その目はいつだって欲しいと言ってるのにな

表題作兄弟連鎖

克暁 湊の義弟 何でも屋
倉橋湊 医療ソーシャルワーカー

あらすじ

医療ソーシャルワーカーとして病院に勤める湊の元へ患者の関係者である男が乗り込んできた。ちんぴらのような風貌で「入院費を踏み倒す方法を知りたい」と無謀なことを申し立ててくる男は、義弟の克暁であった。裏稼業に身を置く義弟に眉をひそめながらも湊は克暁を気にせずにはいられない。幼い頃に自分のせいで実母と実弟を亡くした湊は人一倍『家族』に執着していた。しかし、その執着心が兄弟の関係を歪めていき──……

作品情報

作品名
兄弟連鎖
著者
音理雄 
イラスト
いさか十五郎 
媒体
小説
出版社
AGL(茜新社)
レーベル
ステラ★ノベル
電子発売日
2.5

(2)

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萌々

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(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

すれ違いの義兄弟

どこが「連鎖」なのか分からず…。

義兄は、子供の頃から義弟を溺愛していて、何でもしてあげたい、守ってあげたいと思っていた。けれど義弟は反発して家を出て行ってしまった。
義兄は義弟の彼女を取った事があって、そのせいで義弟に嫌われていると思っている。

義弟は、義兄への恋愛感情を自覚しているが、義兄は応えないと思っているので、家を出て距離を置いていた。
義弟は、義兄が事故で死んだ本当の弟の身代わりに自分を可愛がっていると思っている。

そんな誤解し合っている2人が偶然再会。
ギクシャクしますが、最初から相手が大好きなのがダダ漏れです。(義兄の方は若干無自覚ですが)

なので、すれ違いといってもそれほど痛くないです。
義弟からのムリヤリ迫っているようで、義兄はおどろくけど全然イヤじゃないし、義弟はかなり遠慮して気を使っている感じ。

義兄の悩みどころは「義弟に迫られて困る~」じゃなくて、「嫌われてるからこんなことされちゃうんだ~」という思い込み。

多々あるすれ違いの要因も、大概は「メンソールのタバコを吸ってるから女がいると疑う」とか、くだらなくもかわいい嫉妬だったりして。

だんだん誤解がとけて、気持ちが通じていき、最後は兄弟らしい、ほほ笑ましい感じに。

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