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表題作劣情の棘

松田優(中学時代の後輩) 
中条(中学時代の先輩) 

同時収録作品縁側ラプソディ

大河内(犬を預かってくれる大家)
松田 太朗(30歳・犬の飼い主)

その他の収録作品

  • 劣情の棘~その先に~

あらすじ

仕事ができて人受けもいい自分を、平均以上だと自負する中条。ある日の通勤中、痴漢に間違われたところを松田という男に助けられ、御礼を兼ねて飲みに行く。すると初対面だと思っていた松田は、中学の頃、中条からいじめられていたと驚きの告白をしはじめて──。縺れる劣情、高まる執着心の行き着く先は……。

作品情報

作品名
劣情の棘
著者
桜井りょう 
媒体
漫画(コミック)
出版社
オークラ出版
レーベル
アクアコミックス
発売日
ISBN
9784775518298
3.4

(12)

(0)

萌々

(6)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
40
評価数
12
平均
3.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

一途とストーカーの境目について。

意地悪なキャラというか…なにかしら、ひとクセあるキャラを描くのがとても上手な作家さんで、個人的に結構長い間お慕いしている作家さん。

厚めの唇とやや太めの輪郭が特徴のイラストで、ちょっと好みがわかれるかもしれませんが、ストーリーはなかなかです!
今回も期待を裏切らないクセのあるキャラが活躍しており、とても楽しませていただきました!!

二組のカップルからなる短篇集。
どちらのカップルにも松田さんが出てきますが、おそらく偶然だと思われます。
松田って名前にハマっていたのかしら…?笑

■劣情の棘
表題作。
中学時代のいじめっ子といじめられっ子の下克上もの。
チビで弱虫だったいじめられっ子は、いじめのリーダー格の男に惚れており、その後も密かに同じ大学に通い、同じ通勤電車を利用するなどストーカーに近い行為を行なっていたが、あるとき彼が痴漢行為に合うのを目撃し、助けたことから接点ができ…
その後、痴漢行為の証拠写真を脅しの材料にして、長年の想い人と強制的に体の関係を作るも、相手の体温を知って愛しさが増すにつれ、本気で相手を囲いたくなる衝動を抑えるために、自ら身を引く…
という片恋のあいだは別として、最終的な局面での攻めキャラの理性的かつ紳士的な対応が、とても好感が持てたため楽しく読めた作品。

一度距離をおいた攻に情が湧いていた受が、自分から距離を縮めようとするのに対して、攻めキャラが自虐的に自らの密かな恋情やストーカーに近い行いをしていたことを告白するシーンが、なんだか健気でよかったです。
正直、ストーカーに近い行為とか苦手で、束縛キャラも嫌いなんですが、この作品のキャラはとても強い理性を持っていて、激しく自分を律している姿が逆にモエましたvv
好きすぎて犯罪ギリギリまでいっちゃうけど、際どいところで必死に耐えている攻めがイイ!!このキャラ好きです…!(*・∀・)ノ

1つ難点をあげるとすると、昔いじめっ子でなかなかなヒールキャラだった(とみうけられる)受キャラが、昔の面影をまったく残しておらず、流されやすい優等生キャラになっていたのが残念でした。。
そこまで性格が変わってしまった相手であっても、攻キャラは変わらず好きだといえるものなのか……「うーん…」な気もするし、そんな相手の内面の変化すら理解できるくらい、ずーっと見続けていた結果なのかも…という気もするし…
でも、個人的にはもう少し昔の面影が残っていてほしかったなと思ったり。
だって、別人に恋してるみたいなんだもん…。
同じ人間を相手にしてると思わせる何かがほしかったかなと。

■縁側ラプソディ
口は意地悪だけどほんとは優しい大家さん×ちょっと天然な真面目メガネの住人の話。
受けの愛犬を昼間預かってくれる大家さんはおそらくゲイで、実は前から受けのことを狙っており、からかって遊んだりしながらも、意外と頼れる男であることをアピールするというノンケの受けに配慮した遠まわしなやり方でアプローチし、押しに弱い善良な市民である受けをまんまと落とす話。

