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表題作華恋

家を出た次男 藤代柾
組長代理をする長男 藤代戒

その他の収録作品

  • 愛恋
  • 恋の公約
  • あとがき

あらすじ

藤代組の次男である柾のもとに、若頭・鬼嶋からかかってきた電話は
父・藤代組組長の訃報だった。
だが、柾には実家に戻りたくない理由があった。
それは組長代理を務める兄・戒の存在だ。
高校時代、鬼嶋に組み敷かれている戒の姿を目にした柾は
戒に対する抑えきれない欲情を自覚し、
逃げるように家を出たのだった。
それから七年──
忘れたつもりだったのに、戒を見た途端、封じ込めてきた熱い想いが甦り…

(出版社より)

作品情報

作品名
華恋
著者
山田シロ 
原作
岩本薫 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics
発売日
ISBN
9784813030058
2.7

(22)

(2)

萌々

(2)

(9)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
8
得点
51
評価数
22
平均
2.7 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数8

ヤクザの純愛?

絵は山田シロさんということもあり、綺麗で整った絵です。

『華恋』事態は原作が小説ということもあり、物語自体も小説感があるのがぬぐえないです。しかし、逆に小説が原作なので、背景やその他の情景など詳しく描かれているので見やすいと思います。

他の方も書かれていますが、本の形式としては、本編『華恋(作画:山田シロさん、原作:岩本薫さん)』→小説『愛恋(岩本薫さん)』→短編漫画『恋の公約(山田シロさん)』という構成です。本編がほとんどなので、小説と短編漫画はおまけ程度の数ページです。

最後は一応ハピエンですが、途中が少し不穏です。それと、まだすべて描き切れてない感じなんので、終わり方に違和感はぬぐえないかも!知れないです。

でも、未読の方はぜひ試し読みだけでも読んでみてください!!

1

着物と男の色気

岩本薫さんの原作で描かれたコミック。
あとがきで書かれていますが、山田シロさん漫画で原作を起こすときに、シロさんならではの男性を、ということでこういう設定の作品になったのだと、作者様の萌えが詰め込まれた作品になったようですヨ。
読んでみると、原作をあまり感じさせません。
そのくらい自然にシロさんの漫画になっています。
二次意外は1作品しか商業作品を知りませんが、雰囲気を大事にする作品が展開されていました。
そして、なにより、この作家さんの魅力は着物男性ですしね♪
小説挿絵では、どの登場人物も同じようなヘアスタイルで・・という不満が残ったりもしたのですが、さすが極道の世界で色々な男性が登場しますので、その辺りはクリアですv
顔の表情や造作も似通ってなくて、それぞれの魅力が出ていたと思います。

お話はいたってシンプルです。
小さい頃に母親を亡くし、兄である戒にとても懐いて育った弟の柾。
彼は戒が好きなのですが、それが欲情を伴った好きだと自覚して、自分が次男であることもあり、家を出てしまいます。
そして音信不通で7年。柾はキャバクラのマネージャーを勤めていました。
地元で老舗の任侠の組をまとめていた父親が病床に臥せって一年、とうとう亡くなったと連絡を受けて帰郷します。
7年ぶりの戒との再会。
しかし、戒が柾を正式に跡目にすることを告げたことで、組内に不安と不穏が。
その中でわかった、実は兄とは血が繋がっていない兄弟であること。
西と東の大組織に付け入らせないためにも、柾のとった決断。

と、跡目問題と兄弟の恋を絡ませたヤクザものとなっております。
どちらかというと視点は柾です。
戒の気持ち描写がないので、どうして好きになったんだろう?な部分はありますが、
兄を好きになって逃げた弟が、再会しても尚逃げ続けるのか?という
一見男前な弟なんだけど、実は肝心な部分でヘタレだったという部分を見せていると思います。
若頭の鬼島は戒の事が好きで、彼のためにと自分の想いを閉じ込めて、最後は戒のために柾を後押しする形になるのは、なんかかわいそうなアテ馬役でした。

