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表題作誰のために泣くの

大学生・伊能孝義
大学生・蓮田未也

あらすじ

幼なじみの孝義のことがずっと好きな未也。大学生となり、隣同士で暮らし身体の関係も持つが、それは孝義のはけ口としてで…! ?

イラスト:花小蒔朔衣

(出版社より)

作品情報

作品名
誰のために泣くの
著者
坂井朱生 
イラスト
花小蒔朔衣 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344826441
2.7

(9)

(0)

萌々

(3)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
4
得点
22
評価数
9
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

円が重なることのない幼馴染み

個人的にはすごく好きな設定でした…!!

○攻めは仕方なく受けのお守り役にされて不機嫌。
○受けは攻めへの幼い頃からの憧憬が恋へ変貌し、
しかし嫌われているのは十分理解しているので態度に出さない。

小学~高校まで最低限の口しか聞かず、目も合わさず、
遠く離れた存在ながらも、彼等は親の力関係が影響する幼馴染で。

まったく重ならない円と円なんですよね。
なのに時々ふと"幼馴染み感"を出してくるから私の中の萌えが暴れるw
(食の好みとか性格を理解してるとことかね!)
(君らずっと話してない割によく知ってるね!?(萌))

幼馴染み設定大好き!
攻めが受けに冷たい態度取るの大好き!
という嗜好なのでとっても楽しめましたヾ(*´∀`*)ノ

ただ2点。
受けが時々尽くし系すぎてモニャっとしたのと、
ラストのまとめ方がちょっと尻窄みで萌えが失速した。
(攻め側の心情が肩透かしでガッカリしてしまう(;ω;))

正直ラスト数ページだけは中立に近いです。
その手前までは萌えドスドスきて悶えてたのに…!グヌゥ
幼馴染みの距離感がストライクだったので萌え×2で。

さてさて。
上記のような微妙な幼馴染み関係の攻めと受けが、
大学進学をキッカケに身体の関係を持つところから始まります。

長年お守り役を強いられていた攻めは大学でようやく離れられると思っていたのに
攻めに片想いしている受けは同じ大学を選んでしまった。
親たちは互いの監視も兼ねて同じマンションで隣同士の家をあてがう。

ウンザリした攻めは八つ当たりで「やりたいときにやらせろ」と言い、
攻めが大好きな受けは戸惑いながらも心の中で喜び、あっさり了承。

都合の良いセフレやパシリにされてでも受けは攻めの傍に居たくてーーーと展開します。


終始受け視点なので片想いの心情は痛いほど伝わります。
受けは他人にも自分にも鈍感というか興味がないというか。
なにもかも「攻め」だけしか見ていないんですね。

だから物事を決めるときもまず最初に
「孝ちゃんに怒られるかな…」「嫌われないかな…」
と何でも孝ちゃん・孝ちゃん。
孝ちゃんさえよければ自分はそれで満足。

良く言えばいじらしい、悪く言えば重い(苦笑)
私はこの部分がキュンとしたり萎えたりの繰り返しでした;

攻めはまぁ~~~~冷たい。
けれどただ嫌っているにしてはやたら構うし、
幼馴染みマウントで受け狙いの他者を蹴散らすし、
恋心が捻くれてるやつか(゚∀゚)!!!萌えるやんけ!!!
……と。ね。我、大興奮。

特に幼馴染みマウントですよー。
俺が一番知ってる感出されるとホンット萌えますよね!!
そもそも嫌ってたらしょっちゅうエッチしないし(ニヨニヨ)
好きすぎて好きな子いじめちゃうやつ~?(知ってるー!)

このテンションで読んでる間が一番楽しかったし萌えてたよね…(遠い目)

いや…。マウントも間違ってなかったし、
わざとキスマーク残して牽制も最高なんですよ。
受けに逃げられたと勘違いして追いかけるのもあった。
(↑このシチュ最高ですよね…好き…)
恋人エッチもセフレ時代との違いも見られた。

なんですが、なんだろうこのスッキリしない終わり。
とりあえず攻めの冷たさは恋心からのねじれだと信じてたので爆死した。

きっとこの2人は根本は似た者同士なんでしょうね。
人に興味が持てないと遠ざけ続けた受けと、
人と関わるのが面倒だけど適当に関わってきた攻め。

なんかね、温度がなんか…なんか…違うんですよ。
他者への距離感や興味が『0か100』で極端なせいか、
共感性という意味で物語に入り込めない部分がありました。

マイナスばかりあげてしまったレビューですみません。
でも微妙な幼馴染みのすれ違いはすごく萌えて楽しめました(∩´///`∩)

1

セオリーどおりにいかない幼馴染カップル

未也(受)の視点でストーリーは進みます。
この未也は、子供の頃から孝義(攻)しか目に入っていない状態で、ひたすら健気です!ですが、未也は親がお金持ちで大切にされていますし不憫とは違います。

