王子様の運命の相手は「お姫様」……じゃなくて魔法使い(♂)!?

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表題作花嫁は魔法使い

デイビッド・バクスター 子持ちで名門出身の経営者 
谷崎渓 アメリカ留学中攻様の息子のベビーシッターに

あらすじ

「魔法を使って、私の花嫁になれ」大学生の渓が引き受けたのはベビーシッターのバイトだったはず――。
留学先で出会った紳士・デイビッドは容姿家柄は完璧、ただし性格は少々難ありの傲慢男!?
次々送り込まれてくる再婚相手の撃退策として、渓に花嫁になれと告げたデイビッドは有言実行、その足で教会へと向かい、式を挙げてしまう。
実際は息子のベビーシッター、なのに外では花嫁を演じなければいけないジレンマ。
愛がないのに、次第に渓は彼に愛されているような錯覚に陥ってしまい……。

作品情報

作品名
花嫁は魔法使い
著者
魚谷しおり 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773086515
3.2

(7)

(0)

萌々

(3)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
22
評価数
7
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

国際結婚の苦労も見え隠れするプリンセス・ストーリー

アメリカが舞台の花嫁もの。
日本人留学生がイギリス系紳士(離婚歴ありの子持ち)に見初められ、妻として母親としてラブラブ新婚生活を送るという甘さ全開のお話。魔法使いは比喩です。

きっかけは、アメリカに留学中の大学生・渓が、バイト先で金髪の紳士・デイビッドと息子のアレンに出会ったこと。アレンに手品を披露し、「魔法使いだ!」となつかれたことから、渓はデイビッド宅でベビーシッターとして働くことに。渓は西洋の上流家庭の生活習慣に戸惑いつつも独自のやり方でアレンを楽しませ、渓の存在を軸にデイビッドとアレンの親子の絆も深まっていく。

そんな渓の前に、突如用意されたウェディングドレス。親戚に再婚を勧められることにうんざりしていたデイビッドは、渓に偽装結婚の相手役を務めてほしいと言う。
最初は抵抗する渓だが、結婚式を挙げ、家庭内外で妻として扱われるうちにデイビットに好意を持ち始める。デイビッドもまた渓を愛するようになるが、渓はデイビッドとの身分や人種の違いに悩み…。

渓はドレスも着こなす美貌の設定なのですが、周囲の欧米人からは賞賛されるばかりでなく、東洋人として馬鹿にされる場面も多いです。また、渓が西洋式マナーや上流家庭の習慣に戸惑う場面も多々あり、国際結婚や海外生活の大変さが垣間見えます。
そうした描写が、花嫁blの王道を行くようなファンタジー全開のストーリーに少~しだけリアル風味を付け加えていました。

デイビッドと渓の新婚生活はひたすら甘くラブラブですが、息子・アレンも可愛く利口で二人に大事にされていて、ホームドラマ的な面白さもありました。
とにかく甘さに酔いしれたいときにお薦めの一冊ですv

3

王道花嫁ものかな

全体的に甘い溺愛風味のコブ付き花嫁もので、日本人の見た目若くて性別が解りにくい
感じを前面に押し出しているようなお話です。
傲慢セレブと庶民の留学生との身分差ラブな感じもあるし、可愛いお子ちゃま萌えもある。
花嫁&疑似家族なストーリーでしたね。

日本から大学に留学して来て1年、バイトをしながら勉強をしている受け様はある日
大がかりなパーティーで迷子になっている子供を見つけ保護しながらその子が魔法使いを
探していると聞き、その理由が父親の命を守る為だと・・・
両親の離婚で子供の父親である攻め様にベビーシッターと言う名目で送られてくる
花嫁候補たちに子供は傷ついていて、更に幼稚園のお友達に継母が来たら苛められ
攻め様が命を狙われると思い込んでる純粋なお子ちゃまは萌えです。

そして攻め様は、傲慢で人を善意で信じる事が出来ないような傍若無人なタイプで、
自分の子供が受け様を気に入った事から、受け様を無視してベビーシッターにする。
拒絶していた受け様は、攻め様の出来る出来ない問答で気が付けば仮契約にサインしてる。
後は、子供と攻め様の距離的なものを感じとり、受け様が二人の仲を取り持つような
ありがちな設定で、更に花嫁が送り込まれてこないようにするために攻め様から請われ
偽装結婚する展開です。