非常に男臭い設定なのに、結構スマートにまとめてあります。
本編でも、番外でも戒は組員達に愛されまくってるのに、どうして組長にならないでしょうね?
そんなところに柾が嫉妬する話は、本編のシリアスから思うと微笑ましいお話。

岩本さんのショート【愛恋】が載っており、それは戒視点の本編その後の気持ちです。
柾が恋しくて仕方ないみたいな気持ちがわかるようになってますが、過去どうやってすきになったかは触れられてないんですよね。
できれば、それも知りたかったな~
弟と同時に欲情を含む好意を抱いてしまったということでいいのだとは思うのですが。
そして、おまけペーパーにはこの【愛恋】と同時系列の柾の気持ちが。
ペーパー付きで読まれると、完全版になる仕組みなのかな?

小説ではないので、詳しいことは端折ってあるのでしょうが、その具体的気持ちさえこだわらなければ、それはそれですんなりと入ってきます。
物語というよりは、やはり原作者さんの絵として見たいモノという部分で描かれた作品だな~というのがありありと出ているのではないでしょうか。

3

矜持か欲望か

 実は、帯に書かれている「矜持か欲望か」という言葉に惹かれて買いました。
それに、このカバーの二人もどこか意味深いものがある様に思ったのです。

 柾は、父の死で、ずっと疎遠になっていた実家、藤代組へと帰ります。

 そこでは、かつて自分の気持ちを隠すことができなかった相手である、戒がいます。むしろ、家を出たあの頃よりもさらに艶が増したような…。

 鬼島と戒は柾にその思いを諦めさせるために、わざと見せつけるように愛し合っていたというのですが、鬼島も今でもまんざらでもなさそうです。だとしたら、鬼島の立場がちょっと気の毒です。

 後半はさらに事件が起こりますが、全体的にやくざというテーマをあっさりと描いていること、Hシーンが少ないことなどで読みやすいと思いました。

1

ヤクザとスーツと和装好きに

1冊まるごと表紙の二人の話。
コミック長編「華恋」、小説短編「愛恋」、コミック短編「恋の公約」の3作品が収録されています。

ストーリーは、柾(攻め)がヤクザの実家を継ぐと決断することと、兄の戒(受け)と恋人同士になるというものです。当て馬になった鬼島がちっとも気の毒だと感じさせない展開が読んでいて嬉しかったです。

雰囲気のある素敵な絵ですが、兄弟の体格差がコマによっては違和感がちょこっとだけありました。ほんのちょっとですけれど。それといくら柾とはいえ敷居は踏んで欲しくなかったかな。
あとは三人が銃を構えている場面、鬼島の標的がちょっと分かりにくかったです。せっかく格好良いシーンだったので少し残念でした。
ヤクザということもあり、眉間にしわを寄せた者ばかりで華やかさには欠けましたが、どの登場人物も魅力的でした。特にヒゲの黒田はオヤジ好きの私にはやっほう!って感じでした。

実家がヤクザ、和装とスーツ、美人兄×反抗的弟がお好きな方にお勧めだと思います。この3つは間違いなく堪能できます!

1

王道的展開

山田シロさんの漫画は同人誌で何作か読んだことがあるのですが、商業コミックで読むのはこれが初めてです。
評価は萌にするか中立にするか迷ったのですが、ちょっとおまけで萌にしました。
任侠ものですが、それ程シリアスな展開はなかったです。
私は任侠ものの場合は、任侠らしい緊張感が感じられる展開が好きなのですが、このお話はそれ程ハラハラする展開がなかったのがちょっと残念。
恋愛面の展開に関しても割と淡々と話が展開する印象で、主人公2人の心境が余り伝わってこなかったかなぁという感じでした。
王道的な展開なので、その点は安心して読めるかなと思います。

0

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