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表題作僕にだって言い分がある

東京に出たい悟志
ぼんやり新太郎

あらすじ

泣き虫の新太郎とやんちゃな悟志。
のどかな田園地帯で兄弟のように育った二人は、小さなこの町に息をつまらせていたのかもしれない。
「この町を出てみたい」そんな思いがふくらんでいく18歳の夏を迎えていた―――。
山田ユギが鮮やかに描き出す青春ボーズラブストーリー。

作品情報

作品名
僕にだって言い分がある
著者
山田ユギ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
ISBN
9784832281011
3.8

(15)

(5)

萌々

(4)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
56
評価数
15
平均
3.8 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数5

山田さんの作品で1〜2番位、好きです!

いつも楽しい山田ユギさんの作品♪
結構初期の頃なのかな。
初めて読みましたが、私が読んだ山田ユギさんの作品の中で
1位2位を争う位、良かったー!
楽しかったし、笑っちゃうし、せつないし。
後、主役カップルの恋愛話以外に、
主役のカバ新のお母さんのお話も絡んできます。
私、親子のお話って弱いんですよね。
それも私には良かったのかも。
また、1冊まるごと表題のお話なんですが、
それも私には良かったのかも。
話もしっかりしてると思います。
暗い要素まったくなし、それでもってあったかい。
テンポもいいし、
いやー、大好きな1冊でした!

以下、ネタバレ含んだ感想です。

主役のカバ新は、小さい頃に祖父母に引き取られて、
両親は亡くなったと聞かされて?育ったのですが、
そのじーちゃんとばーちゃんがもぅ最高!
なんでいちいちそんなにリアクション大きいの(笑)
よく喋るわ、ケンカするわ、リアクション大きいわ、せっかちだわ。
そんな中、幼馴染の悟志が親との不和から上京する事を告げられ、
その事をきっかけにじーちゃんとばーちゃんに東京に行きをちょっと相談したら、
じーちゃんとばーちゃんの早とちりで、
実はお母さんが健在で、
今は東京に暮らしてる事を知ります。
そしてまたまた、じーちゃんとばーちゃんの早とちりで
母親に会いに東京行く事に。
ここが第1話の最後なんですが、
ラストシーン、笑った。

さてはて第2話からは舞台は東京、
学生時代にお世話になった橋本先輩の家にやっかいになる事に。
ここもここで、橋本先輩と及川ちゃんカップルが、
またいいんですよね。
この2人もケンカしまくりながら暮らしております。
及川は橋本先輩が好きなんですけど、
橋本先輩は、かっこいい自分を崩したくなくて、
一緒にいるのが辛い。
及川ちゃん、またこの人もいいんですよ。
自分の気持ちに素直で、見てて気持ちがいい。
第2話で相思相愛になるんですが、
この2人のスピンオフ作品が「ピクニック」に入ってるんですね。
初めて「ピクニック」を読んだ時は訳わかんなかったけど、
なるほどー、そうだったんですねって事で
速攻また読みました。
この2人も楽しくて、応援したいカップルです。
そしてこの回で、とある出来事をきっかけに
悟志がカバ新の事をずっと片思いしてた事をカバ新が知ります。
それをきっかけに、カバ新が悟志の事を気になり始めちゃうんですね。

そして第3話。
悟志がカバ新の事が心配で上京してきます。
実は悟志と橋本先輩が、学生時代に付き合ってたんですね。
その事をカバ新が知り、ショックを受けてしまう回。
なんで親のいない自分が寂しくなかったのか、
いつも悟志が一緒にいてくれた…って事を改めて思い出したのに。
そんな、孫が大変な状況の中、
ラストで、じーちゃんとばーちゃんか再登場。
ここでもラストの橋本先輩見て、笑いました。

