愛はたやすく諦められることではなくて…。

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表題作白衣の殉愛 ~罪過の夜に堕ちて~

濱嶋彩斗,優秀な脳外科医
淸野聖史,脳外臨床医,研究者

あらすじ

大学病院に勤める脳外科医の淸野は、胸に秘めた目的のため、心を閉ざして医療に従事している。しかし、突如アメリカから招聘された有能な医師・濱嶋から派閥争いを盾に、身体の関係を強いられる。「俺が、あんたを暴くから」子供っぽさすら感じる笑みで貪られ、快楽を引きずりだされ、冷徹なはずの淸野は屈辱を覚えながらも乱されていき……どんなものでも利用して生きてみせる、その信念すら濱嶋の無邪気さには揺るがされて……!?.

(出版社より)

作品情報

作品名
白衣の殉愛 ~罪過の夜に堕ちて~
著者
あさひ木葉 
イラスト
黒埜ねじ 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキーノベルズ
発売日
ISBN
9784861231827
2

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

恋愛不要の受け様の心が囚われる時

亡き父親の無念の真相を知った時に、父と同じ医者になる事を選び、父親の無念を
晴らす為だけに、様々な感情を押し殺しながら、利用できるものは身体を使っても
利用しながら、執念にも似た思いで亡き父が最後まで警鐘を鳴らし、危険な副作用が
ある薬だと内部告発し、敗訴し、その事から家族が離散して一人失意の中で自殺した父。
その父親の警鐘を引き継ぐように、自分が働く病院で過去のカルテを調べながら
研究者として薬の臨床データーを密かに調べている受け様。
極力他人とは関わらないようにしながら、それでも利用できる上司とは自由に過去の
資料を調べる事が出来る環境を手に入れる為に5年も愛人関係を続けている。

そんな時にアメリカから来た脳外科医の攻め様から懐かれたように追いかけられる。
太陽みたいに明るく無邪気な雰囲気のある好青年に見える攻め様が、言葉でも邪険にし、
態度でも拒絶している受け様の側に来るようになり、なるべく人と接する事がないように
していた受け様は自分のペースをかき乱され、印象は最悪、そして上司との関係をネタに
攻め様に脅され、身体の関係を強要されるようになります。
なかなか攻め様の真意が見えてこない感じなのですが、実は後半で解るのが攻め様の
行動が全て素だったと言う事なんですよね。
受け様が人を信じきれない、甘える事も頼る事も出来ない、父親の意思を貫く為に
恋愛的なものを排除してきた受け様は、ある意味かなり鈍い人でもあるのです。
その事が原因で後半、愛人関係だった上司と思いの擦れ違いから揉める事になる。

最後まで素直になりきれない、ちょっとツンデレ傾向が垣間見える受け様ですが、
意外に頼れるワンコ攻め様に出会った事で人間として一回り成長したように感じるお話。
これからの二人の関係が恋人に留まらず研究者として、理解しあえるパートナーに
なるんだろうなと思えるラストです。

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