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表題作ラグランスリーブ

俊藤広明,一目ぼれした中学生の服を欲しがる弁護士
中沢拓,普通の中学生

同時収録作品蘭虫

川原検事補
佐原、弁護士

同時収録作品u

恩田岳二、高校3年生
松田快人、1つ年下

同時収録作品綺麗

三島、ゲイ向けデートクラブキャスト
オーナー

その他の収録作品

  • だいせんじがけだらなよさ
  • あとがき

あらすじ

男子中学生に激恋してしまった罪深きエリート弁護士……
恋に身を焦がす彼は遂に―!?
小野塚カホリが魂を抉る不器用で激しい片恋スピリチュアル!!
(カバーより転記)

作品情報

作品名
ラグランスリーブ
著者
小野塚カホリ 
作画
小野塚カホリ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
ISBN
9784832281158
3.1

(6)

(0)

萌々

(2)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
18
評価数
6
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

明るめで解りやすい小野塚カホリ

この本、一本だけ強姦シーンがありますが、登場する主人公達に関してはエチやエロは一切ありません(多少、妄想はしたりはするが)
表題が、明るいお茶目な大人が主人公のせいか、彼の雰囲気をそのまままとった一冊になっているかと思います。
どれも、恋未満?恋に至る過程?そんな物語なのですが、意外にもハートをガッツリ掴まれて、すごくラストの雰囲気がどれもいいのです。
その後に想いを馳せてワクワクさせてくれる。
そんな明るさを持った話の数々です。

表題、いきなり主人公の白日夢からはじまるのですが、まさか相手が中学生とは!?
街で見かけた彼のラグランスリーブシャツを着た骨格に魅入られ、ブルセラ宜しくそのシャツを売ってくれと(爆!)
でも、この中学生が変態に見える大人を嫌悪するでもなく、避けるでもなく、普通に接して彼と会うことが楽しいと思う。
そんな前向きに支えられて、この大人(しかも弁護士!)がやけにかわいらしく、相手の中学生より幼く見えて、ワクワクしてしまうのです♪

『蘭虫』は、その表題の弁護士の同じ事務所の同期の研修所時代の話。
彼はゲイだったんですね。
弁が立ち、仲間でライバルの男との金魚を通したやりとりに、そのラストを見てこれって・・・?とニサニサする、隠れた恋心のお話。
いや、いきなりハゲになってたのはビックリです!(何か意味があるのか?)

『u』はちょっとイイ話ですv
少し、暗めだけど希望と未来がある!
愛とか、人を好きになるとかよくわからない先輩が、先輩を目で追っていた後輩を呼びだしたことで始まる、付き合い。
それは先輩につきまとうストーカーけん制の為ではあったのですが。
一途で、前向きで、真っ直ぐな後輩は、きっと知らず知らずのうちに先輩に「人を好きになる気持ち」を教えていたと思うのですよね。
未来が楽しみだな~♪

『綺麗』これも、職業が違えど、前出の作品と似たスタイルです。
ボーイズバーのオーナーが変わって、彼が酒ばかり飲んで店の経営をきちんとしないから潰れるのも時間の問題。
そこで働く一人の青年が、何かとそのダメオーナーを構って世話して。
そのオーナーは、元オーナーの同級生で、彼を好きってことに気が付いてなかったという超鈍感!?
面倒見のよい青年とくっつくのか、それとも同級生の話を聞くのか、一体どっちに転ぶんだろう?
最後までよくわかってない、このダメ大人が何だかおかしいのに愛おしい。

『だいせんじがけだらなよさ』この表題は逆読みしてくださいねww
たわいもない恋人の痴話げんか・・・犬も喰わないww

解りやすい分ダイレクトに心に響いてくる一冊。
それでも決して軽々しいわけではなくて、手元にずっと置いておきたい一冊です。

1

珠玉の。

いろんな思いのカタチ、いろんな恋のカタチ、の短編集。

「ラグランスリーブ」
弁護士が焦がれているのは、中学生。
小野塚カホリさんの作品の「少年」て、中学生が多いですよね。
その弁護士サン、そのコのシャツを欲しがって、シャツを抱いて寝るようなプチ変態さん。
…な割には手を握って赤面したりと純情で。
ところが!そのコは弁護士さんがお勤めの法律事務所の息子だった!というオチ。

