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表題作花嫁の秘密

鷹司泰治,可愛い奏汰の父様でもある超一流企業の総帥
鳴宮鈴,就職先の倒産で受様宅で住込ベビーシッターに

あらすじ

――花嫁として永遠の愛を誓えって!?
鈴は、借金の代わりに大企業の社長・鷹司宅でベビーシッターをする事に。
だが、なぜか花嫁役までさせられて!?
ビジネスとは言え、豪華な結婚式、甘い添い寝、更に淫らなキスをされて?
余裕綽々の鷹司に反抗するが、抱きしめてくる熱い腕に嘘はなくって……。
どうしてこんな男にドキドキするの!?
傲慢な旦那様と、意地っ張りで快楽に弱い花嫁と、かわいい子供との、幸せウエディング&ファミリーラブ!!

(出版社より)

作品情報

作品名
花嫁の秘密
著者
水瀬結月 
イラスト
あじみね朔生 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
花嫁に100万ドルの愛を告ぐ
発売日
ISBN
9784799710746
4.1

(8)

(2)

萌々

(5)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
33
評価数
8
平均
4.1 / 5
神率
25%

レビュー投稿数3

秘密結社に潜入せよ!

花嫁シリーズの最新刊なのですが、かなり意外性もあって楽しめる作品でした。
著者の既刊である「花嫁に100万ドルの愛を告ぐ」や「身代わり花嫁の嘘と恋」の
主人公たちも出てきたりとシリーズを読んでる人だと2倍楽しめる設定もあって
サービス満点の1冊になっていたように思います。

今回の主役はセレブの超一流企業の総帥の攻め様と張り切っていた入社初日に
会社が倒産してしまった受け様とのラブストーリーなんです。
倒産してしまった会社の前で唖然としていた受け様はそこにやってきた攻め様と
成り行きで訳も分からぬまま攻め様の屋敷に連れていかれ、攻め様の3歳になる息子の
ベビーシッターとして雇われることになるのです。

今回のストーリーの流れは、いつの間にか結婚してしまっているような感じです。
主人公同士の恋愛的な要素が前面に出ない感じで、でもほのぼのとした雰囲気もある
攻め様の、欲しいものはどんな手を使っても手に入れるって言う信念のもとに
攻め様の策謀的な罠にかかって、知らない内に花嫁になっていた受け様
でも、愛の言葉がある訳でも、エロい態度がある訳でもなくて、じわじわと
周りを固められて逃げられないようにされてしまう受け様ですが後半までその事に
気がつけない受け様なのです。
そして二人のメインの話とは別に、受け様の幼い時に両親の離婚で離ればなれに
なったたった一人の弟と受け様の話や攻め様と攻め様の子供との受け様が来てからの
係りや感情の変化などが話の幅や深みを与えているような内容です。
一見紳士で物事をきっちり聞いてくれるような攻め様ですが、鷹司家のルールに
反する事にはかなり独裁的&頑固な面を覗かせる攻め様。
受け様もいつの間にか攻め様に丸め込まれてしまう事が多いのです。

そして可愛い攻め様の子供、攻め様に顔も態度もそっくりで3歳児なのに物凄く
しっかりしてる子供、でも生意気とはかけ離れていて小さな紳士なのですが
この子がとっても愛らしいのです。
かなりこのお話を盛り上げてくれていますね!

後半で全ての事が明らかになるのですが、そこで受け様も思いもよらない
攻め様の不器用で寂しがり屋の一面が受け様のハートを鷲掴みにするシーンがあり
攻め様の幼少期がなんとなく伺えるような感じがしました。
後半の意外性もある展開にも驚かされました。
王道ものの花嫁&子連れものですが新鮮な感じで最後まで楽しませてくれるお話でした。

4

あらすじはあてにならない

あらすじと実際の話が違うと感じましたが、実際の話の方が好みなので良かったです。
あらすじを読んだ時点では「借金のカタに受が攻に性的に色々されてしまう話」だと勝手に思っていましたが、実際は
・借金は受が就職するはずだった会社のもので受はとばっちり(だが再就職先が即決まったのは受にとって幸運)
・性的に色々される、というより受を人間として気に入った攻が、受を自分の物にするために罠を張り外堀を埋めていった。最終的にはやはり受は攻に色々されますが。
・表紙の受はウエディングドレスですが、作中では着てません。受はなよなよしてなく割と男前な性格。

攻はこの作者さんの作品に多い高スペック俺様系、受は割と普通だが真面目な苦労人(本人は苦労を苦労と思ってない)っぽい感じで自分の好きなタイプの受けです。
自信満々の攻めが「罠でも張らなければ受が自分を選ぶと思わない」と思っていたのが意外で素敵だと思いました。

作中に既刊作品のキャラがチョイ役として出て来ます。
既読の読者にはファンサービスですし、そうでない読者には「既刊も買わなきゃ!」と思わせます。商売上手です。
というか自分は買いました…

