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表題作インターバル・ゼロ

貴間哲明、下宿人で陸上部員。体育科二年生
角倉祐、陸上部顧問の息子。生徒会長、普通科二年生

その他の収録作品

  • ファースト・インプレッション
  • あとがき

あらすじ

だっておまえ俺のこと好きだろ
生徒会長の角倉は、陸上部顧問の父が自宅に下宿させる部員の世話にストレスを溜めていた。特にエースの貴間は態度がでかく、何かと突っかかってくる。卒業して家を出るまではと耐えていたが、なぜか突然、貴間にキスされた。以来、貴間はキスをしたり触ったりしてくるけれど、その気持ちが分からない。こんなことされると、貴間に好かれていると勘違いしそうになるのに……。

同じ青坂高校を舞台にしたリンク作『純潔ドロップ』(如月マナミ・作画)も同時刊行! 原作はともに渡海奈穂!

(出版社より)

作品情報

作品名
インターバル・ゼロ
作画
鈴倉温 
原作
渡海奈穂 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
ISBN
9784829685211
3.5

(29)

(5)

萌々

(8)

(14)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
100
評価数
29
平均
3.5 / 5
神率
17.2%

レビュー投稿数6

みんなが自由で勝手すぎる

読んだあと、「これ、好きだ!」と思った1冊でした。

受けさんの角倉。
めっちゃ美人です!一緒に並びたくはないくらい綺麗めさんで、生徒会長するくらいの家事もそつなくこなすしっかり者で、でも溜め込みやすいタイプ。
夢から始まるあのシーンが最初から衝撃的で、なんて人に捕まってんの!と心配になるくらいハッキリ言えない性格です。
私としてはもっとハッキリ男を主張してほしいので、少しイラッとする場面もありましたが、最終的には嫌いではないキャラです。

攻めさんの貴間くん。
何でそんな勝手なの!と最初はムカっとくるとこもありましたが、割と早めの段階で後輩くんが角倉に懐くのに嫉妬したシーンがあり、好きなんだな‥とそこからは安心して読んでました。
言葉が少ないから擦れ違いばかりだけど、割と強引で俺様なとこもあり男らしくて好きでした。
ただ、好きならもうちょっと力になってあげなよ!って何度も言いたくなりましたが笑。

物語的には上手く行き過ぎ感も無きにしもあらずですが、主人公2人が読めない行動を次々にしてくれるので、結構楽しめました。
ただ、最後のお話で初対面時の貴間くんの心境が読めて、キャー!っと言いたくなりました。
あの時のあの無反応の時そう思ってたんだ!と分かると、読後はほわほわします。

可愛くて綺麗な絵と、ハッピーエンドの学園モノが読みたいときには読んでみても損はしない1冊だと思います★

0

鈴倉さんの『絵』で救われた。

原作の渡海さんが好きで、鈴倉さんの絵も結構好きなので、読みたいと思ったんですが、設定やあらすじ・レビューなどを見るにつけ、どうも私の苦手なタイプの作品のような・・・どうしよう、と悩んだんですが、気になって仕方ないので思い切って読みました。

読後の感想は、まず『大丈夫だった・・・』です。いや、これは鬼門かも、とかなり警戒しながら読んだので。まあ、渡海さんらしいストーリーでしたね。

ただ、好きか、と訊かれるとちょっと難しいです。角倉(受)は好きなタイプなのでいいんですが、他のキャラクターがね~。まあ、初めから半ば諦めの境地で読んだ分、苛立ちは限りなく少なくてすみました。

とにかく、鈴倉さんの絵柄がふんわり・可愛い系統なので、実際の角倉の境遇の酷さがかなり緩和されたというか、ワンクッション置いたような感じで、これ小説で読んだら貴間や角倉父の無神経さに、もっともっとハラ立ってたまらなかっただろうと思います、私は。

貴間や角倉父(他の下宿人も)は、どうしようもないですね。いや、角倉父や下宿人は脇ですからまだしも、貴間はダメでしょう。言わないで伝わるか!超能力者じゃねえ!と突っ込みまくりでした。私は、こういう『言葉が足りない』ダメ男攻を見るたびに、『せっかく言葉があるのに、なぜ使わない!それぐらいの労力を惜しむなら(いや、惜しんでんじゃないんだろうけど)恋愛なんかすんな!』と苛立つんですよ。

それに、貴間に過去に角倉に手を出していた卒業生のことをどうこういう権利はまったくないと思うんですよ。言葉がない限り、やってることは何も変わりません。もともとこういう身勝手な俺様攻はキライなので、コイツは無理でした。

父は、結局諸悪の根源なんですが、最後は一応改心(?)したんでしょうかねぇ。まあ、何もなくそのままよりはずっとマシなんですが、もっとハッキリした反省や謝罪はあるべきだと思いました。

しかし、本筋とは外れるんですが、私は角倉母が息子を置いて1人出て行ったのがどうも複雑なんですよ。自分がいなくなったら、かわりに息子が犠牲になるのはわかりきってるんだからさ~、と思ってしまったんですね。しかも当時中1かそこらでしょ?角倉だって、いざとなったら『母のところに・・・』と言ってたくらいだから、別に母との間に感情の行き違いもないんでしょうしね。いや、それ言い出したらストーリーが成り立たないんですけどね。う~ん・・・

