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表題作真水をすくう手のひらで

天パーの後輩刑事 小日向歴・28歳
人の死に際が見える先輩刑事 御巫朔

その他の収録作品

  • 流星をつまびく指先で
  • あとがき

あらすじ

他人に触れると相手の死に際の視界が見える御巫。しかし後輩刑事・小日向にだけは能力が通用しない。惹かれあう二人は?

作品情報

作品名
真水をすくう手のひらで
著者
神楽坂はん子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
ISBN
9784344827080
4

(17)

(8)

萌々

(5)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
67
評価数
17
平均
4 / 5
神率
47.1%

レビュー投稿数8

受けの御巫さんがとにかく何から何まで好み

最初、未読の作家さんだったので、中のサンプルでどうかなあと思っていたのですが、同じ作者さんの違う話を読んで、「これは絶対好みだ!」と確信を持って購入。
お話が上手い作家さんですね。
いや、絵も綺麗ですが。ただ、好みかと云われるとそうでもない感じの絵でしたが、そんなの全くもって関係なかったです。
受けの御巫さんがとにかく何から何まで好みで、こりゃたまらんかったです。
お話は御巫さんが人の最期を「視る」事ができる人で、その所為で人とは距離を保って生きてきたのですが、触っても全く最期が見えない小日向が同じ部署に新しく配属になってきて………というものですが、二人が近づいていく過程が丁寧に描かれていて、引き込まれました。

低評価の方が結構いらっしゃるのも、よく分かります。
書くととてつもないネタバレになるので書けないのですが、小日向くん、直接何かした訳ではないですが宜しくないですよね。ここら辺が許容出来ないと、萌えすらも萎えになるくらい評価は下がると思います。
こんな大きな事をしでかして平気でいいのか!?というのは、私も引っかかりました。
話的には小日向くんには全く咎はなくて、濡れ衣でも良かったんじゃないかなあとさえ思えます。例えこのままの事件でも、彼が罪の意識を感じている事をねちねち描いても仕方ない気もしますし、難しい所です。

BLにはそれぞれ色々な種類があって、エロに特化した話、雰囲気を楽しむ話、ガッツリ物語を楽しみたい話、どれもいいとか悪いとかそういう訳ではなく、これらを好みで選んで楽しみましょう!というジャンルなんだなあと、最近思い始めました。
比較的、物語重視の話は少ない気がするので、こういうがっつり物語を楽しめるお話は、そういうBLを求めてる自分にとってとてつもなく有難いのでございます。

あ、あの、読解力がないので、何で御巫さんが小日向くんの最期をみることができなかったか分からないのですけど、自分がリンクしているから?
でもそれならば、結果的にはみえてしまったのはどうしてなのか。
いい終わり方ではあるのですが、自分の読解力のなさが憎い。

5

このカップルいいな!!!!っていうBLでした

もえた。死んだ。
もう誰かコスしてくださ…三次元で見たい…!
会話の掛け合いがすごくテンポ良くて音になったら面白そうだなって思ったけどBGMいらないからほんと純粋に会話劇だけ聞きたい。
あとはもう御巫さんの色気が!すさまじくて!
ノンケが惚れちゃうのも頷けちゃう…
あでも小日向くんノンケ…?バイ?まぁ取り敢えず御巫さんがふと見せる色気が凄まじい。
お話も起承転結きっちり嵌め込んできてもー…小日向くんに御巫さんの能力が通じなかった理由がくそもえすぎて死にました。
くそもえでした。
最後のビジョン見たかったな~~~~~~あああでも御巫さんだけのものだもんね、そうですよね。

2

唯一視えなかった相手

刑事ものなんだけど、サイコメトリー的な超能力を持つ受け様と、配属されたばかりの
刑事とのストーリーなのですが、かなりサスペンス&推理、それに普通にはあり得ない
能力のために良くも悪くも苦しみが生まれてしまう受け様が初めて何も視えない相手に
出会い、それが何故だったのか、ラストに解る様な構成になっている優れもの。
一種のファンタジー要素を盛り込んだ内容でありながらリアルな感情も見えて、
思っていた以上に楽しませてくれる作品でBL抜きにしても推理小説などが好きな人なら
読んで残念なんて事にはならないのではと思える内容でした。

