「そんなに顔をしかめてるのに、それすらもエロいとか思っててごめん」男の娘が嫁入り!?

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表題作憂鬱な嫁入り

高野慶幸 受様のお試し期間がある婚約者
木下一桃 訳合って女として育った双子の一人 17歳

あらすじ

由緒正しいお家柄――木下家の禁忌。それは双子の男の子が生まれると早死にする。それを回避するために女の子として育てられた一桃は嫁入り前に、期間限定で疑似結婚をすることになった。だけど気が強い一桃は女の子の格好をするのが大嫌い。婚約者の高野に初対面でイキナリ男だと見抜かれてしまって――!?

(出版社より)

作品情報

作品名
憂鬱な嫁入り
著者
森本あき 
イラスト
日向せいりょう 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796403221
3

(4)

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萌々

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(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
12
評価数
4
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

呪われた双子の幸せは結婚?

ほんと7月になってから森本先生の作品を何度も読んでる気がします~
そして今回は花嫁もので、王道系設定なんだけど、一捻りですね。

受け様は資産家の双子の子息なんですが、代々受け様の家に伝わる言い伝えと言うか
実際に起きている呪いとでも言うか、双子の男児は三歳になると亡くなってしまう、
そんな不可思議な家で生まれた為に、戸籍から全て女の子として育てられている。
もちろん双子ですから、二人とも女の子として、外界から隔離されるように育てられ
そして、18才で嫁に出される事になるんです。
そんな理不尽とも言える環境で、でも母親に嫌だと言えることも出来なくて結婚
する事が既に決まってしまっている。
それも双子で、1週間ずらして結婚する事に、ただ受け様の場合は結婚する前の
お試し期間が1か月あって相手と結婚前に準備期間を設けられることになる。

結婚が決まるまで男だと言う秘密がバレないように振る舞わなければならないのです。
しかし、初めて対面した婚約者に逢ったその場で男だとバレ・・・でも相手は男なら
結婚をすると言ってきて戸惑う受け様。

今回のお話は母親の深い愛情故の愚かで理不尽に見える行為なのですが、呪いに
怯える母親の心情が分かるような気がするお話です。
そういえば、男の子が生まれたら女の子の恰好をさせると丈夫に育つなんて風習が
あったと思いながら読みました。
まさに、その風習が過激に変化した作品なのかも知れませんね。
18で結婚させ、呪われた家から出る事によって名字も変わり、呪いの影響を回避させ
生き延びさせる、そんな設定でした。
でも、家から出すなら嫁じゃなくて、養子にでも出せばなんて突っ込みたくなる。

攻め様は家族に恵まれていないみたいで、幸せな結婚なんてありえないから
男との結婚は都合がいいなんて言うくらい、家族に対して自虐的でした。
でも、そんな攻め様と過ごすうちに受け様は攻め様の優しさに触れ、こんな結婚は
攻め様の幸せにならないと・・・
始めから幸せになれない結婚と互いが思っていたけれど、この二人ならきっと
幸せになれるのではと思わせてくれるお話でした。
双子の片割れはいったいどんな相手に嫁ぐのか・・・気になりますね。


2

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