Overtour

overtour

Overtour
  • NOT BL
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レビュー数
2
得点
39
評価数
8件
平均
4.9 / 5
神率
87.5%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説(同人)
サークル
MICHI HOUSE〈サークル〉
ジャンル
オリジナル(ジャンル)
発売日
ISBN
ページ数
48ページ
版型
A5

あらすじ

isinyou+offyougo番外編。圭輔と一束中心で良時と密も。

表題作Overtour

弓削圭輔 新聞社香港支局長 
鳥羽一束 新聞社香港支局勤務

同時収録作品Overture

同時収録作品Starting Over

静良時
佐伯密

同時収録作品Overtake

弓削圭輔
鳥羽一束

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レビュー投稿数2

「永遠にかけた小屋の鍵」と十和子の涙の意味

この新聞社三部作、私は本当に大好きで、
こうやって同人誌でその後を読むのを楽しみにしています。
今回の話はなんと、圭介&一束と良時&密&十和子の、
2カップルの絡みという夢の豪華版(笑)
こんな話が読めるのが、本当に同人誌の良いところだと思います。

出張で東京本社に行く事になった一束。
担当者と打ち合わせを終えた後、成り行きで良時に本社を案内してもらうことに。
そして、密と一束の関係を何も知らない良時は、
一束を「以前の上司」である密の所へ案内してしまいます。
その上、そこに十和子まで現われて・・・

密を中心に、現恋人と元妻と元愛人が鉢合わせと、それだけ聞けばすごい状況ですが、
全くドロドロ感が無い所がこの作品の素晴らしいところ。
当の密はこの状況を楽しんでいる様子です(笑)

表題作の『Overtour』は一束目線で書かれているので、
一束の持った印象で、良時や十和子が語られているのが面白かったです。
特に十和子に対する描写が、やさしくて儚くて素敵でした。
本当に、十和子は不思議な魅力があります。でも、とても哀しい・・・

密と一束の関係続きも知らずに、一束に付き添われて美術館へ行く十和子。
何故離婚したか尋ねる一束に、
「身体は分けられないから」「だから時間で割ったの」
十和子の世界は、いつもこどか不思議な、独特の色があると思います。
「でも、幸せじゃなかったことなんかないのよ、私たち」
と十和子は一束に言いますが・・・
美術館で展示されていた映像。
この山の教会の老夫婦の話にはどんな含みがあったのでしょう。
これを観ながら、一束がびっくりするほどはらはらと涙をこぼしていた十和子。
十和子の心の奥底と涙の意味に、計り知れないものを感じます。

十和子に会って、どうしてもすぐに圭介に会いたくなってしまった一束。
急な出張でドバイに行ってしまった圭介を追いかけます。
ここはラブラブな話(笑)


『Starting Over』は密目線の話。
大阪の遊郭で新年会中に、「十和子が倒れた」と良時からの電話が・・・
密の気持ちで語られると、一見傍若無人に見える密が、
本当はどれだけ繊細で脆い人間かが分かります。
『家路』の歌詞に乗せた密の想いに、胸が痛みました。

重い話もありましたが、最後の短編『Overtake』は
『今回の色々タネ明かし編』という感じで、さわやかに笑えました(笑)
本当に大満足の一冊でした!

1

Over and over

明光新聞社シリーズ、is in you&off you goの番外編。

最初に序曲『Overture』、香港で出逢った時代の佐伯と一束。

表題作の『Overtour』は、出張で東京にきた一束が、佐伯と再会し静兄妹と出会う話。
相変わらず十和子はものすごく魅力的。
何故突然のように十和子は離婚を申し出たのか、
「身体は分けられないから」と語る彼女は、潔くて美しく切ない。

彼らに会った後に一束が取る行動は…
一束って淡々と体温低く生きているかと思うと、こういう大胆さがある!
一体この抱擁はいくらについたのかなw?という、ゴージャスな一時(一夜ですらない!)。

そして『Starting Over』
…どうしてだろう。
良時と密(と十和子)の話には、一種宗教的とでもいえる空気がある。
切ないという言葉では語りきれない程、重く魂を揺すぶられる。
「off you go」作中の問題の一夜の後、大阪での密…
胸が苦しくて、涙が滲む。
そして改めてタイトルを考えた時、涙はこぼれ落ちる。

最後は、明るく『Overtake』、ふふふ、このタイトルのセンス続きもまた!

一穂さんの同人誌は、読み終わるとまた何度でも本編に戻りたくなってしまう。
装丁は、竹美家先生作の朝の光の中で新聞を読んでいる佐伯さん。
タイトルといい、洒落た装丁といい、すべてが愛おしい一冊です。


*作中で十和子が読んでいる本は、董啓章(トン・カイチョン)の「地図集」。
 原文から日本語訳され単行本として出版された初めての香港文学作品で、
 直木賞作家の中島京子が、東大の中文学者藤井先生と共訳をしたことでも話題になった。
 翻訳が出たのは2012年の春だけれど(作中の時間は2011年11月)、
 まぁ細かいことは気にすまい。
 「すべての火は火」といい、一穂さん幻想的な作風の本がお好きなのかな?

4

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