第4話の始まりは、迷子になっているカバ新、
そしてそのカバ新を悟志が見つける所から始まります。
ここ好きだなー。
見つけた時、泣いてるカバ新にハンカチを探そうと
カバンをがそごそしてる悟志、可愛いです。
それでもって再会した2人.一気に甘い空気に…
なんて事にならないのが好きでした。
また、帰り道、バレない事を祈りながら、
悟志のTシャツの匂いを嗅ぐカバ新、
このシーン良かったなー。
解る、匂いっていいですよねー。
ここ好きでした。
で、悟志は「じゃ、帰るわ!」って事で、田舎にお帰りする事に。
ここも好き。
悟志、カラッとしてるなー…でも心の中はってのが。
「じゃ、送る」って事でカバ新と一緒に家を出るんですが、
後ちょっと、後ちょっとでついてくるカバ新が、これまた可愛い。
で、最後カバ新から悟志への気持ちの告白、
「…じゃあ、俺と同じだ」って…ここも良かったー。
なんかカバ新って、無理してないんですよね。
なんか、すっと、カッコつけるもなく、恥ずかしがる訳でもなく、
すっとこの台詞を言った感じがして、好きでした。

そしてラスト第5話は、大団円。
お母さんとの再会、良かった…。
なんとなく思い込みで、優しいお母さんを想像してたので、
絵もそんなに美人に書かれてる訳でもなく、
本当「オバサン」って感じのお母さんだったんですけど、
私はそれが妙に好きでした。
その方がリアルだし、逆にあったかい感じがして。
カバ新が「動いてる…って思って」って…
絵的には凄いド感動って感じに書かれてないんですけど、
私はハマりました。
きっとそう思うだろうなぁ…と。
泣きそうになりました。
その後、お母さん、
仲悪かっただろうじーちゃんとばーちゃんとも、
お酒飲んじゃってるんですよね。
見た目気難しそうなのに、飲んだら明るい。
素敵なお母さんでした。
最後、めでたく悟志とカバ新はキスをするんですが、
ビルの陰で抱き合ってる姿、
キメ顔系の絵じゃないんですが、
私、ここも好きでした。
なんか2人可愛いです。

私、あまりレビューを書く時に、
細かく書かないようにするんですが、
(上手く文章も書けないでさし)
でもこの本は好きで、ついつい書いてしまいました。
それ位、読んでて楽しかったし、シーン、覚えてました。
よっぽどハマったみたいです。
山田ユギさんの作品って、カッコつけてないのが好きです。
勿論、カッコいい系もあるし、そういうのも好きですが、
カッコつけてなくて、あったかくてっていうのがいいです。
で、テンポもいいし。

おすすめです。
私は大好きでした!
また何回も読むと思います。






2

悟志、悟志、俺、おまえに言いたいことがある。

『樺谷新太郎』(18)ぼーっと生きてきた主人公。両親はおらず家はシイタケ農家。
『岡田悟志』(18)新太郎の幼馴染み。父との2人暮らし。上京を考えている。
『橋本康人』(19)2人の高校時代の先輩。ハイジャンをやめ、男をとっかえひっかえ中。
『及川高久』(18)橋本の後輩。橋本のハイジャンに憧れて追っかけ入学&同居中。

 俺様だとかツンデレだとか特別なキャラ付けはされていませんが、それぞれ個性的な4人。一言で表すとしたら「新太郎」「悟志」「センパイ」「及川ちゃん」という名前こそがぴったりな、人間味あふれる青年達の姿に、心が温まります。優しい気持ちになりたい時に読み返す、同じ「萌」でも別格の「萌」作品です。

 小さな町に生まれ育った新太郎と悟志、18歳。ある日、新太郎に幼馴染み以上の感情をぶつけて「俺、東京に行く」と言う悟志。現状を理解できないうちに母が東京で生きている事を知り、東京へ1人旅することになった新太郎。
 高校時代の先輩、橋本を頼ってアパートへ行くと先輩は及川という男と同居中で…。

 東京での先輩や及川とのやりとりを通して故郷を想い、悟志を想う新太郎。久しぶりに悟志の声を聞いただけで涙が出たり、嫌いだと思っていた故郷を愛おしく思うようになったり。短い旅の中で自分を見つめなおし、湧きあがってくる感情を確かめたいと悟志のもとに走る新太郎。特別なドラマがあるわけでもない、誰もに覚えがあるような懐かしい感情が溢れる青春。

 ハイジャンから逃げ男に走る先輩と、そんな先輩を逃がすまいと顔に似合わぬ純情さで追いかける及川ちゃんのやりとりもまた、甘酸っぱい青春です。

【及川×橋本センパイ後日談】
単行本『ピクニック』に3話収録されてます。追いかけたい方は是非~。

2

ほのぼの

山田ユギさんの漫画を知ったことも、BLにハマったことで得た収穫だったなと思います。
山田ユギ漫画で最初に読んだのがこれです。
のどかな田園地帯で兄弟のように育った二人。
互いへの恋愛感情が優しくて、登場人物みんなが暖かくて、心がポカポカしました。

