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表題作春ちゃんシリーズ 秋色の女神

政治家秘書:鷺峰聰士(27歳)/殺人犯:桐生怜二
雛瀬春実(28歳)

その他の収録作品

  • 最後の女神

あらすじ

京都の名門K大学に勤め、理知的な気品と甘く熟れた大人の表情を持つ美青年、雛瀬春実。
彼を訪れた自信たっぷりのエリート秘書、聡士は春実に一目で魅いられ、惹かれてゆく。
「花が開くように、思う存分乱れ、俺を熱く包んで、とろけさせてくれると思った…。
確かに、獣みたいだけど…これも、原始的な愛情だとはわかってもらえませんか?」訴えるような聡士の熱い想い。
だが、春実の心には―。
「Body Special」「最後の女神」を収録。
温かく包まれるようなラブ・ストーリー。

作品情報

作品名
春ちゃんシリーズ 秋色の女神
著者
湊川理絵 
イラスト
かぐやま一穂 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044375027
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

秘書と殺人犯

春ちゃんシリーズ2作目のこの作品も切なかったです。
前作ほどの喪失感はないものの、春実の気持ちに変化の兆しが見えつつ、
かと言ってすんなり心移りすることも出来ず...
じれったい気持ちを抱えながらも、
こんな風にまとめるしかないのかなぁ~と納得してみたり...
春実にとって鏡沢教授以上の人は現れることはないのかも。
死んだ人間には永遠に勝てないのかな...

『Body Special』
今回の一人目のお相手は政治家秘書の鷺峰聰士。
とある理由から春実のもとを訪れた聰士は、一目見て春実の美しさに
惹かれ、自信満々な態度で春実を口説きにかかってくる。
一方、春実もそんな熱い聰士の誘いに乗って一夜を共にする。

この聰士という男、元来ノンケの男で人一倍自信過剰のうぬぼれ屋。
一歩間違えればキモイ男かウザイ男になるところですが、
彼の場合、それを裏付ける努力もしてるし結果も出ている。
だからこそ魅力的で、春実も別れ際にとまどいを隠せなかった...
基本的に一夜限りの関係しか持たない春実が、
ストーカーのようにつきまとう聰士ともう一度会ったのは、
どうしようもなく彼に惹かれ可愛く思っていたから。
プライドの高さも、高慢さも、強がりも、全てが可愛くて、
でも、聰士の将来の事を考えたら、この関係を続けていくわけには
いかないこともわかっている。
淡々と親友の裕介に語りながら、こうしていつも春実は彼らに対する
想いに区切りをつけていくんですね。

『最後の女神』
とてつもなく危険な男に気に入られ、誘拐されてしまった春実。
刑事でもある裕介から危険人物としてリストアップされて
いた桐生怜二が、今目の前にいるその人だと気付いてしまう。
母親を殺してきたと言う怜二は、自首する前の3日間だけ姫(春実)と
過ごしたいと言ってくるが、ナイフを肌身離さず持ち歩く怜二に
怯える春実...
でも、過去のトラウマのせいで一般の常識からずれてしまった
怜二の心まで春実は溶かしてゆきます。
その心と体で...

何やら前作より淫乱誘い受具合が上がってます。
でも、ドラッグも殺人も犯している男との真剣な恋って初めてかも。
ただ、恋と呼んでいいのかは微妙かな?
やっぱり、同情もしくはただの情だったのかもしれない。
それでも最後の別れは切なく、恐らく二度と会えないのかと思ったら
気持ちは移るもので、励まさずにはいられない春実。
親のトラウマに縛られ続けた怜二もやっぱりかわいそうな人だけど、
最後に春実に会えたことが彼の一番の幸せだったのかも...

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