ひらひら 国芳一門浮世譚

ひらひら 国芳一門浮世譚
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神4
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
3
得点
25
評価数
7件
平均
3.9 / 5
神率
57.1%
著者
 
作画
 
媒体
コミック
出版社
太田出版
シリーズ
発売日
価格
¥743(税抜)  ¥802(税込)
ISBN
9784778321543

あらすじ

「めェが捨てた命、この国芳が拾おう」
田坂伝八郎は、ひょんなことから浮世絵師・歌川国芳の弟子となる。門下の絵師として頭角を現して伝八には、国芳に言えない過去があった――。
岡田屋鉄蔵の描く江戸娯楽時代劇、ここに開幕ッ!!

(出版社より)

表題作ひらひら 国芳一門浮世譚

その他の収録作品

  • 設定資料集

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レビュー投稿数3

奇才・歌川国芳を巡る人々の江戸っ子人情譚

今流行りのスカル柄ファッションが、なんと150年以上前の浮世絵に描かれていた!
現代人をも驚かす、歌川国芳のアバンギャルドな着想力。
斬新かつ大胆、遊び心に富んだ国芳の浮世絵からは、彼の強烈な個性が匂い立つようです。
その歌川国芳と、彼の才気と人柄に惹かれて集まった弟子たちの人間模様を描いた人情譚が、こちら。

物語は、国芳が、入水自殺を図った若い男・伝八郎(架空の人物)を助けるところから始まります。
過去を語ろうとはしない伝八郎ですが、国芳は彼の画才に目をとめ、弟子に加えることに。
心に深い業を宿した伝八郎が、人情味あふれる国芳一門の中に暮らすうちに、次第に心を開き、絵師として生まれ変わっていく――というのが、物語の骨子です。
この作品を第一弾とするシリーズものになるらしく、現在続編にあたる「むつのはな 国芳一門浮世譚」が、WEBマガジン『ぽこぽこ』にて連載中。

BL作家さんが描いた非BL作品には、「腐女子が読めば立派なBL」という隠れBLも多い気がするのですが、この作品はもう、完全に非BLですね。
女性との絡みもありますし。
今回の伝八郎を手はじめに、今後続き国芳周辺の人々に順にスポットを当てていく形式になりそうですが、あくまでも中心にいるのは国芳。粋でいなせでちょい悪で、人情味溢れる国芳の「ザ・男前」な人柄や、自由闊達な雰囲気の中で弟子たちの才能を開花させた国芳の度量の大きさなどを、江戸情緒たっぷりの風俗の中に描きだそうとした、本格時代漫画。
性に奔放だったとされる江戸期の町人たちが主人公ですから、同性愛もそのうち登場するかもしれませんが、恋愛やセクシャリティーはあくまでも作品の一部といった位置づけになるんでしょうね。

火事となれば一門あげて駆けつけ、消火活動を手伝うエピソードや、数多い弟子たちにそれぞれ適した仕事を振り分けて才能を育てていたことなどは、実際の伝承に基づいたもののようです。
そういう一門の活気や国芳の人柄が、あのダイナミックで見飽きることのない国芳の浮世絵の世界にそのまま映し出されていることに驚かされます。
生き方って、作品に表れるものなんですね。
きっと岡田屋さんご自身も、国芳の絵の大ファンで、国芳の人柄に惚れこんでいらっしゃるんじゃないかな。
同じ絵師としての共感や敬意をこめてこの作品を描かれたのであろうことが、これまた作品からビシビシと伝わってきます。

雰囲気としては、シリーズが出揃えば、NHKBSチャンネルでドラマ化されても良さげな感じ。
ちなみに、2012年に文化庁メディア芸術祭の 審査員推薦作品にも選出されているそうです。
こちら↓の作品紹介動画で作品の雰囲気がざっくり分かりますので、興味ある方はぜひ。
ttp://www.youtube.com/watch?v=maW2NJkOjpk

ほろっと涙して、心温まり、読み終えた後は気分爽快。
前向きなエネルギーをもらえます。

4

男の匂い

直接的にSEXはありません。
匂い系です。
師匠と弟子。
この穂のかにたちこめる匂いがたまりませんね。
日本の伝統 ここにあり。
浮世絵ってものすごく綺麗で繊細に描かれていますよね。
私は美術館へ行って じーーーーっと見ている事がたたあります。
そのくらい引き付けられますね。
昔の人達の想いを想像するわけです。
そうすると生きているって素晴らしいなあと感じます。
BLではないのですが 男達っていいなって思える作品です。

0

粋でいなせな國芳師匠に惚れる!

太田出版のサイト「ぽこぽこ」では毎月漫画を読めて、しかもそれに一言を入れらる。
ページをめくってはその展開に驚いたり、感動したり、掛け声をかけてみたり、漫画家との一体感を味わえた作品だっただけに、また紙になると、この話の素晴らしさが実感できます。

浮世絵絵師・歌川國芳が拾った入水した元武家の男伝八郎。
幼いころに父を殺され、叔父に仇打ちの鬼として獣の道を歩かされた伝八が、この心の奥に持っている人間らしい心の表現が絵だった。
その描きつけを見て自らの弟子にする國芳。
この伝八が、國芳一門と出会ったことで、人間らしさを取り戻す話であると同時に、國芳が主人公でもある。

彼の絵は見たことはあるが、とても大胆で豪快で、そこから岡田屋氏が想像したであろうその人柄。
まさに絵の如く、人が生きている者が好き、この世が好き、そんな気持ちにあふれた世界にみるみると引きこまれていくのだが、実に魅力的なオヤジなのです♪

時代モノを得意とする岡田屋氏の絵がその魅力を更に引きだす。
パトロンの佐吉の刺青の後姿の何と色気のあることよ♪
くじらの絵の下りは、webでも思わず「くじらー!続き」と叫んだものだし、
吉原の花魁にいたっても、浮世絵の女性を再現したような、洒脱な色気にあふれ、
刀のシーンでは緊迫感を。
どのシーンのどれもこれもが目を引きます。

國芳師匠の他にも人情にあふれた弟子の男達。
彼等は実在の絵師達だが、彼等もまた魅力あふれる色男揃いなのです。
BLではないけれど、男の魅力という点ではひけを取らないと思う。
作者さんの「好き」という情熱がつまった、見ていて嬉しくなる作品です。

4

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