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表題作犬とつばめ (通常版)

再会した11年前の友達 野呂大樹(高校2年生)
兄を亡くして悩んでいる高校2年生 山田楓

その他の収録作品

  • 金もち×びんぼう
  • あとがき
  • 山田朝日の話

あらすじ

「エディス」掲載のBL作品を1冊に!
描き下ろし10Pあり!
(出版社より)

作品情報

作品名
犬とつばめ (通常版)
著者
雨隠ギド 
媒体
漫画(コミック)
出版社
まんだらけ
発売日
ISBN
9784860720889
4

(67)

(35)

萌々

(14)

(6)

中立

(10)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
22
得点
259
評価数
67
平均
4 / 5
神率
52.2%

レビュー投稿数22

純文学のような


内心描写が的確で、しかもそれを上手く言葉にしていたので、共感しすぎてついうるっとしました。
装丁も私好みで、小一時間見惚れました。
絵柄もどちらかというとかわいい系です。絵柄が可愛いというか、キャラの動きが可愛いと言った方が正しいかもしれません。
内容はちょっと暗めでとても切ないです。でも心が暖かくなる素敵なお話しでした。
踏み込んだ話を書きますと、楓の大好きだった兄が亡くなり悲しんでいたところに昔一夏を共に過ごした「お気に入り」の野呂が帰ってきたっていうのがお話しの始まりです。ここだけだと単なる青春の恋の話しかなっ思ったのですが、話しを読み続けて行くと青春は青春でも恋だけを指して言った青春ではないと気付きました。
正直語りつくせない程良かったです!
後ろの方にきちんと兄の話しも載っていますが、またそれを読んでは切なくなります。しかも楓のかけている眼鏡は兄のかたみなんですかね。

扱いにくいお話しをこんなに上手にまとめた作品を描ける雨隠さんは本当にすごいなと思いました。今後の作品にも期待大です。

7

何度も何度も・・・

読み終わったあと、感動で暖かい色で胸がいっぱいになってる中に、ひとつどうしても塗ることが出来ない空白がありました。「山田朝日の話」について、彼の気持ちを表現する言葉が見つかりません。自分だけが知ってるあの人こと。大切な大切な場所に閉まっていくのでしょうか。

本編のメイン野呂と楓は、二人とも見た目も性格も好みでした。小さいころの野呂が大変可愛いと思います。にまにまして読んでしまいます。
野呂(攻め)は、楓のお兄さんが亡くなった後、偶然会いにきた昔のお気に入りの友人(犬)。
楓(受け)は、喜怒哀楽がはっきりとしていて、思った事をすぐに口にしてしまうところがありますが、繊細で優しい人。

楓が抱えている「お兄さんが亡くなった原因は自分にあるかもしれない」という自責の念。
野呂が握り締めている過去と、楓に会いに来た本当の理由。それぞれが悲しく、知れば知るほど、楓も野呂もお兄さんも誰も悪かったわけじゃない・・・と思えます。

知らなかったお兄さんの姿、野呂らしくないよ。と思った野呂の姿。
帯にあるように「君がとなりにいないとき どこでなにをしているか 知らない」自分の知ってるみんなの姿が全てではない。自分が見えてる世界がすべてではない。と言われたような気分になりました。
でも楓は、野呂のことを野呂が話したいと思うときに、それがずっと先でも、もし話して貰えるのなら、いつか教えて欲しいって言うのです。
その時の野呂の表情が、その後の笑顔がたまらなくて、泣きそうになりました。

その後いろいろありますが、二人が気持ちが通じ合って野呂が嬉しいって思うシーンがすごく好きでした。少しでも気持ちが返って来て嬉しいって、小さいころの楓が満開の笑顔でボールを投げている絵が読み終わったあとでも、何度も何度も、ふっと出てきて、何故か胸を締め付けられるような気持ちになります。
上手く説明できませんが、読むたびに好きなシーン、癒される台詞が増えていくような感じがします。

7

ぎゅってしたくなる

悪人を泣かせる方法が良かったので買ってみました犬とつばめ
正直表紙を初見した時点では好きなタイプのカップリングではないかも…?と思っていたんですが
すごく良かったです!
なんとも言えない若さゆえのワガママな高校生男子らしさのある楓(受け)は、人間味があって愛しくなります。
対する野呂(攻め)もただ楓が好きで戻ってきたなありきたりな感じではなく、自分本意に動きつつ楓に振り回されるところもあり…
どちらも纏めて幸せになれ!そう思える二人でした。

ギドさん、すっかりファンになってしまいました。
なんともいえない人間らしさ、どうしようもないけどどこか優しいお話が、すごく魅力だと思います。

4

巣晴らしかった!

帯『君がとなりにいないときに
  どこでなにをしていえるか知らない』

自分は恋まで百輪で初めて雨隠ギドさん作品を読んだんですが、それとはまたがらりと変わった世界観とタッチで読んでいてその世界にぐいぐい魅き込まれました。

主人公の兄がベランダから落ちて死んでしまう。
その数日前に、彼は兄に女装癖がある事を知り冷たい言葉を投げかける。

兄は自殺なのか、それとも事故死だったのか。
その部分はネタバレせずに是非読んで欲しいところ。

最後の兄は幸せだった事もあったんじゃないか、という一文が心に響きました。

カバー無しの装丁も内容に実にマッチしています。
いや、素晴らしかったです。
個人的には主人公はもちろんですが。兄が凄く心にぐっと来ました。

4

装幀が素敵

カバーなしで、本体表紙の紙が絶妙なグリーンにツバメの箔押し。
黒文字で入ったタイトルのロゴといい大きさといい、装幀が素晴らしい。
特に、背のタイトル文字の間に箔押しのツバメがきっちり一つづつ入っているところとか、感動もの!
この装幀で評価++!

中の絵も素敵。
正直言って、前に読んだ「恋まで~」は今イチぴんと来なくてレビューも書きそびれていたけど、こんなに絵がお上手だったとは!

ストーリーも、子どもの身勝手さや、狡さや、素直さがストレートに伝わってきてよかったです。

そして本編よりおまけの「金もち×びんぼう」!!!
このエロ目線がたまらない。
「山田朝日の話」も好き。

2

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