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表題作失恋花嫁の10年恋

五十嵐雪治,新進気鋭のジュエリーデザイナー,29歳
玉岡圭介,離婚コンサルティング会社の会社員,28歳

あらすじ

ドンっとハンマーが振り下ろされ、結婚指輪がぐにゃりと潰れた。圭介は離婚式を手がけるイベント会社のスタッフだ。圭介の仕事を知った高校時代の先輩・雪治から頼まれ式を請け負うことになるが、昔の片恋相手の離婚に圭介は複雑な気持ちを隠せない。その上、再会した雪治は学生時代と同じように圭介を振り回し、甘やかな独占欲を見せてきて…。無自覚オトコに焦らされて、実るか!? 10年愛v

(出版社より)

作品情報

作品名
失恋花嫁の10年恋
著者
榛名悠 
イラスト
六城ポコ 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775519905
2.8

(15)

(0)

萌々

(5)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
38
評価数
15
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数6

受けの切なさがいっぱい

 主人公は、離婚式を行う会社の社員・圭介。
 そんな圭介の元に、高校時代の先輩・雪治の妻から離婚式を申し込まれる。
 学生時代は応援団の副団長として活躍した雪治は、どういうわけだか美術部員だった圭介のことを可愛がり、いつしか圭介の中での雪治への想いは恋へと変わって行った。
「同じ大学に行こう」と言われたことで、先に卒業した雪治の後を負う為に必死で勉強したのも束の間、大学生になって高校の学祭に現れた雪治は彼女を連れていた。
 それにより、自分の想いが決して叶わぬものだと悟った圭介は、雪治とは違う大学を受験し、連絡先も変更し、決して会うことはなかった。
 そんな中、離婚式の旧郎として再会した雪治は、かつてと同じように何かと圭介のことを食事や遊びに誘い出す。
 圭介は、そのことを嬉しく思う一方、何の気なしに口にされる雪治の言葉に一喜一憂してしまう自分に疲れてしまう。
 そうやって自分の気持ちをぶつけた圭介は……

 という話でした。
 ノーマル思考。完全に悪気のない先輩の言葉に振り回される圭介の切なさがすごく身にしみてすいすい読める話でした。
 ものすごく読みやすい……。
 ちょっと切なめなBL読みたい人にはものすごくオススメです!

2

天然無神経?!

過去に好きだった先輩と10年ぶりの再会。

まあ、過去になにかしらあった二人なのかな?と思ってたんですが。
その頃から先輩は無神経(本人自覚なし…)だったんですね。
あれだけの台詞に行動、誰から見てもタマが好きだろう?
タマが誤解してもおかしくないよね??
なのにタマと何かがある前に先輩に彼女が?!

先輩を忘れるべく違う大学へいったり、着拒したりで10年が経った訳ですが
その先輩との再会がなんと「離婚式」
先輩、結婚してたんですね~
それに小さな子供までが…

離婚式以来、先輩からのお誘い(健全な)も増え
学生の頃に戻った感じですが、タマ可哀想に…
でもタマが他の男のものだと知ると焦る辺りは本当に天然無神経。

まぁ、またお互い「さよなら」をした訳ですが
最後は結局なるようになった、って感じですかね。

二人の掛け合いのような台詞が多かったので
1冊読むのに凄くテンポよく、ササッと終わってました。






1

忘れられなかったのは誰?

今回は人気ブランドの専属ジュエリーデザイナーと
離婚コンサルティング会社のプランナーのお話です。

忘れられなかった片恋相手との再会から二度目の恋が実るまで。

結婚した人の三分の一が離婚する時代、
パフォーマンスとしての離婚式は
ビジネスとしても成りたつ程になっています。

受様は二年前に
離婚コンサルティング会社に転職し
今回知人としては三組目の挙式を担当しました。

今回の離婚式は受様の高校時代の先輩で
ジュエーデザイナーをしている元夫婦のモノです。
その旧郎が本作の攻様になります♪

攻様は社会人になってまだ日も浅いうちに
後輩とデキ婚して愛娘をもうけますが
この度、離婚することになり

どこからか受様の現職を知って
離婚式をしたいと10年ぶりに連絡をしてきたのでした。

離婚式のパフォーマンスとして
自分が思いをこめてデザインした結婚指輪を
ハンマーでたたきつぶされた攻様は
自身の気持ちらには踏ん切りがついていても
つぶされた指輪が泣いているはずと言い
受様を戸惑わせます。

攻様はせっかく再会したのだから
また新たな付合いをしたいと言いますが
受様はそんな気は全くありませんでした。

というのも
受様はともに過ごした高校時代に
攻様に片思いをしていたからです。

応援団に所属していた攻様は
当時から男らしくてカッコよく面倒見もよくて
受様は特に可愛がられていましたが

攻様の彼女に紹介された時に
自分の恋が絶対にかなわない事を知り
攻様から離れるようになります。

以来10年、
今も年下の男と身体のお付合いがありますが
攻様を忘れる事は出来ませんでした。

そんな訳で受様は
攻様の離婚式が終わったら
関わりを続けるつもりはなかったのですが

攻様の方は
可愛い後輩との付合いを復活させる気満々で
何かと受様に誘いをかけてくるのですよ♪

何かというと
高校事態は良かったと連呼する攻様に
イライラする受様ですが
攻様に気持ちが傾くを止められません(笑)

果たして受様の恋の行方とは?!

