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表題作やさしくない悪魔

リアム/祖母の知り合いらしい変な悪魔
葛城倫弥/祖母の遺言で小料理屋を継いでいる

あらすじ

最近不運続きで高熱を出して寝込んでいた葛城倫弥の前に、突然リアムと名乗る男が現れた。端整だけど野性味ある風貌、日本人離れした体躯。すべてを包み込む漆黒の雰囲気が倫弥の胸を、ふとざわめかせる。『私を訪ねてくる人がいたら好きなだけ泊めてあげて』--祖母の奇妙な遺言に従いリアムと同居するが、意味深に触れてくる手にやがて倫弥は……。

(出版社より)

の葛城倫弥の前に突然現れた“黒い”男・リアム。祖母の遺言通りに同居することになったが、悪い快楽を教え込まれて…。

(出版社より)

イラスト:倉橋蝶子

作品情報

作品名
やさしくない悪魔
著者
坂井朱生 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344824560
2.5

(4)

(0)

萌々

(0)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
9
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

生きるためには悪魔とH?

祖母の遺言で祖母の残した小料理屋を続けることと
祖母に二人の男性が訪ねてきたら好きなだけ滞在させる
ように言い残し亡くなった祖母の家で一人暮らす受け様。
受け様は最近不運に見舞われるようになり現在も熱のせいで
朦朧としている時に訪問者が現れるその男は闇の中にいる
ような黒のイメージで唖然とその攻め様を見つめていると
突然首を絞められるように押され殺されるのかと思ってると
不可解な言葉で話される、唖然とした受け様は問い詰めるが
攻め様は平然と気分が良くなっただろうと・・・そして
受け様は自分の体調がすっかり良くなっている事に気が付く。
そして同時に攻め様が祖母の話していた男性だと確信するが
攻め様はオレ様でかなりのめんどくさがり屋で話しかけても
面倒だと返事もしてくれないような人だった。
それと同じ時期に店の方へは白のイメージの外国人が現れ
やはりこちらも祖母の話していたもう一人ではと・・・
受け様は攻め様と買い物に出たときに不気味な影を見てしまう
そして気が付いた時には攻め様が剣で影を薙ぎ払っていて・・・
そして攻め様から信じられない事を聞かされる、それは攻め様は
悪魔で集団脱走した同胞の討伐に人間界に来たと言う事で
あげく、受け様は本当なら高熱を出していた時には既に寿命が
尽きていたのだが、天界の落とし物を誤って飲み込んでしまった
ので決められた寿命が不確定になってしまったのだと・・・
高熱は異物を体内に入れた為に起こる拒絶反応だったのだと
その受け様の身にある魂の元は決まった属性が無い状態で悪魔の
攻め様に触れられていると悪魔属性になり天使は手出しが出来ない
店に来ていた外人は天使で受け様の体内にある元を回収に来ていて
しかし回収する時は受け様が死んでしまうと攻め様に教えられる
攻め様が触れている間は天使が手を出せないと知りまだ死にたく
ない受け様は攻め様に触れてもらうのだか、攻め様は楽しみが
欲しいと助ける代わりに抱かせろと・・・それから攻め様に
流されるように抱かれるようになります。
そして受け様は天使から守ってもらう代わりに攻め様の仕事の
手伝いもするようになるが、それは受け様が逃げ出した悪魔を
見つけるセンサーの役目が出来るからなんです。
しかし、受け様は子供の時のトラウマで怖い事が苦手なんです。
そして毎週のように攻め様に連れ出され狩りの手伝いをする事に
次第に気持ちが沈んで風邪気味だった受け様は八つ当たりのように
攻め様に反抗してやりたくないと、顔を見たくないと拒絶する
攻め様はあっさりいなくなり、受け様はその時に自分が攻め様を
好きだったんだと自覚してしまうが攻め様が離れたことにより
攻め様の印が消えてしまい天使に魂の元を取りだす為に剣を
刺されるところで攻め様に間一髪で助け出される。
受け様は攻め様が仕事が終わったらいなくなってしまうと言う事を
かなり気にしているのですが悪魔と人間では時間の流れが違うので
受け様の一生は攻め様にとっては短期なんですよね。
その辺の違いが誤解のもとだったりします。
攻め様のオレ様傲慢な感じがなんだか亭主関白の旦那みたいに
感じてしまう作品なんですよね。
甘い感じの愛情の示し方ではないけれど何故かお話雰囲気は
甘い感じがするストーリーになっていました。


0

悪魔と天使と

表題作の長編で、倫弥(受け)の視点でストーリーは進みます。
表題作「やさしくない悪魔」は晩秋から晦日までの話なのですが、あとがきにおまけショートがあり、そちらはお正月の出来事になります。

祖母・小夜の遺した家と料理屋を守る倫弥の元に、天使・カレンと悪魔・リアム(攻め)がやってくるというファンタジーです。

リアムもカレンも小夜大好きで人間っぽいですし、舞台も日本なのでファンタジー系が苦手でも割と読みやすいと思います。リアムが徐々に倫弥に語っていくファンタジーな事情を倫弥のように素直に飲み込んでいければ楽しめます。

三角関係でなく、悪魔であるリアムが優位だというのも面白かったです。
ただ、悪魔のリアムの心情を読み取るのが、自分にはなかなか難しかったです。倫弥を大切にしてはいるのでしょうけれど、倫弥が嫌がっても仕事は手伝わせるし。ただ、その辺りは「人間じゃないから」と割り切るしかないかもしれません。

受けをからかうのが愉しい悪魔、そんな攻めに振り回される不運な人間(一応)の受け、人情やファンタジーがお好きな方にお勧めだと思います。意思疎通には色々ありますが、気遣いもする悪魔とのハッピーエンド話です。

0

小料理屋で煮物を食べる天族と、正月に餅を食べる悪魔

亡くなったお祖母ちゃんの遺言で、広い自宅と小料理屋を守っている倫弥。
そして謎めいた言葉。
『私を訪ねてくる人がいたら好きなだけ泊めてあげて』…
その言葉通り、ある日「白い男」と「黒い男」が倫弥の周辺に。

タイトルの「悪魔」は比喩ではなく本当に悪魔です。
つまり本作はファンタジー系。
倫弥の体内に入ってしまった天界のものを回収しにやってきた優美な白い男は天族のカレン。
倫弥の家に上がり込んできた魔族狩りの傲慢な黒い男が、悪魔リアム。
です。
倫弥は振り回されっぱなしながら、意地悪でオレ様でちっとも優しくない悪魔のリアムに惹かれていく…
…というお話です。
まあ、BLとして特に目新しいような展開はありません。
逆に、お祖母さんの小夜さんと何故カレンとリアムの2人とも意気投合してたのかやら、小夜さんも倫弥も天族の血を引いてるとかやら、なんか曖昧な部分が多い。
倫弥が顔も体も美形で危険から助けてくれるリアムに惹かれる気持ちはまあいいとして、リアムの方が倫弥を好きになるのはストーリー的に弱い気がしました。
実際倫弥が尋ねても面白いからとか言ってるし、徹底して意地悪でやさしくないリアムです。
オレ様が崩れない攻めが好きな方におすすめ。

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