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表題作歯科医の弱点

丹羽祥吾,31歳,強面の建築士
西林美那,31歳,幼なじみの歯科医

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大きな瞳にふわふわの髪をした、天使のような美少女——のはずが、怜悧な美貌のドSな青年歯科医に大変身!? ふと訪れた歯科医院で、幼なじみの美邦(みくに)と再会した建築士の祥吾(しょうご)。「まさか治療が怖いんですか、祥吾ちゃん」傲慢で嫌味なこの医者が、あの可憐な女の子!? 「詐欺だ!」「この顔は俺のせいじゃない」売り言葉に買い言葉でソリが合わない二人だけど、ある日突然、美邦にキスされてしまい!?

(出版社より)

作品情報

作品名
歯科医の弱点
著者
鳩村衣杏 
イラスト
佳門サエコ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199007101
3.1

(6)

(1)

萌々

(0)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
18
評価数
6
平均
3.1 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数5

激しくツボでした

白衣と眼鏡が大好きなので表紙買い
不動産業の攻めさんが歯科医の受けさんに実家の未来を通して
攻略されていく(?)と言うお話でした。

表紙で小柄に見える受けさんすら180センチと言うのは何たる高身長カップル(笑。
しかも不動産業と歯科医だなんてめちゃくちゃハイスペック……
それなのに、口を開けばつい子どもみたいな言い争いをしてしまう
そんなギャップがすごく自分的にはツボでした。

ツンツンがデレた、というよりは素直モードに切り替わった後の受けさんたるや
もう向かう所敵なし。
そんなにわかりやすく好いてくれたら両想いになるしかないよね。
幸せになってください。

どこか懐かしいような街の風景が浮かんでくる所や、
脇も素敵なキャラが多かったです。

ただイラスト、、攻めさんがちょっとだけイメージとずれるんですけども
やっぱりお話の中味でここまでギュッと惹かれたのでこの評価で!

ホント、写真のエピソードはたまらん。

3

クールな美人は肉食獣

歯科医、受けでも攻めでもどちらでも何故かそそられてしまう魅惑の職業、
萌えを刺激してくれる歯医者さん、それもとびきりの美貌にキツイ性格とくれば
更に萌え度がアップするような気がする設定。

そんな美人で傲慢で嫌味で綺麗な外見とは裏腹のキツイ性格、かと思えば本気の思い程
上手く人に伝える事が出来ない不器用さもあってどこかヘタレ感もある美那のお相手は
これまた、高身長にヤクザも逃げ出すような強面でかなり意地っ張りな子供みたいな
感じも残っているけど、建築士として一流の仕事が出来るのにプライベートでは
どこか抜けてる一面を持ってる祥吾。

幼稚園くらいまで近所に住んでいて仲良くしていた幼なじみでもある二人は25年ぶりに
美那が働く歯科医で再会するが、子供の頃から美那を女の子だと思い込んでいた祥吾は
その再会であくまで美那を女の子だったと頑固に云い続ける、そんな再会。
それを受けた美那も初めは再会に嬉しさを滲ませていたはずが次第に不穏な程物騒な
まるでサド歯科医と言う対応に変わってきて、なんとも殺伐とした再会劇なんです。

でもこの二人は意外にこんな風に言い合いながら思いが通じ合っても一般的なBLカプの
甘い雰囲気とは程遠いような恋人同士になるみたいでしたね。
歯科医での再会から、美那の実家のリフォーム依頼を背景に美那の家族の今後や
美那から好きだと告げられ、ノーマルな祥吾が動揺しながらも次第に気持ちが傾き
間もなく相愛と言う一歩手前で言葉足らずのせいで誤解から擦れ違う展開に発展する。
最後はもちろんハッピーエンドなのですが、思いが通じ合っていざ抱き合う段階での
美那の積極性は肉食獣みたいな迫力があります、美人に押し倒される祥吾。
さながら猛獣と猛獣使いみたいな雰囲気を感じてギャップ萌えしそうでした。

2

男同士のそっけない会話に萌え

鳩村さんの作品は、
受けが美人でもヘタレでも、女々しい感じがしないのがいいなと思います。
「攻×攻」とまではいきませんが、ちゃんと男×男を感じさせるところが個人的にツボ。

