芳那が欲しくて気が狂いそうなわたしはおかしいのか?

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表題作砂漠の王子と偽装花嫁

シャリフ  国王継承の為1年の偽装婚を依頼 23才
片桐芳那 獣医師でお金で偽装結婚を受ける 26才

あらすじ

互いの親が交わした誓約書により、マハール国の王子・シャリフと期限つきの結婚をすることになった芳那。一年の間、形だけの夫婦を演じればいい。そう思っていた芳那だが、婚礼の夜、宰相らの監視のもとシャリフとの交合の儀式を行うことに。「お前の喘ぎ声はたまらなく男を興奮させる」――媚薬と張形で秘所を蕩かされ、屈辱と快感に震える芳那。しかし身体はシャリフを欲しがり、穿たれる悦楽に散々に啼かされてしまい…。

作品情報

作品名
砂漠の王子と偽装花嫁
著者
早乙女彩乃 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576130361
3

(15)

(2)

萌々

(5)

(1)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
3
得点
38
評価数
15
平均
3 / 5
神率
13.3%

レビュー投稿数3

アラブ感は薄いがエロいです

攻め様はアラブの王子様。小さい国だからか、王族というより実業家なイメージです。
国の為に、レアメタルとかいろいろの取引で世界を飛び回っています。
23歳。

受け様は日本人の獣医師。
顔立ちは綺麗だけれど、獣医師の仕事に情熱を持ってやっていて男らしい性格。
26歳。

親同士のかなわなかった恋の代わりに許嫁となった二人が偽装結婚するのですが、偽装だったはずが、お互いに魅かれ合って恋に落ちて行きます。
アラブものにしてはそこまでアラブ感がないです。
ありがちな、王座をめぐる暗殺とか、誘拐とかないです。
悪役が出てきません。
(宰相が苦言を呈してたり、部下が横恋慕する程度)
「無礼者!逆らえば殺す!」的な要素もそこまで強くないです。

自分はそこまでアラブフェチじゃないので、このアラブ感が薄い感じが普通に恋愛ものとして読めてよかったです!

攻め様は傲慢な部分がありますが、年下攻めだし、王族だしって思えば十分受け様を溺愛している部類に入ります。
受け様は仕事熱心で、けなげで。
強い意志をもった年上の男なのに、閨では攻め様に翻弄されてしまう様に大変萌えました。

Hシーンはエロいと思います!
媚薬。張り型。人前プレイ。
シチュエーションもさることながら、攻め様の攻めっぷりがエロい!
「もうやめて」って言われても、弱いところばかりを攻め抜いて、受け様をメロメロにしてしまいます☆



4

読後感は面白かった…に分類しつつも、惜しい作品

※受け様と攻め様、それぞれの印象について追記しました。

○○受け様の印象○○
序盤は綺麗系の好青年で、少し男前な性格といった印象。
攻め様と関係をもったあたりから妖艶さが描かれるようになり、妖艶な美青年といった印象に。
獣医師としては、常に男前な感じでしっかりしており、獣医師としての優秀さを感じさせるシーンも度々登場します。
その為、一人のプロとして自立した大人である事を感じさせ、良かったです。
適度に博愛精神を感じさせてくれる人…かな。

○○攻め様の印象○○
少し高慢な部分もありますが、基本的には視野が広く、恋愛に関してを除けば、狭量ではありません。
事業者、経営者、次期国王候補としての有能さを窺わせます。
最初は誠実で優しい自信家といった印象(Hシーンでは一貫して少し?鬼畜でしたが…)
少しずつ、嫉妬深さによる狭量な部分、自分は何も言わないけれど相手には気持ちを見せて欲しいというずるさ、などが加味されてゆきます。
受け様が精神的にダメージを受けると攻め様からも予想出来ることを、結構しちゃいます。


攻め様にも受け様にも人間的な魅力があり、互いに相手のどんなところに惹かれていったのかが丁寧に描かれているため、合う方には面白い作品ではないかと思います。
ただ、私は下記の点が気になり、面白かったー!とは感じきれないお話となってしまいました。良い作品だとは思うのですが…うーん。

○○気になった点○○
・攻め様が受け様の行動待ち状態で、攻め様の意地悪に受け様が思いつめて行動するまで、受け様は精神的に辛い状態になってしまわれる
・自尊心を軽んじられ、傷付けられるような事(色々ありますが、主にHシーンなどで…)をされても、好きだからとほぼ怒りもせず許してしまう受け様
・結局、受け様がこの先も辛い目にあいそうな未来を示唆しつつのラスト(両想いでラブラブですが、後継者問題や、二人の仲を良く思わないままの側近の存在など)

○○逆に、良かった点○○
・攻め様も受け様も、自分の職業に対し誇りや志を持ったプロフェッショナルであること
・お互いに考え方がしっかりしているからか、キャラとして人間性に深みと魅力があり、読んでいて、互いに相手に惹かれてゆくのも納得できる
・受け様が上品に妖艶な一面を持っていて、エロチックな展開多し
・当て馬キャラが思いのほか魅力的で、こちらとくっついて欲しいと思ってしまうくらいでした(クールかつ誠実で有能、でも優しくて、慈しみをもって愛してくれそうなキャラだったのです…!)

個人的に少しモヤモヤとしてしまうお話ではありましたが、気にならない方には純粋に楽しめるお話ではないかなと思います。

6

甘めのアラブ攻め

タイトル通りの偽装花嫁もので、あまり強引さも無く偽装婚を承知してから、
互いにそれぞれの思惑があっての期間限定偽装婚なのに、いつしか本物の愛を自覚しながら
しかし、立場や契約婚を初めに交わしてしまったゆえに本心を互いに胸に秘めたまま
嫉妬や独占欲、執着が先走り過ぎてすれ違う二人が思いを通じ合わせ本物の夫婦になる
までを描いたような作品です。

アラブの荒々しい感じが好きな人には物足りないと思える展開だと思いますね。
どこにアラブの雰囲気があるかと言えば、国がアラブ地域だと言う事くらいですかね。
それに同性婚も王家ですら認められている国だと言う設定ですし、偽装婚の元は
攻め様と受け様のそれぞれの父と母の身分違いのための悲恋が発端なのです。
それも、ああ、そんな設定だったかもしれないと思う程度で運命的な盛り上がりも無く
例えるなら、単に見合い結婚した相手と本気の恋愛になった感じでしょうか。

そもそも偽装でも結婚している時点で、周りにも受け入れられている時点で甘いです。
単に結婚した経緯と、互いに本気になってはいけないって言う心情的なことだけですから
盛り上がりには欠ける気がしますね。
儀式的な初めての肉体関係を結ぶ時点で受け様が半分騙され感もあるけれど、
それも簡単に許せちゃうし、嫉妬から凌辱されても攻め様平謝りしてるしで、
オレ様かげんも半端気味、アラブ設定風味の海外ものすれ違いもの作品。
当て馬的な第三者の登場も半端だし、それが実は異母兄弟だったのもそれだけ。
色々なしがらみや立場を排しても相手が好きだと求めあえるまでのお話ですね。

5

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