目新しい感じが無くて、良くも悪くも無い王道系で、受け様と出会った事で攻め様は
人を愛することを知り、子供との付き合い方を学び家族になっていくストーリーです。
タイトルの魔法使いは、迷子になった子供の前でちょっとしたマジックを見せたことから
自分たちを助けてくれる魔法使いだと子供に思い込まれることからきています。

1

魔法使いの愛情

親の愛情を知らないで育った大人が
自分の子供に愛情を与えてあげられる訳がない!!
だって愛情がわかってないんだから…

ひょんな事からアレン(名門一族の息子)のベビーシッターをする事になった渓。
小さな息子に対しても大人な対応を取る父親(デイビッド)に対して
良い感情を持ってはいなかったのですが、
それは全てデイビッドの育った環境のせいだと気付く。
名門一族も大変だ。
家庭より仕事、プライド…

そんなおり、デイビッドの伯母と名乗る女性登場
渓のウワサを聞きつけて、家から追い出そうというとやって来た。
勿論自分の一族のプライドだけのため…

が、デイビッドは渓に今度は花嫁になれと!!
そうして3人はだんだんと本当の家族のような雰囲気になっていくのです。
(この頃からデイビッドも渓もお互いを意識しあうんですよね)
が、やはり邪魔をしてくるのですよ。
なんと自分から家を飛び出したという、母親(レベッカ)をもう1度デイビッドにあてがおうと!!
レベッカもレベッカで自分から家を出て行ったくせに
何もなかったかのように戻って来ようとするふてぶてしさに腹の立つ!!
渓に対して日本に帰れと要求してくるのです。

そして渓は身を引き黙って日本に帰ろうとするのですが…
ちゃんと親子そろって空港へ迎えに来ましたよ!!
息子から母親へ対しての台詞でちょっとレベッカに対しての腹立ちもスッキリ(笑)
最後はいい雰囲気でめでたしめでたしな終わり方でした。




1

・・・花嫁ですね。

う~ん、他に言いようがないくらいの『王道』でした。シンデレラストーリーでしょうか。

大元の設定やストーリーに突っ込むつもりはありません。それはもう、タイトルと表紙イラストの時点でわかってます。
花嫁ものがダメなわけでもない。

すごく疲れてて、何も考えずに読める『あっさりあまあまな王道』を求めてた時期に、普段ならちょっと手を出さないような作家さん・作品を選んで買った中の1作です。


序盤、渓(受)がパーティーで息子・アレンを介してデイビッド(攻)に出逢うシーンからして、なんとも説明的でタルいな~と思ってたら、ベビーシッターになった経緯はともかく、その後の展開の速さというかいい加減さについて行けませんでした。
特に、デイビッドの心情面が理解不能なんですけど。

これはホントにラブストーリーなんですか?いったいいつラブになったの?
デイビッドが、実はこれはファンタジーで人格交代か!?ってレベルで別人です。その変わりようがあまりにも唐突過ぎて呆然ですよ。


王道は別にいいというより、むしろ好みなんです。
ただ、思い入れるポイントがまったくなかったので、読んでて退屈で堪りませんでした。
『ありがちな王道』だからこそ、個人的にはキャラクターが大事だと思っていますが(もちろん、それ以外に『独自ポイント』があったらそれでもいいんだけど)、2人とも薄っぺらくてまったく魅力を感じない。

さらに、もともといじめや嫌がらせが心底大ッキライなので、デイビッドの親族の渓への仕打ちが、口だけとはいえやっぱり気分悪いし。

それに、地の文で渓がデイビッドを指した『かっこいい』っていうのが何度も出て来るんだけど、これがなんとも安っぽくて・・・


あっさりさら~っと気軽に読めますが、本閉じたら即忘れそうだよ。

ゴメンナサイ、ひたすらつまんなかったとしか言えません。
魚谷さん初読みだったんですが、他も読みたいとはカケラも思えませんでした。

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