これも攻めキャラが恐ろしく私好みだった…!!!ヾ(*゚∀゚*)ノ
ちょー好き!!!
狙った獲物は絶対逃さない獣王のごとく余裕がある口説き方というか…
100%落とせると確信しているから、無駄にからかって怒らせたりとか、憎らしいこと言って怒らせたりとか…いろいろちょっかいかけて受けの反応を楽しんでいるフシがある攻めキャラ。
そういう余裕がある攻めキャラってちょー好きです!!ヽ(*>∀<*)ノ
ガツガツしてないけど、隙あらばキスしちゃうようなちゃっかりした抜け目なさもあったりしてね。
恋愛を楽しんでいる大人の男って感じで、色気あってツボなのです!
ニヤっとしたシタリ顔とか、小バカにしたような視線とか、こっちの気もしらないでグイグイくる押しの強さとか、ぜーんぶツボ!!
あ~~ちょー好きだった~~!!(=ω=*)v


どっちもタイプは全然ちがうけど、クセのある攻めキャラが堪能できる1冊で大満足でした!!(*´▽`o)o゛―♪
ストーリーしっかりしてて、キャラ設定もバッチリで、なおかつエロシーンもけっこう具体的vvvそんなところもステキです!!
これからもこの作家さんならではのこーゆー個性的なキャラが活躍する話を沢山描いて欲しいですvv
今回も短編にしてはちょっと長めでよかったですが、今後は1カップルで1冊くらいの長編もみたいな~と期待してます☆

《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★★★・ :エロス
★★★★★ :キャラ
★★★★・ :設定/シチュ
★★★★・ :構成

3

受けがえろい


他のレビュアーさまたちと同様表紙に惹かれて購入致しました…!
眼鏡受け。リーマン。そしてツンデレ。その設定がたまりませんでした。

桜井先生のエロシーンは溜め息が出るほどエロくて個人的にとても好きです。
犯罪すれすれだけど男前な攻めもかっこいい…!わがままを言うともっと受けの葛藤とか嫉妬とか他の感情を露わにしてほしかった…!ただでさえ最萌スペックなのでもっといろんなえろい受けの姿をみてみたかったです^^とても気に入りました~!

0

はじまりよりおわり!

痴漢を疑われたところを助けてくれたサラリーマンに、お礼の夕飯をご馳走したら、一服盛られてホテルでいたずらされ…しかも、中学時代に自分がイジメていた後輩だったことも判明!その後も写真をネタに脅され、呼び出されては性欲の捌け口にされる先輩。

後輩はイジメられていたにも関わらず、先輩の視線に囚われたまま、ストーカー的に先輩を追い続けていて、脅して抱いてるくせに抱き方に気持ちが溢れてしまってる。
先輩も脅しと復讐でこんなことされていると頭ではわかっているのに、カラダは後輩からの愛情を感じ取っているのか、だんだん惹かれていってしまう。

お互い惹かれ合いながら負い目があって素直になれなかったり、どうしようもなく気持ちを自覚するきっかけが一緒に寝た時のぬくもりだったり、二人の始まりはひどいんだけど、オチは切ない純愛ストーリーでした。

桜井りょう先生の描く裸体がセクシーで大好きです。本作も鎖骨の綺麗なラインに見惚れてます。

0

短く刈り込まれた襟足がリーマンの色気

多少のあたりはずれはあるものの、総じて大好き作家の桜井りょうさんです。
題名はおどろおどろしいフォントに何やら淫靡さが!?裏表紙も・・・なんで、ついシリアスものかとおもうんですが、そこが桜井さん!
表題は前・中・後と進んで行くうちにあれれれ~?
主人公がさすが年上、惚れられた強みみたいの発揮しちゃって思わずクスクスする結末が。
この上手さがやっぱり好きだな~と思うのですが、やはり今回も男の体の描き方を堪能させてもらいました。
この作家さんの魅力はしっかりした骨格と共に特徴は短く刈り上げた襟足なんですよ!
襟足がぞろぞろしてない!だからとってもスーツが似合って「リーマン」っていう雰囲気がプンプン漂うからいいのだと、今更ながら表紙を、中身を見て改めて気づいたのです♪

表題は、電車内で女性に痴漢と間違われ駅員に突き出されこまっている中条(主人公)に、彼が嫉妬を覚える程のイイ男が証拠写真と共に、ほんとうは中条を痴漢していた男をつきだして無実を証明してくれる。
その男・松田にお礼と写真の削除をお願いせねばと、夕食を一緒に摂る約束を取り付けて話始めると、なんと中学が一緒だったという。
しかし、お酒に一服盛られて中条が気がつくとホテルのベッドに縛られて、そして松田の手でイかされ、そして写真をネタにこれからも呼び出したら出てこいと脅されるのです。
断れない中条は松田の呼び出しに応じて不本意ながら体を重ねるようになると、松田は実は中学時代中条がいた不良仲間に苛められていたチビな下級生だった!?
松田はその時の復讐をしているのか?

