一本の傘が結ぶ切なく甘い三角関係、社会人編も収録!

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作傘の下、ふたり

三尾恵介,傘を借りた高校生
柚木駆,アパートに住む大学生

その他の収録作品

  • その後の、ふたり

あらすじ

雨宿りをしていた高校生の俺は、大学生の柚木さんと知り合う。柚木さんの友人と遊ぶようになって、少し自分も大人になった気がしてた。…でも気付けば、柚木さんの不思議な色気にヤラれてる。なんでこの人、こんなエロいんだろ。どうして時々、さみしい顔をするんだろ。ある夜、柚木さんと大学の先輩とのセックスを見てしまう。エロい顔で泣く柚木さんに――俺は生まれて初めて、どうしようもない独占欲を感じた…。一本の傘が結ぶ切なく甘い三角関係、社会人編も収録!

収録作:傘の下、ふたり/描き下ろし

(出版社より)

作品情報

作品名
傘の下、ふたり
著者
ぢゅん子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
ISBN
9784796402804
3.4

(47)

(10)

萌々

(12)

(18)

中立

(4)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
14
得点
156
評価数
47
平均
3.4 / 5
神率
21.3%

レビュー投稿数14

待ってました!

ぢゅん子さんはデビュー作の『キミノート』が好きすぎて、その後出された作品に、毎度『キミノート』に近い萌えを探してしまうんですよね…。
今回は表紙やタイトルからして暗めなので、可愛い青春モノではないなという覚悟を持って読みました。

大学の先輩である立花が、自分のものになることはないことを最初から承知で、期間限定のセフレをしている柚木。
片や、柚木の心が立花にあるとわかっていても、気持ちをぶつける高校生の三尾。
実家のしがらみから抜けきれず、柚木を捨て卒業間近で結婚し家業を継いだ立花。
3人がそれぞれ救いのない三角関係です。特に、まだ高校生で本当の恋を知らなかった三尾が、最初の恋愛でこんな辛い想いをするだなんて、気の毒としか言いようがありませんよ。
そんな三尾が4年後に社会人となり、偶然仕事で柚木と再会します。一度は諦めていた気持ちをもう一度柚木にぶつける三尾と、タイミングの悪いことに二人の前に再登場する立花。
モテ期再びか柚木!なんて笑いの要素はひとつもないんですごめんなさい。
いや~子供っぽい年下の男の子が、すっかり男前な大人の男に成長してるだなんて、たまりませんな~。
立花の存在がなかったとしても、当時の柚木は三尾を相手にはしなかったのかもしれません。
逆に三尾が立花たちと同じ大学生だったならば、3人の関係はもっと違うものになった可能性もあるのかも…なんて考えさせられました。
大学生と高校生って、実際の歳の差はさほどなくても、大人と子供ですよね。
雨の日から始まって雨の日に終わる、甘く切ないお話は『キミノート』を超える作品でした。
待ってたよ!ほんとうに待った甲斐がありました。

2

先輩のt・・・

すいません、贔屓目ですww
ぢゅん子さんは絵だけでメロメロなのです(〃ノ∀`〃)ポッ

というか、前回?前々回?のアホっ子なイメージぬけきれず
今回もわりと軽めなお話なのかなと読み始めたのですが、予想に反してズッシリ重めな1作になりました。

言葉、行動、繰り返される想いとが相まって思わず泣けてしまった。
可愛いとか、萌えりwwという言葉とはちょっと違うのだけれど
なんだか「良かったな」と読み終わり思いました。

お話は、攻が高校生のころに出会った大学生(受)との物語。
好きの意味がホントウに解っていなかった攻が、好きとはこういう気持ちなのか
その相手が自分を見てくれない。身体はつながっているのに心がつながらない虚しさをしり、その相手が好きになった相手のことで泣いているのに心をいため
少しずつ変わっていく姿もすごく良かったです。