一方、幼馴染といえば、両想いになってからにしろ、なる前にしろ、相手を意識した過去があるのが常ですが、孝義は未也を嫌がらせのように抱いてからということで、セオリー通りにいきません。カラダから意識し始めたという気配もなく、孝義はなかなか心情が読みづらい難しい男でした。

大学生活を通じて、徐々に惹かれていっているようで、未也への感情は単なる好奇心と執着だけなのでは?という気もして。数多いる女性達とも別れるという約束はなく、「好き」という告白もなく、「なるべく大事にしてやる」という曖昧なセリフ。ただ、読後はスッキリしないものの、「好き」を使わず、束縛感を感じるセリフに甘さは感じました。でも孝義からして「未也が特別」という感じがもう少しあるともっと安心できたのになとは思いました。

イラストは、表紙を見て分かるように孝義がなんともイケメンでした!口絵のカラーイラストではなかなか甘い雰囲気が漂っていて素敵ですが、本文からは余り甘さ見つけられず。残念。

事件が起こらない日常の大学生カップルの恋愛話を楽しみたい方にお勧めです。サークルがメインなのですが何かを目標に活動しているわけでもなく・・・本当にサークル内で恋愛しているって話です。ストーカーも出てきませんし、流血もありません。悲恋長編モノで疲弊した後に良さげな1冊でした。

1

めんどくさい二人

この作家さんの作品は、個人的にはかなり当たり外れがあると思っている人ですね。
そして今回の作品はと言えば、ハズレ気味の部類なんでしょうかね。
幼なじみで、親同士の柵があって、尚且つ自分の思いを素直に表せない主役二人。
互いに不器用だと思えばそれまでのお話なのですが、共鳴するには不足気味。

内容は、幼なじみと言うよりは、使用人の子供と主筋の子供が親の都合で面倒見る側と
観られる側って雰囲気、攻め様の家は病院なのですが、その経営をしているのが
受け様の家、雇われ医院長みたいなもんです。
そして御曹司の受け様は、子供の頃から身体が弱くて、危なっかしいお子様。
そんなお子様を心配してる両親が攻め様に面倒を見てねなんて一言から始まる関係。
受け様は、他人にまるっきり興味が湧かない感情の起伏が少ないタイプで、
唯一気になるのが、いつも機嫌が悪い攻め様、他の人は受け様のバックグラウンドもあり
子供心に親に言われ機嫌取りをするような雰囲気があるが、攻め様だけはそんな事が無い。
それが余計に受け様の関心が攻め様に向かう結果になる、でも攻め様は機嫌が悪いとは
少し違うようで、攻め様自身も受け様が気になって仕方ない、子供の頃に目を離した隙に
受け様が事故にあってからは余計にそうなります。

でも、子供だった攻め様は受け様に対してどうしてよいのか解らない感情を抱きすぎ
受け様の事を考えるだけで、苛立ちや焦燥、色々な感情に振り回され、結果受け様から
離れる事で、受け様を考えなくていい、環境の中で自由を得る。
相手が好きで欲しいけれど、思い通りにならなくて、そんな苦しい感情は思春期には
かなり辛いものですよね。

そして、受け様はと言うと、子供の頃から攻め様だけが特別で、後は誰でも同じ、
一途なようで、かなり人間としては失礼で、不器用な受け様です。
全編に渡って攻め様の身勝手な行動に振り回されているように感じる内容ですが、
受け様の態度がそうさせているように思えるのです。
どちらの執着が大きいと言えば、受け様の方が強いみたいで、攻め様の傍若ぶりも
受け様にしたら幸せなんだろうと結局、割れ鍋に綴じ蓋な二人だろうと思えるお話。

3

総てが微妙・・・

「朝を待つあいだに」のシリーズが好きだったので、新刊出るたびに購入していましたが、この作家さん、合わないかも~って思った作品でした。

受様の未也は、幼いころから好きだった攻様以外は全く眼中に無くて、都合のいいように扱われても(欲望処理と食事係)一緒にいられるなら、他の女がいても耐えられるという健気な受様です。
一方攻様は、大学進学で上京した受様の面倒を見るという役目を負わされて、その代償に受様に体を差し出せと言って関係を持つのですが、言葉の端々がとてもきつくて思いやりに欠けるタイプで、全く魅力を感じなかったです。
手酷い態度を取ったり、複数の女性と関係を持ったりしたのは、受様のことを幼いころから好きで、家の上下関係のために気持ちを打ち明けられずに、葛藤していたせいだ・・・なんて妄想を膨らませながら、期待して読んでいたのに、ただ単に気まぐれで受様に手を出しただけって・・・ガッカリもいいところです。
他の女性と行為した後(受様の推測ですが)、受様ともするっていうのが受け入れられないし、気持ちを確かめ合った後、最終的に他の女と手を切ったのも分からない・・・。
キャラ設定も微妙だし、ストーリーも詰め込み過ぎて微妙だし、終わり方もモヤモヤ感が残って微妙だし、総てにおいて微妙な作品でした。

5

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