攻の後輩の河島と深幸カプのスピンオフも読んでみたいです。
それにしてもGBS(花嫁男子秘密結社)には笑いました。

全体的にほのぼのした雰囲気で(奏汰くんは可愛いし)すらすらと読めて満足の一冊でした。

4

幸せな花嫁になる為に

今回は「大和の鷹」と呼ばれる世界的な総合商社の総帥と
就職先の倒産で攻様宅のベピーシッターとなる青年のお話です。

受様が攻様の絡め手によって
ふりだけの花嫁役から本当の伴侶になるまで。

受様は10才の時に両親が離婚し
母が4才の弟を連れて出ていってから
技師の父に男手ひとつで育てられます。

弟は母の再婚によりフィンランドに移住し
10年近くも音信不通な状態ですが
弟のためと貯金し続ける父を敬愛する受様は
早く一人前になってお金をためて
いつか弟に会いに行きたいと思っていました。

なのに就職予定だった中堅文具会社が
よりにもよって新年度初日の4月1日に
倒産してしまうのです!!

就業していない受様には
玄関先の告知を呆然と見る事しか
出来ませんでした(泣)

途方に暮れる受様でしたが
玄関先に停まった高級車から降り立った
威風堂々とした男性に咄嗟に声をかけます。
この男性こそ今回の攻様になります♪

なんて大胆!!
しかし攻様はソレに輪をかけてスゴイ!

初対面なはずなのに
受様のプロフィールを諳んじた上で
社長の借金返済は社員に働いてもらうかと言って
受様を強引に車に乗せてしまうのです!!

超強引ですが車中で受様に渡された名刺は
超一流企業の総帥という肩書の刷られたモノで
受様は驚くやら納得するやら(笑)

その上、
車中で受様が問われたのは
「3才児にとっても幸せとは何か?」

咄嗟に弟の事を思い出した受様ですが
連れにれていかれた攻様宅で
受様を待っていたのは攻様を「父様」と呼ぶ
可愛い男の子だったのです!!

社内の問答から察するに
その男の子は3才のはずですが
舌足らずにながらも迷いのない敬語を使い
受様を雇ってくれと攻様に告げるのです。

受様の頭の中では様々な疑問が去来しますが
次の瞬間には受様の履歴書は執事長に渡され
ベビーシッターに決定してしまうのです(笑)

雇用時間の延長したら住込みになったり
攻様の教育方針と受様の信念がぶつかったりしつつも
受様は攻様宅での暮らしを楽しむようになっていきます。

そんな時、
攻様の後輩が彼の伴侶だという高校生を連れて
攻様宅にやってきます。

はじめはびっくりした受様ですが
攻様親子と談笑する彼らは幸せそのもので
受様も自然と後輩夫夫に馴染んでいく事になります。

更に数日が過ぎたある日
攻様が後輩夫夫に何やら深刻な問題が起きた様だと
受様に相談を持ちかけてきます。

どうやら後輩の最愛の奥方が
世界的な規模で展開する『花嫁男子秘密結社』なる
謎の結社に入会したらしいのです。

そこでなんと攻様は
受様に結社への潜入捜査をさせる為に
攻様の花嫁になれと言いだすのです!!

はてさて受様の運命はいかに?!

水瀬さんのBBNは
統一シリーズ名こそないものの
受様が幸せな花嫁になるお話が定番になってますね。
本作もそんな幸せな花嫁モノになります♪

攻様の父親は奔放を絵にしたような自由人で
世界を飛び回って仕事をする程有能な半面
多くの恋人を持ち結婚離婚を繰返しています。

そんな奔放な父を持ったが故に
攻様は人間不信気味で家族という絆に
意味を見いだせずにしましたが

父の愛情を信じて育ち
誰でも大らかな愛情を注げる受様を知り
彼を手に入れたいと思ってしまうのですね。

有名企業の総裁とて日頃から辣腕な攻様に
ロックオンされてしまった受様は
尤もらしい理由を付けて攻様の花嫁となり
徐々に逃げられなくなってしまうのです♪

『花嫁男子秘密結社』の謎解明を鍵にしている割に
明らかに辻褄の合わない言動が散見しているのですが
それは全て攻様の隠している秘密の伏線です(笑)

受様の別れた弟や攻様親子3人の関係も交えて
最後の謎が解けるまでハラハラ& ドキドキで
とっても面白かったです♪

本作カプは一件落着ですが
本作の後輩カプの馴初めとか
受様の弟と彼の後見人との間柄とか
まだまだ謎は残ってるので続くと嬉しいですね。

また花嫁シリーズ他作3作の受様が
『花嫁男子秘密結社』関係者で客演しています。
彼らを探すのも楽しいかなと思いますよ。
皆様挨拶程度なのでお見逃しなく~!!

本作以外の受様は皆高校生なのがスゴイ(笑)

今回は『花嫁男子秘密結社』関係者カプから一作、
『身代わり花嫁の嘘と恋』をお奨めしま~す。

2

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