傘のくだり
これもまたなんだか切なかった(´Д⊂
二人が出会うきっかけであり、傘の持ち主が、、、を知るきっかけでもあり
なぜその傘を、、な意味を持ち、そんで再会を果たしたのちにも関わってくるこの傘。

「俺じゃダメなの」な言葉然りですが
畳み掛けるような繰り返しが胸にギュン

まぁ、なんにせよ最終的にハッピーエンドなら私幸せです。
あの4年前の虚しい気持ちよサヨウナラ。むしろ、あの胸くそわるい先輩に可愛い顔して抱かれてた顔が、今は自分の下に・・と思うとちょっぴり興奮しましたw←変態!
年下攻なガキンチョが、大人になってとか・・・やっぱり萌えますw

1

口元が異常に色っぽい!!

なんでしょうね…。
絵柄は特にアダルトな感じじゃないんですけど(むしろ可愛い系?)、
薄めの様で艶やかな唇に目が奪われてしまいます!!

そして今作は、私の好きな年下攻めの三角関係!!いえーい!!
高校生のくせに“来る者拒まずな上に釣った魚にエサはやらない”チャラ男・三尾が
恋を自覚したのは大学生の柚木。
柚木は先輩の立花を好きなのに、想いを隠してセフレの関係を続けていましたが
立花のデキ婚に胸を痛めたところを三尾が慰めますが…。

好きな相手を抱いたのに、交わったのは躰だけ。
心が少しもかわされたなかった、虚しくて悲しくて泣く三尾が切なかったです。
“そんなに立花さんが好きなの。俺じゃ駄目なの。
俺はあんたがこんなに好きなのに…”
…はぁ、苦しいです。

4年後、仕事を通じて再会してハッピーエンド、ですけど。
また立花先輩との対決があって、三角関係スキーとしては満足w
きっちり別れを選んだ柚木も、よく決断したなーと。
(そうでなくちゃ読者としては納得出来ないけどもw
それでも懲りず、私は結構狡い立花が好きなんです…)

唇だけじゃなく、ぢゅん子さんの描く垂れ目がすごく好きです。
例えばどんな人でなしキャラでも、
この目で見つめられたら何でも言う事を聞いてしまいそうな破壊力。

雨の日はジメジメして憂鬱な気分にもなりますが、
こんな物語を思い出しながら傘をさして歩くと
雨の匂いと共に、きゅんとしつつちょっと幸せな気持ちになれます☆

2

切なくしっとりとした三角関係もの

本気の恋をしたことがなかった高校生が初めて本気になった相手は別の男に叶わぬ恋をしていて、その人が辛い思いをしているのを黙ってみているしかできない……という切ない三角関係ものです

高校生の恵介(攻め)はお隣に住む大学生・柚木(受け)から傘を借りて以来、柚木の友人含めて仲良く交流するようになります。
柚木のそこはかとない色気に惹かれ気になりだした恵介ですが、ある日大学の先輩に抱かれている柚木の姿を目撃してしまいます。

てっきり二人は付き合っているのかと思っていたある日のこと、先輩はデキちゃった婚を発表し、それを笑顔で祝福する柚木の姿に衝撃を受ける恵介。

先輩が帰った後、声を殺し肩を震わせて泣く柚木。
俺じゃだめなの?と尋ねる恵介。
衝動的に柚木を抱いてしまうのですが、視線も心もすれ違ったまま身体だけが交わる虚しさが良く伝わってきて………めちゃくちゃ切ない。

タイトルにもあるように傘が、叶わぬ相手に恋をしてしまった柚木の心を上手に表しています。
その傘を手放そうとしても戻ってきてしまったり、期間限定のセフレ関係に終止符が打たれても傘だけは手放すことができない気持ちを。