ノンケな攻様に恋してしまった受様の
10年越しの恋物語になります。

高校時代、
憧れていた攻様に声をかけられた時から
攻様に好かれたいと一生懸命だった受様。

良くも悪くも無神経な攻様は
受様を自分の好きなように構い倒していて
受様を一喜一憂させていました(笑)

そんな攻様なので
再会した受様も昔と同じように
自分の都合で構い倒すのですが

攻様への恋心が再燃した受様は
たまったものでは有りません♪

ついにはプチ切れて
昔攻様が好きだった事や
ゲイである事をカミングアウトして
距離をとろうとするのですが

おおざっぱでニプチンな攻様は
性癖ぐらいで差別はしないのさとばかりに
益々受様に構ってくるのです。

困ったもんだ!!

攻様の愛娘や
受様のセフレの存在をスパイスに
2人がまとまるまでハラハラ&ドキドキで
なかなか面白かったです♪

受様がもうちょっとクール系だったら
MY萌ツボど真ん中なのですが

10年熟成された恋の前では
ツンツンするのが精一杯のようなので
今回は『萌』評価とさせていただきますね。

今回は本作と似たカプ設定で一作
離婚した攻様×彼に片思いしていた受様の再会ラブ、
渡海奈穂さん『夢じゃないみたい』はいかがでしょう?

1

攻めの気持ちの変化がわかりづらい…

榛名さんの作品を読むのは二冊目です。
新刊の『恋するウサギの育て方』が面白かったので、手を出してみました。


受けの圭介は、離婚式コンサルティング会社で働く28歳。
ゲイでセフレのような間柄の男がいます。

攻めの雪治は新進気鋭のジュエリーデザイナー、29歳。
5歳の娘がいますが、圭介の会社で離婚式を行いました。


高校時代、先輩後輩として親しくつきあっていたふたり。
応援団に所属していた雪治とは正反対だった圭介ですが、ちょっとしたきっかけでつねに一緒にいるように。
しかし、圭介が恋心を実感した時にはもう雪治には彼女ができていて、圭介は雪治から離れ、今回十年ぶりに雪治の離婚で再会しました。

とにかく再会後は雪治のペースに振り回され、圭介はなかなか冷静になれません。
やっぱり、はっきりお断りされたわけじゃない恋は後を引くということでしょうか。
そして肝心の雪治の気持ちですが、話が圭介目線で進むので、はたしてどの辺りから『男でも圭介ならOK』になったのかよくわかりませんでした。
圭介が、過去に自分は雪治が好きだったと言い、圭介に水瀬(セフレもどき)がいることを知って嫉妬に似た感情からということでしょうか。
この辺り、説明不足かなあと思います。
こういう天然か計算かわかりづらい攻めキャラは好きなので、ノンケでバツイチな雪治の心が動かされたことがハッキリわかる部分を入れて欲しかったです。

ドロドロとしたお話ではないですし、当て馬だったセフレの水瀬もなかなかに良い男でした。
彼には救済が欲しいなあと思ってしまう。
山も谷も嫌なヤツもいない、さっぱりした作品ですので読みやすいと言えば読みやすいです。
受けキャラが意外にハッキリシャッキリタイプなので、ウジウジ君が嫌いな方には良いかなー。

0

これラブか?

今まで読んだBLの中でも、ここまで無神経な攻もそうはいないんじゃないかというくらいでした。この雪治のキャラクターには嫌悪しかない。虫唾走るほどに大キライ。

正直、圭介も別に好みのタイプじゃないんですが、雪治が酷過ぎたので圭介が可哀想になっちゃって、否定的に見る隙もなかったよ。
とにかく、作中の圭介の苛立ちにものすごく共感しました。それでもなんで呆れないんだろう、とそこだけがよくわからなかった。高校時代からの片恋をずっと引き摺ってる乙女ですか?いくら好きだったとしても、実際に10年後の今ここまでイライラさせられてるのに、なぜ?

イヤもう、途中で目が滑って文字を追うのが苦痛でした。何度も投げ出しそうになりましたが(比喩ではなく本投げたくなるのを必死で押さえてた)、我慢に我慢を重ねて読み進めました。読み終わってまず『ようやくコイツと縁が切れた』とホッとしました。

榛名さん決してキライじゃないし、こちらも雪治のキャラクター以外は結構好きなんです。実際、読み始めはあっという間にストーリーに入り込めました。最初の数十ページは面白くて先が気になりましたから。そう『いまの』雪治が出て来るまでは。冒頭は単にキャラクター紹介程度で、無神経さ・雑さもわざと強調してるんだと思ってたんですよね。キャラクター説明や関係性の提示方法としては、そういうのよくあるし。

正直なところ、離婚式がどうのは別に興味ないし、作品に占める意味もそれほどとは思わないんですが(再会のきっかけとしても、これでないととは感じない。ただ、まったく無意味・なくてもいいとまでも思いません)、ストーリー展開そのものはそう悪くないと思ってます。

でも、この雪治には苛立ちしか感じませんでした。高校生ならまだ我慢できたかもしれませんが、30前でこんな男、いくらフィクションでも気分悪いだけ。

何よりも、↑レビュータイトルにも書きましたが、私にはホントにこれが『恋愛』なのか?としか思えませんでした。振り回されて傷つくのも苦しむのも、そこから努力するのも全部圭介の方だけ。
そしてラスト、肝心の雪治の気持ちが『可愛がっていた後輩』から『ラブ』になった(らしい)流れが、あまりにもあっさり上辺だけでついて行けませんでした。ま~、雪治は単に今までは(『後輩』ではなく『ラブ』だと)自覚してなかっただけってことでいいんでしょうかね。←投げやり。もうどうでもいいよ。

これがラブストーリーなら、私はこんなの求めてないです。『ラブ』としてならただひたすらにくだらなかった。

雪治が嫌で堪らなくて読後感最悪です。ぞっとして気分悪くなりました。他は別に悪くなかったと思うだけにとても残念です。

5

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