私は、原作つき漫画って微妙な気分になることが多いんですが(大抵、好き作家さん原作のものしか読まないので、『小説で読みたい!』ということが多いんです。小説ありきのコミカライズは別ですが)、これは小説よりも鈴倉さんの漫画だからよかったと思います。私としては、かなり珍しい作品でした。

4

結局とどのつまりは・・・

自分の事の他に人の世話をするのは大変だと思う。
働きながら子育てもするお母さんは、介護をする人は、本当に頭が下がる。
このお話の主人公は高校生。
彼は学業と他に家に下宿している同じ年齢の高校生達の食事とか身の回りの世話一切をやっているんです!!
最初、その設定で読み始めてなんで投げ出さないんだよー!どうして反抗しないんだよー!と、何だかかわいそうになってしまいました。
おまけにどうも過去は性欲のはけ口にされてもいたようで・・・

ところがどっこい!
彼には彼の望みがあったと同時に、どうして表立った反抗をいままでしなかったか?というのが、そこにこのお話の核心がありました。
そのラブ部分もありながら、彼が家を離れて自由に飛び立てるお話となっていました。

門倉の父親はスポーツに力を入れる体育科と、普通科がある学校の陸上部の顧問。
地方からスカウトしてきた子供を自宅に下宿させている。
あまりに熱心なので、母親が家を出て行ってしまったくらい。
その母親不在の後を引き継がされたのはまだ高校生の門倉。
食事・洗濯・掃除・繕い物、学校で父親の反対を押し切って生徒会長として活動しながら家事をこなし、大学は家を出て自立したいと、それを希望にしている。

結局のところ、彼が逃げ出さなかった表だって反抗しなかったのは、家に下宿している学生に少なからず好意を抱いていたから。
そうですよね、ででもなくちゃやってられんです(涙)

そんな門倉にちょっかいを出してくるのが同学年の下宿生・貴間。
何かかんかにつけて門倉をかまってくるのは・・・www

ラブ部分については結構スムーズ。
ただ門倉が結構マイペースでというか、かなり自立しているので、ちょっと物足りなさは感じるかもしれない。
そういう点で貴間のほうが、年相応の男の子っぽい。

自分としては、もうちょっと泣いたり笑ったり、喜怒哀楽のある子のほうが好きかもしれない。
それにしてもお父さんいいのかな?考え改めるんだろうか?これからどうするんだろうか?
それにしてもダメ父だよね、今どき一徹お父さんんでもあるまいし(爆)いっそちゃぶ台ひっくり返してほしかったw

2

ほんとインターバル・ゼロだよ

う~ん、なんてしんどい家のお坊ちゃまなんだろうって素直に感じちゃう
こんな環境で暮らせる高校生なんて考えられないような設定ですわ。

スポーツ推薦で優秀な選手を集めて、更にその中でも優秀な生徒を自宅で世話する。
どこかで聞いたことがあるようなお話だけど、その世話をするのが監督の一人息子の
受け様なんですよね。
高校生にして炊事洗濯完ぺき&容姿端麗、でも母親はそんな父親に愛想を尽かせて
家を出て、その後の選手の面倒は全部息子まかせなんてとんでもないオヤジ。

そんな環境下で受け様は、更に過去に傷ついた出来事を持っている。
全ての責任は受け様のダメオヤジさんです。
そして受け様は、そんな中でも捻くれないで頑張ってる健気な高校生なのですが
体育会系の無神経な我儘に辛抱たまらん状態になっていくんですよね。

更に、1番我儘な攻め様といつしか、微妙な関係になってしまってる。
でも、それは受け様の過去があるから、受け様は変に卑屈になって流されてる感じ。

好きだからって気持ちが過去の出来事のせいで信じられなくなってるんですよね。
いつでも、親の都合に振り回され、ワガママな選手にストレスを抱え込んで
タイトル通りの状態になってしまう。
そして、見える物が見えない状態に陥って、感情が空回りし始める。
互いに相思相愛なのに、ボタンの掛け違いみたいになってしまう二人の関係

攻め様の愛情表現もかなり傲慢系だから解りづらいのですが、受け様も意地っ張り。
ラストはハッピーな展開ですので、ご安心をって内容ですね。
受け様のダメオヤジの解りづらい息子への愛情も何となく感じるお話です。
自慢の息子ゆえに、甘え過ぎちゃってってところですね。

2

読み易い絵、まとまった話、でも……

父親が陸上部の監督で、愛想を尽かして母親が出て行った後
自宅に下宿している部員達のその世話を任されている角倉。

料理上手で、文句も言わず家事をこなす彼は、
よく出来た子と言えばその通りだけれど、
最初からそんなことをしている彼にも、させている父親にも
それを当たり前だと思っている部員達にも、イライラしてしまった!

そこを乗り越えられれば、話は割に素直で優しいストーリー。
自分を抑えてしまう角倉に対し、
ちょっと我が儘だけれどまっすぐな体育会系の貴間。
すれ違いながら、段々気持ちが通じ合うという王道でピュアなストーリー。

角倉が段々自分の気持ちと向き合って、父親に反発して一皮むけるのと
二人の関係が絡みあいながら話は進みます。

根本的な設定に加えて、細かい突っ込みどころもなくはないですが、
綺麗にまとまった読み易い一冊だったかと思います。
最後、大学生になって一緒に暮らす二人のラブラブ話があってもよかったかな。

1

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