「蘭虫」
「ラグランスリーブ」の法律事務所にいる佐原の、司法修習生時代の話。
当時の同期・友人・ライバルの川原に「男が好きなのか?」と言われてなんとなく疎遠になって…
…という特にオチもない話ですが、続いている想いのカタチの話なのかな。

「u」
男にストーカーされているので家までついてきてくれ、と学校で目立ってる先輩に声をかけられた快人。
それから何となくつるむようになり、快人は次第に先輩に惹かれていく…
でも先輩は恋を、本気を、知らない男だった。人との関わりをどう捉えていいのか、他人とこじれる彼に心を届けたい快人。

「綺麗」
ゲイ向けデートクラブ?に新しいオーナーがやってきたが、そいつはキャスト達に嫌悪感丸出しで、酒を飲んで暴言を吐いたり真面目に取り組まず、あっという間に借金が膨らみ…
腹を立てていたキャスト達は、腹いせに彼を輪姦する…
彼は「俺は女じゃないし」と落ち着いている。彼が気にしてるのは、前のオーナーが彼に寄せていた恋心。

「だいせんじがけだらなよさ」
逆から読んでね。
超SSで、名前もシチュエーションもよくわからないのですが、どうやら好き合ってはいるけれど熱量が違う2人の話のよう。よく話し合えばいいんじゃないのかな?


どの話も、BLというにはラブ少なめ、でもBLとしか言えない作品たち。萌えとかとは違う次元だけど繊細で光っています。

1

明るめ短編集

小野塚さんの中では割と爽やかで明るめの短編集なのではないだろうか。

法律事務所が舞台のオムニバス形式。

かわいい中学生に、どうしようもなくメロメロになってしまった弁護士。弟にあげるからと嘘をついて、シャツをもらう。(もちろん仕事場でくんかくんかしている)
なんだかんだいいながらも、その変態行為を許してしまう、拓。

他に、おなじ弁護士の川原と佐原の話。これはハッピーエンドへの余韻を残すいいお話でした。金魚を見に来いよ、という電話を、同僚が受け取るところから始まるのですが、ちゃんと起承転結があってよい。片想いに切ない思いをするゲイの佐原目線ですが、最後はなぜか丸坊主になった川原が待っています。

あと、たらしな先輩に惚れてしまう純情な青年のお話や、ゲイのデートクラブにやってきたどうしようもない新オーナーの話などがありました。

最後に、拓が法律事務所にやってきて、実はオーナーの息子だった、というオチが。なんとなく、うまくいきそうな予感。

0

明るめ

小野塚カホリさんの独特の話は好きだし絵柄も好きなんですが、パッと見で人物の判別がしにくいのが苦手だったりします。
あと、小野塚作品ならもっとダークな話のほうが好きだなとも思いました。
この短編集は全体的に明るいです。

『ラグランスリープ』
なんかよく分からなかったです。
好きな相手のシャツを手に入れた弁護士がちょっとキモくて好きになれないなと思いました。

『蘭虫』
川原の太陽みたいな性格と、主人公の月みたいな性格、その対比がいいですね。
ただ、途中でちょっと話を見失いました。

『u』
うーーん。
色々ワカラン…
たぶん、私が気になる部分って、気にしたらいけない部分なんだろうなとは思いますが。

『綺麗』
これが一番好きかな。
ゲイのデートクラブを経営することになったアホなオーナーがいい味を出してると思います。
もうちょい分かりやすく話を作ってほしいなとも思いましたが。

小野塚作品は説明できない「空気」が大きなポイントで、その空気感を楽しめる人にとっては素晴らしい作品群だと思います。
この空気そのものキライではないんです。
ただ、私はこの空気感はダークさ込みで読みたいし、そんな小野塚さんのほうが好きなようです。

1

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