それは、執事と伯爵様の実るはずのない恋物語――。

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表題作恋する執事と伯爵様

ゴドウィン伯爵家当主 レイモンド・マーティン
伯爵家に代々仕える執事 キース・ノリッシュ

同時収録作品恋する執事の××大作戦★~臆病な二人の距離は~

ローレンスの従者 アル
伯爵の親友 オルコット卿ローレンス・カーター

同時収録作品ワガママ王子を調教中!

上司の課長 笠原
傲慢不遜なイケメン社員 戸塚

その他の収録作品

  • 恋する執事の××大作戦★とらわれのラビリンス
  • あとがき

あらすじ

由緒正しい伯爵家に仕える執事のキース、家と主の為に実直に働く彼は品行方正な執事だった。
だが、彼には秘密があった。自身が勤める伯爵家現当主・レイモンドと恋仲であること。
レイモンドが長く患っていた性的不能を克服させたのは、キースの献身的な愛だった。
跡継ぎを作れる体になったことは喜ばしくても、自分が恋人のままではそれは望めない――。
身分、そして同性同士であるが故にキースはレイモンドの幸福を願い身を引こうと試みるが…
身分違いの恋に身を焦がす、執事と伯爵の切ない恋物語。

他、鬼畜上司と素直になれないエリートリーマンの読み切りも同時収録。

著者:しのぎじゅん&飛柳槞

(出版社より)

作品情報

作品名
恋する執事と伯爵様
著者
しのぎじゅん  飛柳槞 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ブライト出版
レーベル
F-book selection
発売日
ISBN
9784861232435
3

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萌々

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中立

(0)

趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

王道を魅力的に見せるには

王道の主従モノです。
先日こうした主従モノがありましたが、絵柄が今風のキラキラした絵で時代設定が嘘くさくてまるでお芝居のようでした。
この作品は王道を王道らしく楽しめる展開なのですが、だからといって凡庸でつまらないということは決してありません。
むしろ、素朴な筆による絵なので、その主従の魅力、時代背景が表現されて惹かれるモノがあるのです。
きっと、貴族モノを華麗に見せる安曇もかさんの絵のようであったら、きっと平凡に。
先日出た池玲文さんなら、見所がまた違う部分に、
そうした意味でも、キラキラした絵でない、という部分はこの作品には重要なポイントなのでは?と思うのです。
また、作者さんはストーリーと作画という担当分けをされてこの作品を作られていますので、携帯マンガにありがちな少し薄い内容という物足りなさは感じないと思います。
評価は萌ですが、こうした王道主従ものは得に英国の19世紀を思わせる時代設定は一番、貴族×執事 という設定を魅力的に見せる時代背景ではないかな?

執事のキースは代々ゴドウィン伯爵家の執事を勤める家柄の若い執事。
当主のレイモンドを絶対の主として役割としてももちろんのこと、それ以上の感情も持ちながらしたっております。
その当主レイモンドは実は性的不能で、執事として家を守るためにもなんとしても後継を残す為にレイモンドに回復してほしいと様々な手助けをするのですが、内心複雑なものがあるキース。
ある日、レイモンドの親友であるオルコット卿ローレンスが訪ねてきて、前立腺の知識をレイモンドに授けます。
レイモンドはただの興味からキースに試させて欲しいというのですが、それによって勃つことができたのです!
しかし、喜んだのも束の間、また女性を相手にすると不能になってしまう。
そこでレイモンドが気がついたことは!

表題は、この上記のあらすじが【とらわれのラビリンス】となり前フリ話になっています。
こうして互いが恋仲になるレイモンドとキースなのですが、やはりレイモンドが伯爵家の当主である以上、加盟断絶は執事としては避けなければならないこと、しかし、そのレイモンドは愛する人という葛藤がどうしても、あらわれてしまうという部分があります。
それが表題によって、養子にだされた兄の子供が現れることにより、解決する(?)ような話になっております。
物語自体はいたってシンプルでキースがぐるぐるして、レイモンドは確固たる愛でドンと腰を据えております。

レイモンドの親友ローレンスが、彼に前立腺の知識を入れたにもかかわらず、キースに主従の恋はありえない、と否定するような発言と姿勢を見せ、キースを困惑させるのですが、実はローレンスも小さいころから兄弟同様に育った従者のアルが好きで・・・という想いを抱えていたという話が【~臆病な二人の距離は~】になります。

どちらも、禁断の主従の恋愛ですが、イロイロな萌がある中、ただ主従であるというだけでドキワクする安心安定の設定なのです。
これが王道たる所以でしょう。
レイモンドとローレンスが同じ歳なのに、レイモンドがやけにおっさん臭い?いやオヤジというよりご隠居臭いのが魅力ではないでしょうか?
英国貴族はこういう人が魅力よね♪と思ったりします。

【ワガママ王子を調教中!】は現代モノです。
作者さんの一番古い作品だそうで、鬼畜がテーマだったときの作品だそうですが、鬼畜と呼ぶには腹黒さが勝る?いや、でもこれも鬼畜?
多分、アンソロの中にあったら地味でうもれた作品になっていたかも?
傲慢で決して他人に優しくせず厳しい社員が、上司に襲われ、プライドをへしおられ弱音を吐くところ、その上司が甘い言葉で懐柔して、でも本当は・・・というアメとムチを密かに酷使する上司がwwwというおはなし。

華はないのですが、誠実で評価ができると思います。
作品が10~11年とごく最近の作品はないので、どんなタイプのどんな作品を描かれるのか、そのバリエーションも見てみたいですね。

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