私がもう一ついいなと思うのは、攻めの恵介の成長した姿が見れるところです。
偶然、得意先の担当として再会した柚木絡みのミスが生じた際、柚木が「……俺のせいで迷惑を…」と話しかけるも、「んーごめんなさい ちょっと今集中したいとこなんで ちょっと待って。」と素っ気なく遮っちゃう恵介。
口先で慰めるよりも仕事に没頭し、柚木のミスを何とか修正しちゃう姿を見て、いい男になったなぁって思いました。

それに対して、先輩って相変わらず狡くて卑怯で、ちっとも成長してない……。
あまりにも変わっていないのでいい男に成長した恵介の引き立て役にしか見えず、ざまーみろです。

1

傘に込めた未練

今回のぢゅん子さんは、とっても切ない三角関係。
今まで本気の恋愛をしたことのない高校生が本気になった年上の大学生には、どうしようもない理由でセフレでしかいられない好きな相手がいて、それを断ちきれない。
若さからくる年下の、まっすぐな想いに年上は断ち切ることができたのか?
少し影のあるクールというよりは精一杯強がっている年上の色気を醸す切ない顔の表情がとってもいい。
年下攻めになる高校生は、この恋をしたことで一つ大人になる。
前半部分がとても心に染みいる、魅せるいい展開をしているので、後半の駆け足がちょっと残念なんだけど(それは作者さんも後書きにてw)
傘に込めた想いというのがモチーフとして有効につかわれている部分がとても、ドラマを見ている感覚を覚えさせました。
キャラに萌えとかそういうのは、自分としては余り感じないんだけど全体として読ませる・見せる部分がすごくいいな~♪と思えます。

下校途中雨に降られ、雨宿りしたアパートの窓の下にかかっていた傘をつい失敬しようとする高校生・三尾をとがめるそこの住人・柚木。
だけど、返さなくていいからと言って結局その傘を貸してくれる。
翌日、傘を帰しに行くと柚木の友人達が集まって麻雀をするというので、仲間に入れてもらう三尾。
柚木の見せる時折切なげな表情、色気のある雰囲気に目を奪われ意識するようになる。
そして或る夜、柚木と先輩の立花が関係しているのを見てしまい、それから、柚木に執着と、立花への嫉妬を感じる三尾。
しかし、立花には彼女がいて妊娠が発覚、結婚することになったと言うのを聞いて、平気そうな笑顔で祝福する柚木に三尾は怒りを覚える。
その晩、終電を逃し三尾の部屋に泊まった時、柚木の涙を見てしまう三尾は、切なく後味の悪い、そして忘れられない一晩を過ごすのだが・・・

立花には事情があり、それは家のことでもあり逃れられない宿命。
それをわかっていて付き合っていた柚木。
多分初めて本気の恋をした三尾は子供すぎて、年上の事情というのは理不尽に感じてしまうに違いない。
柚木が三尾に貸した傘は立花の置き傘。
失くしてしまえば、もう彼は来ないとか、自分のものにならない立花に、立花の傘を彼と思うことで、それに想いを託していた柚木の心が切ないのです。
何度捨ててしまおうかと思ってもできない気持ち。
それを三尾は断ち切るきっかけを柚木に作ってあげていたのですが、その時別れが・・・

そして4年後、会社員となった三尾は取引先の担当として柚木に再会するのですが、
その時の言葉は「はじめまして」
4年たっても柚木が忘れられず、心に大きな存在となって残っていたからこそ、この再会で忘れようとしたのに・・・
本当でしたら、この辺りで紆余曲折があったりして、せっかくなので4年を埋めて欲しかったな、ということを思ってしまう。
だけど、悔しい事に「運命」という便利な言葉がここで活躍してしまうのでした。

描き下ろしのその後にて、とても甘い二人の姿を拝見できますが、柚木、色気あります!
年上だけどかわいいです。
三尾は男らしいです。
しかし、このあまあまを見せつけられて、後半の駆け足も、ま、いいか♪ってゆるせちゃう自分がいますw
とてもいい組み合わせの年下×年上だな、って思えます。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP