宮司伯爵家の志叙は長男でありながら亡き母が平民出身のため、一族内での立場も危うく心もとない日々を送っていた。そこへかつて留学中に命を救われた帝国の総督・オズデミルが来日する。志叙は歓待のため吉原へ赴くが、オズデミルが所望したのは志叙自身。神宮司家の商談成功のため身を任せる志叙。だが次には父から、オズデミルに随行し帝国へ渡ることを申しつけられる。嫡子の座を奪われた上、連日連夜船中でオズデミルに快楽を教え込まれる志叙。しかし、ある日を境に志叙は男娼扱いにまで身を落とすことに――

(出版社より)

作品情報

作品名
花と暴君
著者
あさひ木葉 
イラスト
宝井さき 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576111544
2

(5)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
6
評価数
5
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

何処までもネガティブ思考

これ程受け様がネガティブなタイプもなかなかいないのではと
読んでて思う事満載のお話でしたね。
伯爵家の嫡男ではあるけれど、実母が平民出なので受け様の
立場は微妙な位置なんですよね。
父親の再婚相手は高貴な家柄の娘で受け様より年下
双子を生んだが病弱である為に受け様を嫌ってる。
まぁ自分の子供を次の当主にしたいのは仕方ないですね。
そして伯爵である父に蔑ろにされるわけではないけれど
一族の願いは家柄の良い継母の子供を後継者にしたい。
受け様は自分が邪魔ものなんだろうといつも不安に苛まれる。
伯爵の地位に固執しているのではなくて、自分の居場所の
不安定さにいつも寂しさや不安を抱いている受け様です。
読んでるとかなりイライラするほどのネガティブ思考さん。
そんな受け様が尊敬&憧憬している相手が欧州の大帝国の
総督である攻め様、3年前に留学していた受け様が危ないところを
助けてもらった縁でその後文通で交流で交流していた。
その攻め様が日本を訪れ、受け様は通訳としてお世話を。
攻め様の国の原油が受け様の家の事業にとって大切で
父親からも全て攻め様の思し召しのままにと念押しされる受け様。
受け様は父親からの信頼を得たい為にかなり健気です。
そして、ちょっとしたキッカケで攻め様と身体の関係に・・・
攻め様は受け様が3年前から好きだったんですけど
気持ちがはやりすぎて、肝心な告白も何も全て吹っ飛ばして
自国へ連れ帰る手配を受け様の父親に直接しちゃう。
だから余計に受け様は父親から身売りさせられたとしか
思えないんですよね。居場所が無くなったと落ち込む受け様。
それでも、微かな希望で家の為になるのだと、父の助けにと
既に、初めから二人に意思疎通が図られていない設定でした。
受け様が妾みたいな立場になってる時に受け様の家と同業他社
との通訳をさせられ、好感触の様子をみて、受け様は
自分が原油の為に売られたと思っているので約束が違うと・・・
攻め様にしたら好きだから連れて来ただけで仕事とは別
後は、攻め様も受け様に裏切られたと思って鬼畜三昧。
ラストギリギリまですれ違ってるお話でした。

2

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