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表題作ジョーカーは愛を囁く

狩谷理,30歳,太郎の上司の課長
佐藤太郎(カイト),26歳,半淫魔

あらすじ

よれよれのスーツに黒縁メガネ、いつも俯き加減で冴えないダメリーマンの佐藤太郎。それは美貌と強烈なフェロモンを武器に虜にした男たちから『糧』となる体液を得る淫魔・カイトの世を欺く昼の姿だった。ある晩、カイトがゲイバーで獲物を物色していると、イケメンで有能な会社の上司・狩谷がやってくる。カイトは自分の昼間の姿しか知らない狩谷を今夜の獲物にと誘惑するが……!?

(出版社より)

作品情報

作品名
ジョーカーは愛を囁く
著者
大槻はぢめ 
イラスト
香林セージ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861345449
3

(5)

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萌々

(1)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
14
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

ハーフ淫魔の恋

会社では、よれよれスーツでやぼったい、
でも、本当の姿は・・・みたいな話が好きで、
読んでみました。

人間とのハーフ淫魔であるカイトは、狩り場であるバーで、
上司の狩谷を落とせないことが
気に入らなくて、何とか落としたくなる。

全然、相手にしてくれないのに、
よれよれ姿の仕事のときのカイトには、
狩谷は、上司として、温かくやさしい。

淫魔として育てられたカイトだけれど、
ハーフが故の、人間としての温かさを得られない心の空洞に
気づく。

或る意味、カイトにある半分の人間としての存在を見つめる
ストーリであったかと思います。

なかなか、心温まるお話でありました。
できたら、カイトを守る淫魔として出ていた遼平のお話も
読んでみたいです。

1

狩る者と狩られる者の運命の出会い

人外の淫魔が主人公のお話で、人間界にはかなりの魔族が住んでる設定で
でも魔族だから人間界で大暴れなんてライトノベルのノリではありません。
人間と淫魔の間に生まれたカイト、でも種族の違いでやっぱりうまく行かなかった
両親は離婚して淫魔の長の娘である母親と魔界で暮らしていたカイト
でも半淫魔と言うことで子供の頃は長の孫にも係らずいじめや除け者に・・・
そんな魔界での息の詰まる生活が嫌で淫魔の長の孫で次期長のカイトは修行名目で
人間界で生活しているのです。
他の淫魔は夢で糧を得る事が出来るがハーフのカイトはそれが出来ない。
糧を得るためには直接人間と抱き合わなければならないが純粋な淫魔にはない
カイトだけの能力があり、それは絶世の美貌と餌を引き付ける強力なフェロモン
3かに度は必ず糧を得るために人間と関係を持たなければならない体質。

日中は普通に会社勤めをしていて、夜の美貌とは打って変わり、地味な変装をし
冴えなく、根暗で女子社員には敬遠される外見を装っていて、普段は太郎として
文具系の会社で実父のコネで入社した使えない営業社員なんです。
攻め様である狩谷は上司で太郎は苦手にしてる。

いつも魔族や人間のゲイが集まるバーで3日に1度糧の為に狩をするカイトは
そこで上司の狩谷と偶然出会い、日頃の憂さ晴らしで狩谷を誘惑し手酷くフってやろうと
魔族すら誘惑するフェロモン全開で迫るが・・・逆に相手にもされずフラれる。
初めての経験で怒りや困惑でパニック気味になるカイト
そんな事があったのに会社ではいつものように狩谷に付いて営業の日々
そして狩谷は日中の冴えない太郎のときのカイトを好きだと・・・

淫魔は人間の情のような感情は無くて、快楽に素直でクールなんですがカイトは
ハーフなので自分でも気が付かない人間らしい感情があるんです。
幼い時のイジメで内にこもりがちで人と係るのが苦手で嫌い
でもカイト本人も気が付かないような寂しい気持ちを狩谷は感じていて・・・
そしていつの間にかカイトは狩谷を好きになってしまう。
狩谷もカイトを思っていて、二人は一線を越えて愛し合うのだがその翌日には
狩谷はカイトに何も言わず姿を消してしまう。
そんな時にカイトの本当の素性が判明し・・・それはカイトたち魔族の敵で・・・
絶対に結ばれてはいけない狩る者と狩られる者
それでも初めて好きになった人を諦められないカイト
最後はハッピーな展開で終わるのですがなかなか簡単にはいきません。
半淫魔の一途なラブストーリーを堪能してくださいませ~

2

正攻法vs淫魔フェロモン

昼間は冴えないダサリーマン・太郎、夜は淫魔フェロモンを武器に様々な男達から糧(体液)を得る美貌のカイトと、二つの顔を持つ受け。

昼間の太郎の顔の時にしか会う事の無い職場の有能な上司・狩谷がある日、夜の顔・カイトの前に現れた。
ところが、てんで淫魔フェロモンが通用しない狩谷に呆然とし、何としてでも落としてやるっっ!!とムキになっていくカイト(太郎)なのだが…

淫魔フェロモンを武器にして落とそうとするカイト(太郎)に対して、正攻法で太郎(カイト)に接近する狩谷って流れで、昼夜使い分けていたはずの二つの顔が次第に混合していくのが面白い。

ただ、受けが淫魔なのに(正確には人間と淫魔のハーフだけど),エロ成分が少なくて物足りなかったし、攻めの狩谷自身にも秘密を含ませた部分があってそれがどういうふうに絡んでくるか面白そうだったのに、あっさりと最後に種明かしされてしまっていて勿体ない。
自分好みの設定なのに「え?まだこれからなのに!!」ってところで終わってしまったので物足りないなぁ…

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