刑事である受け様は、人の死の瞬間が視えると言う能力を持っていて、
警察関係者にこの能力の人がいたら、迷宮入りなんて事件は起こらないだろうなどと
思いながらも、その能力故に苦しんできたであろうなんて事も感じる。
本部でガンガン仕事をして来た受け様が、全てに疲れる感じで田舎の所轄で刑事をしてる。

めったに凶悪な事件など起こらない田舎に、赴任してきたのが天パの刑事。
同じところに下宿する事になり、初めは相手にしていなかった受け様が攻め様の
何も考えていないような独自のペースに気が付けば巻き込まれている。
そして、極力相手に触れないようにしていた受け様が、攻め様に視たものは・・・
何も視えないと言う稀有な存在だったのです。

最後にその理由が判明するのですが、成程と思える展開で、面白い。
受け様にとって、相手の死が視えないと言う事がどれほど安心に繋がるのかが
何となく伝わってくるのです。
こんな力があったら人と接することなんて出来なくなるだろうな、なんて思いますね。
ラブラブで甘いお話ではなけれど、受け様の未来はきっと幸せだろうと
思えるラストに仕上がっていて、個人的にはとても面白かったですね。

4

行きずり君は?

このお話って、BL抜きにして、見えちゃう刑事さんが事件を解決しちゃう警察物でも、全然アリだったと思うけど、
まあ、でも、やっぱりそれだけじゃなくて、主人公の恋愛模様とかがあった方が、絶対お話に厚みがでるし、
更にそれが男同士だったりするので、こうやってコミックスを手にとって読んだりするわけで、

身体のどこか一部にでも触れると、その相手の死ぬ瞬間、最後に目に映った物が見えてしまう朔。
そんな朔のいる、いなかの警察署に赴任した来た小日向。
何故か小日向の死のビジョンだけは、朔には見えない。
そして、段々に近づいていく二人。

BLじゃなくても充分、おもしろくなれるけど
BLだから、更におもしろい。
エロもラブも、かなり薄いけど、この二人には平和に添い遂げる未来が待っていそうで、よかったね。

2

多分初恋

何度読み返したかわからないほど読んでいる作品。
読むたびに、いや、読めば読むほど、あ、この顔いい、あ、このセリフいい、あ、あ、あ、と何度でも見つけることができるような作品です。
はん子さんの絵柄はちょっとほのぼのした人物とかなり描き込まれた背景、夜の描写が綺麗。
その絵柄でどこかオカルトチック、何ともミステリアス、ちょっとゾクリ。エロは全くあからさまではなく一見足りないんだけど、時折フッと紛れこむ性的な空気がこれまたゾクリ。
本作は、人に触れると死の間際にその人が見たものが視える、という能力を持った刑事・御巫朔(みかなぎ はじめ)が主人公。彼が勤務する海添署に小日向という男が転属されてくるが、なぜか小日向だけは触っても何も視えない…
小日向と御巫の間にいつ性的な空気が忍び込んだのかは、はっきりしません。そんな中、御巫の抱えるトラウマや元カレ(上司)、小日向の疑惑、2人の初めての夜などの盛り込まれ方が非常に巧みで、物語に引き込まれます。(御巫の誘い方ったら!)
ラストに向かってまた大きなクライマックスがありハラハラ。そして未来あるエンド。
何故女性の未来が変わったか、何故小日向のも視えるようになったのか、など整合性がいまいちな部分もあるのですが、きれいな終わり方だと思いました。
何しろ不思議で静かで少し悲しい、そんな陰のある御巫と、御巫の生きる苦しさを救う小日向の恋が心に静かに沁みてくるようなこの話が好きです。

「流星をつまびく指先で」
事故からどれくらい後なのか、小日向は雛賀島の駐在さんになっています。そこに非番の御巫が泊まりにやってくる。甘い夜の話。

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