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タバコよりもカツアゲよりもずっと毒でずっと罪――転校生は王子様。
BL福袋の中の1冊。
地雷や苦手が多い方は要回避です。
結構高度な展開が多いので、しんどいことこの上なしでした。
表題作は転校してきた王子と、ツレが王子に心を奪われたのが気に入らないヤンキーの話。
最後のどんでん返しで爽やかな読了感になりました。回想シーンはよくあるエピソードだけど、それを踏まえてのそこまでの不快感が一気に吹き飛ばされる最後のページ。良かったです。
2番目の話は高校の放送部の新旧部長の話。内容はいいんだろうけど、学校側が部活の云々にあそこまで介入するってまず有り得ない。会社なら分かるけど、機材入れ替えで部長入れ替えって…。あまりの有り得ない設定のせいで物語に入り込む以前に頭の中が「ないわー」という言葉で埋め尽くされてしまいました。それを抜きにしたらいい話だったのに…。設定の現実味、大事。
3つ目は新加入したバンドクラッシャーのベースとボーカル。ベースの子はどのバンドでも女性に惚れられてバンドを崩壊させてしまう。ボーカルともう一人のメンバーの関係が気持ち悪いです。殴って言うこと聞かせる、殴られて抵抗しない。マニアの世界でした。
4つ目は既婚者+男女問わず教え子や元教え子に手を出しまくる教師と生徒。
気持ち悪いの一言です。調教完了しました、という話。
5つ目は幼馴染の再会もの。
再会した幼馴染は元から親のいない街の慰み者でした、という話。
この先はもう気持ち悪すぎてだめでした。
パラパラとは読んだものの、マニアックな世界すぎて…。
2011年辺りはこういうマニアックなものや、ファンタジーっぽいもの、登場人物の人格を無視したような設定が流行っていたのかなあ。
表紙買いしたのですが
久々に一冊丸ごと自分的に無理でした。
短編読み切りが何作か収録されているのですが、全ての作品全部
趣味じゃない・・・でした。
すみません。
ヤンキー君と王子様
海外から転校してきた王子様は
容姿端麗で勉強もできてスポーツもできる。本当に王子様のような
設定です。
一方ヤンキーくんは、そんな彼の弱みを握ろうとあとつけたりします
逆に襲われちゃう・・・
ヤンキーくんはかわいいなとは思いました
チビ時代の回想も悪くなかったのですが
ストーリーに盛り上がりを感じるとこができませんでした
この表題の作品だけなら中立でとまったかもしれません
他の作品の終わり方運び方が
とにかく嫌悪感しか感じませんでした。
萌えのポイントの違いは大きい
テーマアンソロージーに収録されていた短編の詰めあわせ。
初出を意識しないで、予備知識無しに通して読むと、可愛い絵なのに、お話がいきなりブラックで、むしろホラーぽかったりして
「な、なんだ、これ?」
で、
改めて、なんのテーマのアンソロジーに収録されていたのかを確かめると、、、
「ああ、ちゃんと、テーマにあっているんだ」
つか
「このテーマで、こうきたのかぁ」
と、納得と言うより、感心。
作品のタイトルも、内容のシビアさを全然想像させない感じで、可愛い絵といい、全体に、いい感じに裏切られたな。
夏に出たcannaの単行本より、こちらの短編集の方が、どちらかというと真名子さんっぽい作品が揃っていると思います。
表題は幾分か再会モノめいていてかわいらしいお話なんだけど、その中でとってもブラックな作品が突如として混じって収録されている。
かわいいものもあれば、切ないものもあり、楽しい面も見せながら、一筋縄でいかないのが、この本の魅力ではないかな?と。
表題は金持ちの息子が普通の公立高校に突然転校してきて、ダチとかみんなそっちへ傾いてしまって面白くないヤンキー君。
弱みをにぎってやると、ストーカーしようとするんだけど・・・
というお話は、ヤンキー君というよりはヤンチャな一般庶民。
父親を亡くした母子家庭で小さな兄弟達のめんどうをみるいいお兄ちゃんだったりもするのです。
実はこの王子様には時間がないという、切羽詰まってヤンキー君を押し倒した翌日、王子様は私立に転校していなくなってしまった後で、、、
このヤンキー君のツンデレがとても可愛らしくて、そして、再会モノであったというところに、ラブが落ちていました♪
そして【パノラマジィ】は無機質擬人化で、スカイツリー×東京タワーですが、これは墨田、港という名字は区を表わしてるんですが、言われないとわからないかもww
【片道フェロモ】はバンド特集に載っていた短編。
そいつがメンバーになると色恋沙汰でもめてバンドは解散してしまうという、伝説の(?)バンドクラッシャー男が、男所帯なら問題ないだろうと加入するのですが・・・というお話。
この男、もっさり眼鏡なんですが一体どこにフェロモンが?(爆)
ベースの音というのは、とても官能的な音ではありますがwww
【NOTHING GONNNA~】は私の大好きなブラックが痛いお話♪少し切なさもあるkれど、痛さが勝っている。
結婚してるのに、生徒と関係を持つ先生。
しかも先生はドSで、生徒の泣く顔を見たがる。
この先生に囚われて離れられない生徒。
人によっては後味悪いかもしれませんが、先生の怖い目がとても印象的です!
【青空参観日】これはある種のホラーです!!
小さい頃性的体験をした相手にしか勃たなくなってしまって落ち込んでいる男子が、帰省して再会したその相手が実は・・・
山奥の田舎だからこそ、ありえそうな設定が、今風の真名子さんの絵で表現されていることで、よりズブズブ感を増して、捉えるのです。
【ファイヤードロップ】はアラブ・エジプト特集に載っていたお話。
小さい頃に火事で親を亡くして一人で頑張って働いて生きている青年が、サーカスのテントでお払い箱になる青年をもらい受ける。
その日から、青年の仕事は順調で幸せな二人の生活を送るのだが、その青年を見た金持ちの男が、彼をもらい受けたいと言ってくる。
彼の秘密は、ファンタジーなお伽話な設定でもあるのだけど、凄く切なくて、残酷で苦しくて、結末がはっきりとあらわにされていない部分に、想像を張り巡らすのです。
あとは「世界BL童話」に収録されていた赤ずきんの話しと、「マザーグース」に収録されていた僕のメンドリのお話。
これはコミカルエロティックな仕上がりになっています。
ホラーって、それが心理的だったり物理的だったりするのですが、心理的に働いた時、凄く痛さと切なさが伴ってくると思います。
それが上手く表現できる作家さんだなと思うのです。
12年3月号の「COMIC Be」にて、作者さんインタビューが載っているので、それを読むとなるほどなーと思わせられます。