愛しちゃだめ、兄弟だから。

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表題作禁断の甘い鎖

大企業の御曹司で俳優(実弟) 火野坂有里 25歳
担当マネージャー(実兄) 真瀬史也 28歳

その他の収録作品

  • 運命の甘い鎖
  • あとがき

あらすじ

芸能事務所に勤務する史也は、若手俳優・有里のマネージメントを任される。豹のように鋭くしなやかな有里に見つめられ、とらわれてしまう史也だったが、有里は子供のころ生き別れた実の弟とわかり!?
 恋心と兄としての愛が複雑に絡み合いながら接する史也に熱い想いを抱き、欲しがる有里。愛したいが受け入れてはいけない恋の行方は!?
 息もとまるほど愛し愛される喜びに涙が止まらない!! 禁断の兄弟年下攻ラブ!!


著者:夏目怜央

(出版社より)

作品情報

作品名
禁断の甘い鎖
著者
夏目怜央 
イラスト
梨とりこ 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048868365
3.2

(16)

(2)

萌々

(7)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
2
得点
48
評価数
16
平均
3.2 / 5
神率
12.5%

レビュー投稿数2

生き別れた兄弟

「涙が止まらない!」の煽りは大袈裟ですが
空っぽのタンクが愛に満ちた時にジンワリするお話でした。

タレントとマネージャーという立場で、
幼い頃に生き別れた兄弟として、
否応なく強烈に惹かれる相手として、
大切に守り愛して愛して愛し尽くす。

受けの愛情は、時には兄・時にはマネージャー・時には恋人…と
いろんな側面を見せながら常に攻めだけを想ってます。
と、同時に誰にも言えない大きな秘密に苛まれて。。。
実の弟に惹かれる気持ちに抗うことが出来ず苦しみます。

攻めは、幼い頃に祖母からデタラメを吹き込まれ、
兄がいることすら知りません。
自分は捨てられた子供だ、誰も愛してくれないし愛せない、という感情を燻らせてて。
ゆえに、受けからかけられる愛情や言葉の一つ一つに心が潤っていく。

空っぽだった愛のタンクが受けに満たしてもらい溢れかえるようになった途端、
可愛い年下ワンコがヤンデレワンコに変化しましたw
狂気を少し含んだ激しい執着心と激情を受けにぶつけ、歯車が狂っていきます。

ハードルだらけの状況で、
2人の惹かれ合う様は『魂の番』という言葉を思い出します。
実の兄弟だろうが、芸能業界ご法度の関係だろうが、
どれだけ壁が高くても求めあうことをやめることが出来ない姿が良かったです。

受けが1人で抱えてた重大な秘密を、攻めが知った時の反応がゾクっとしましたね〜。
そのうち本気で愛し殺すんじゃないかと…(;´д`)
ヤンデレワンコを拗らせてブラックな一面を見せる攻めが中々萌えでした。

2

兄は真実に目を背け愛を受け入れる

「息もとまるほど愛し愛される喜びに涙が止まらない!! 禁断の兄弟年下攻ラブ!!」
帯に書かれたフレーズ、いやぁ~全然泣けませんです。
なんて薄情な感性をしているのかと、泣けないのは私だけなのか?!なんて思いつつ
禁断ストーリーを取りあえず読破、最後まで泣けませんでした。。。。

内容は訳あり新人俳優としてマネージャーをする事になった受け様が、初めて会った時に
それが20年も前に生き別れになった弟の攻め様だった事を知るというもの。
そして、受け様は亡き母の遺言で兄弟だと名乗り出る事を禁じられていて、
その為にいつしか攻め様に弟と思う以上の感情を抱き、攻め様からも懐かれ信頼され
愛を囁かれる事になり、一人苦悩しつつも兄だと名乗る事も出来ず、禁忌の関係と
知りながらも兄弟で抱き合ってしまう、そして一旦は離れようとした受け様ですが、
受け様と離れた事で、精神的に脆く弱くなった攻め様を見はなす事が出来なくなり、
弟と知りながらもそれ以上に愛してしまった愚かな自分を自嘲しながらも秘密を一人
胸にしまいこんで恋人になるお話です。
いくら遺言でも、禁忌になる前に話せよなんて一人突っ込みしたくなる展開でしたね。

書下ろし部分は攻め様が、受け様が何かに苦悩している事を知りながらも
自分には隠している事実を祖母の死によって偶然知る事になります。
そして二人が兄弟である事実に驚きながらも、これで受け様を救えると安堵する。
兄弟であり、恋人であり二人だけが本当の家族だと言う禁忌の喜び。
祖母に長い間親に捨てられた子供と言われ、人を疑う事を、会社の帝王学を厳しく
躾けられ、愛されることも守られる事もなかった攻め様が受け様と出会った事で
愛を知り甘えること、守られる事を教えられた相手が兄だと知っても喜びにしかならない。
受け様の重荷を秘密を共有する事で自分も抱える事が出来るなんていうストーリー。
禁忌だけれど、初めから知っていたのが兄だけと言う設定からなのか、
禁忌色が色濃く感じられない作品のように感じました。

2

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