1

山田ユギ・幼馴染もの

田舎の幼馴染。
両親のいない主人公・新太郎が実は生きてた母親に会いに東京に行く話。
ユギ作品にしてはえらくほのぼのとしてました。
小さな田舎が息苦しい二人。でも東京に出てみて初めてその良さがわかるのでした。
18歳の青年たちの成長物語です。

純情新太郎と幼馴染・悟志、二人の先輩である橋本、橋本の同居人・及川。
4人が個性的で面白いです。裏表紙のくっついてる4人が大好きです。
悟志は新太郎にずっと想いを寄せていて、一回だけ手を出すけど拒否されて、
新太郎は東京に出て新太郎と離れ、過去の橋本と悟志の話を聞き、自分の新太郎への恋心に気付きます。
新太郎のことが好きで好きでたまらない悟志と、自覚してなかったくせについつい泣いちゃう新太郎が可愛い!
そしてもう一組のカップル、橋本と及川。
及川は顔黒ヤンキーみたいで橋本も「好みじゃない」と言ってるんですが、
橋本のことが好きで好きで、そのワンコっぷりが可愛いです(笑)
想いが通じ合った二人の恥ずかしい雰囲気が好きvv
そして遊びまくってた橋本がいまだに及川とはヤってないってとこも可愛い。
エロシーンは冒頭の悟志が新太郎に襲いかかる場面(笑)と
想いが通じ合った悟志と新太郎の電車での…vv のみ。
ユギ作品においてこのエロ低率はすごい!!
萌えというよりはキュンのほうが多いかな。

1

純情と悩みとラブ!

ユギさん欲してる症候群、続行中。
手当り次第見つけ次第、私の財布は相談無しでユギさんを手に入れようとしています。

初出を見ると、何と1999年の作品!
今から既に14年も前だとは…なのに面白いと思わせてくれるユギさん、流石です。

一冊丸々表題作です。
ド田舎でじいちゃんの畑仕事の手伝いを続けるカバ新と、近所に住む工場の息子・悟志のお話。
両親無く祖父母に育てられ、キノコ農家を継ぐつもりでいるカバ新に対し、どこか物憂げに考え事をよくするようになった父一人子一人の悟志。
「嫁さん貰って」とぼんやりとした将来の話をすると、悟志はいきなりカバ新の体を触り出して――と進んでいきます。

第一話で色んな事がカバ新に降りかかるんですが、都合がいいのか悪いのか。
悟志も工場を継ぐのかと思いきや「東京で働く」と言い出す。
自分は両親が死んだと思って居たのに、実は母は東京で生きていると知る。
東京に会いに行くだなんて一言も行ってないのに、じいちゃんが新幹線のチケットを買って来て、気付けば車内、なんて怒涛の展開!
普通なら早過ぎな進み方と思うんですが、ユギさん贔屓の為かそう思わず(笑)
ただ、この後に続く話を考えると、第一話でそこまで進まなくちゃいけなかった気はします。

そして、実は昔、少しだけ悟志と付き合っていたという橋本先輩が男前!
攻め寄りのリバで、誰彼構わずしちゃうんだけれど、実は同居している後輩のガングロ・及川を好いていた、なんて…あの赤面先輩最高に可愛い!
及川はハナッから先輩を追い掛けてたからいいんだけど、好みじゃないのに惹かれる、というのが良かったです先輩(ノω`)

ドタバタ進む割合が多いですが、10代のこれからに対する不安と葛藤。
恋愛に対する怖さと期待。
家族の愛情、ぼんやりしていたものが明らかになる確信。
それらがうまくリンクして、読み応えたっぷりな1冊になっていると思います。

これからは、じいちゃんのキノコ農家を継いだ天然なカバ新と、工場の跡取りとなる悟志が仲良くラブラブで暮らしていける幸せがあるんだろうなぁと思えてこちらまでホクホク♪
田舎だからきっとすぐ周りにもばれちゃったりして、じいちゃんばあちゃんも知るんだけど、きっとあの強烈キャラなジジババだから凄い許してくれそうなイメージ(笑)
未来を想像しても楽しめる、貴重な1冊かなぁと思います。

1

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