センセイの裏の顔をバラそうか?

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表題作闇夜に惑う花

高校時代の同級生の同僚 結城翠34歳
小学校教師 城之内亮介34歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

 小学校教師の城之内亮介(じょうのうち りょうすけ)はある秘密を抱えている。週末になると街をさまよい、一夜限りの相手を探すのだ。しかし、その晩関係を結んだのは、高校時代の同級生で、同じ学校に赴任してきたばかりの同僚・結城翠(ゆうき あきら)だった。過去に囚われ、恋人は作らないと決めていた亮介に、情事をネタにしつこく迫る結城。彼にもまた人には言えない裏の顔が……。
 すれ違い傷つけ合う、不器用な大人の恋の行方は?
(出版社より)

作品情報

作品名
闇夜に惑う花
著者
仙道はるか 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
ISBN
9784062867085
2.3

(3)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
6
評価数
3
平均
2.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

同族嫌悪?明と暗な二人

高校時代の同級生同士の再会エキセントリックなラブストーリー。
なかなかハードな設定なんです、二人とも一種のトラウマ持ちで
でも受け様の場合はそれを自覚してるけど、攻め様の場合は
無自覚ながらかなり根深いし、既にその為に子供自分から
しっかり裏表の顔を作り他人に対しての関心や興味を覚える事が
無い無感動、傍若無人で壊れてる男になっちゃってます。
受け様も攻め様と同じく裏表あるけれど、これはちょっと質が
違うんですよね、自分の性癖に悩みストレスを発散する為に
不良仲間とやんちゃを、でも根が素直で優しいから
両親に心配かけないように二人の前では勤勉で真面目に
成績も落とさないけど学校では不良扱いなんです。
そして偶然二人は互いの二面性を知る事になり受け様は
近寄りたくないと避けるのに攻め様は執着を見せて近寄る&
教師と付き合っている事を知ったあげくの脅して強姦。
かなりイッてる無茶ブリの人ですが、毎度受け様に逃げられる。
トラウマって言うと深刻で重い話になるのですがこの作品は
トラウマ自体は主人公たちの性格を単に表してるようにしか
感じられないし、わりと二人とも普段はポジティブ思考
受け様が攻め様を受け入れる事でトラウマが無くなってるし
攻め様が受け様にストーカー真っ青なくらい付きまとって
しつこくしているうちに人を愛する感情が芽生えヤバめの
性格が少しまともになってくるような内容でした。
テンポはコミカルでさらっとシリアスを振り掛けて
明と暗な二人が混ざり合って最愛の恋人になるお話でした。
リアルシリアス系や感動好きな人には物足りないかも。

2

トラウマもの

自分が趣味じゃないを小説で出す時は、萌えツボと違ったからとかではなくて、どちらかというと文章だったり構成が自分的にあれ?という場合が多いと思う。
そういう意味で、この小説は要素的に面白いものを沢山持っていながらそれらが散漫になってしまい、
また文面を理解するのに、謎を入れて後でそれを明かすという手法をとっているから仕方ないのであるが、そのぼかし方が実に不親切で、まるで後だしジャンケンのような、とって付けた理由にみえてしまう最初の登場のさせ方に、矛盾を感じるのです。
言いたい事や、物語の方向性や着地点が見えるのに、枝分かれしてうまく繋がってない。
そういう風に自分には見えたようです。

毎晩週末になると男漁りをしている小学校教師の城之内が、クスリを盛られて危ないところを助けてくれた男と一晩過ごす。
すると、その男は何と同僚教師の結城だった。
この結城と城之内は高校時代の同級生で同じ学校勤務になるまで16年も会っていなかった。
しかも当時一度だけ関係を持ったことがあるのだが、その関係は友人でも何でもなく、どちらかというと反発しあう仲で、城之内が教師とそういう関係にあるのを見て、衝動で結城が襲ったものだった。
ともあれ、城之内に執着し、一晩の出来事の写真で城之内を脅迫して、週末恋人をするうちに、城之内の普段のやんちゃな顔から想像できない闇が見え、
そして、結城も自分の気持ちがなんなのか決着をつけて、
互いに恋人になるというお話。

城之内は実は結婚していて、それは偽装結婚(相手も同性愛者)という点があるので、それが苦手な人には要注意です。
また、彼等は離婚することなくその関係を続けて行くのでその点も。。。

色々書くと、矛盾に思った部分やダメなところばかり指摘しそうなので、この辺りにとどめておきます。
ただ城之内の抱えるトラウマから彼は軽い性依存症になっているということですが、その割に元来がやんちゃな為かそういう部分は普段の日常からは全く見えません。隠しているからなのか元々そうなのか?
にしては、深刻に落ち込む部分が見当たらなくて、そういう部分も欲しかったのかも。
結城にも生立ちにまつわるトラウマがあるのですが、それがどうして人を愛せないことに関係あるのか、よくわかりませんでした。
そして、結城に執着する理由も何なんだろう?
読みが足りないのでしょうか?

色々深いものがあるのに、あっさり軽めにしあげているのですが、それがすべってしまった感じがしました。
本当にゴメンナサイ。

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