な、シリアス展開で運ぶ前半なんですが、松田が本音をこぼしたことで実は立場が逆転してるんですw
そして本当のことがうっすらと解った時、優位に立っていたはずの松田が逃げ腰になって中条が逆に追う立場になる。
ちょっと松田M気があるのかもしれませんねwww
中条は結果ほだされ、快感にはあらがえない形になってしまったかもしれませんが、自分を空いていてくれる存在というのにS気が芽生えたのかもww
それは描きおろしにて、多分決定づけられていると思います。
ワンコ×女王様になってるかも?
そんなシリアス一転、逆転劇の楽しいお話になったのは実に面白かったです。

『縁側ラプソディ』は犬を飼い始めた主人公・太郎が、ついうっかりゲージも家の窓もあけぱなしだったことで、大家さんに犬を保護される。
飼い主失格だと、きちんとしつけし直せと、指導されるはめになる主人公。
これは大家さんが、犬のしつけと共にもう一匹ワンコを手に入れるお話になってるのだと思いますwww
犬の名前が二朗で、飼い主が太朗(爆)二人ともいい名前だ♪
そして、何気に萌えをもよおすシーンは、題名になってる縁側に、二人で並んで腰掛けてるシーン。
別にただ座ってるだけなんだけど、男二人(それがじいさんであってもw)縁側にいるって、仲良しの印みたいに見えてほほえましいのです。

表紙から中身をそれ風かと期待すると裏切られるけど、基本暗い話しの作家さんでないと思うので、絵も堪能できるいい作品だったと思いますヨv

1

苛められっこがいじめっ子に恋をした?

これってどんな心理なんだろう?ってマジ考えながら読んでしまった。
中学時代に性的いたずらをされていた攻め様、それを苛めグループの中心的存在で
いつもその様子を眺めているだけだった受け様。

大人になっての偶然の再会は、受け様が痴漢と間違われた事でその瞬間を携帯カメラに
納めていた攻め様が証言したことで助けられると言う出来事で。
受け様はお礼をするために改めて食事をと・・・そして二人で飲んだ時にクスリを
盛られ、攻め様に学生時代に自分たちがした悪戯みたいな事をされ返され
その淫らな画像をまた撮られる受け様。
その画像を脅迫材料に何度も身体をむさぼられる受け様・・・
そして復讐を受けていると思っている受け様は何故か攻め様の事が気になり
その感情に困惑をしてしまう。

ある日を境に受け様の前から姿を消した攻め様、でも受け様は何故か気になって
偶然見かけた姿を追ってしまう程に、そして攻め様の帰宅を待つことに。
攻めさまに気持ちを問い詰めはじめる受け様、そして攻め様は受け様に対する
今までの思いを告げるのです。

中学時代の受け様の視線に見せられた攻め様、その執着具合はかなり重いですね。
ストーカーも軽く入ってますし、年期もありましたよ(笑)
受け様もまた、既に攻め様に落とされてます。
ある意味マニアックな長年の片思いが実るお話でしたね。
なかなかよかったのではないかと思えるストーリーでした。

縁側ラプソディ は
初めて犬を飼う事になった受け様と大家さんとのほのぼのラブでした。
受け様は可愛い子犬が可愛くて、でも仕事でお留守番をさせなくては・・・
泣く泣く、別れを告げながら会社へ・・・そこで大家に挨拶をされ、変な人だと・・・
あまり係り合いになりたくないタイプの人だったのですが
会社から帰ろうとしていた受け様は携帯着信を見て唖然、大家さんからの着歴だらけで
そして思っていた矢先に再度電話、お前の犬は預かってると?!

受け様は犬のサークルも開けたまま、挙句窓まで開けて留守にしていた為に
子犬が抜け出し、危ない所を大家さんに保護してもらっていて・・・
次の日から大家さんに仕事中は預ける事になっていたのです。

知らない内に愛犬を通して仲良くなって行く二人、でもそんな時に攻め様から
キスされて、からかわれているのかなんなのか混乱しながらも惹かれて・・・
ほのぼのとした愛犬が取り持つラブストーリーでした。

0

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