今回の受けは、美人で口が達者なドSに見えて、実はシャイで一途な不器用さん。
攻めは、お人好しだが、短気で怒りっぽい面もかなりある、どこか子供のような人。
こんな二人の繰り広げる、大ゲンカになりそうでならない、遠慮のないやり取りが楽しい。
甘さやムードとは無縁の、男同士のそっけない会話がいいな~と思います。


幼なじみの二人が、建築医と歯科医として再会。
受けの自宅のリフォーム依頼や、攻めの虫歯治療などを通して、
子供時代のこと、互いの家族のこと、ゲイである受けの秘密など・・・
衝突しながらも、第一印象では分からない相手の隠された面を知っていくというお話です。


美邦(受け)は、美しすぎる容姿のことで、子供時代から周囲と自分のイメージのギャップに苦しんできた。自分の本当の部分を暴いてくれた祥吾(攻め)に恋をし、両思いになってから濡れ場に臨む美邦は、まるで獰猛な肉食獣のように欲望に忠実。
そんな美邦に対し、必死でマウントをとろうとする祥吾。
今回はうまくいったけど、油断したらリードを奪われそうな今後が気になりますw

カプ的には好みだったのですが、
美邦が「立派な牡」とか「祥吾を操縦できる」とか言う割に、
祥吾に言われたら大人しくイニシアティブを渡してしまったのが、少し物足りなかったかな。
攻めてほしかったという意味ではなく、受けなりにもう少し猛獣らしいところを実践で見たかった。
しかし、くっついた後も変わらず丁々発止のやり取りを続ける二人はやはり好きで、
恋人らしい直接的な行為よりも普段の会話に萌えがある感じでしたv

2

お仕事BLの趣き

建築士x歯科医の幼馴染CPの物語。
ゼネコンの子会社で一般住宅の新築やリフォームを手掛ける丹波祥吾と、同じビルの中の歯科医院に週一で勤務していた西林美邦は25年ぶりに再会。
この二人、はじめっからケンカ腰で、さて、いくら美形でも攻撃的で可愛げのない受けと、がっつりノンケの攻めがどう恋仲になっていくのか興味津々で読み進めました。
美邦の実家の歯科医院のリフォームを巡っての「お仕事BL」としてもなかなか読み応えがあります。
祥吾は気骨のあるタイプで、折に触れて自らの「家」論、家族論などを熱く語る。美邦も今時の優しい医師ではない厳しさを自らに課している。
美邦は新築を望む父親に反して外観を残すリフォームを望んでいるが、その理由を言葉にせず父や兄と話しあわず、ただ祥吾に言う通りやれ、と言うばかり。そんな美邦と祥吾はぶつかるのですが、ちょうど中盤くらいですか、急にラブ展開、です。
思わず祥吾にキスしちゃって、気持ちを言おうとしてなかなか言えなくて、メールで一文。言葉で言えずともメールでは凄くストレートな文面です。
読者以上に祥吾がこの急展開に混乱してるけど、なぜかしっかりときめいて。そのまま距離を縮めて〜と思いきや、行き違い勃発!どうなる?
この頃には祥吾の心は思いっきり美邦に傾いてるのですね。
この二人は甘さはまあそこそこあるのですが、ムードがイマイチ無くて、でもそこが「多分男同士のリアルはこんな感じなのかも」と思わせるのです。
ただ、読み始めに期待した「このガチガチにノンケな男が、どんな風に男との恋愛になだれ込んでいくのか」、そこの心理は少し簡単過ぎたかなあ。
ということで、ラブシーンは素晴らしくて萌x2なんだけど、全体は萌評価とさせていただきます。

1

いいのに何故か・・・

普段レビューする時は必ず読みかえしをして2回以上読むのですが、この本、2回目の読書が進まなかったのです。
何度も挫折しまして。
ううん、悪いわけじゃない。むしろいいのです。
素直になれなくてツンツンしてしまうとっても不器用な美人歯科医も、仕事にこだわりがあって偏見のない割と男っぽい建築士も。
互いの仕事を通してがっつりと働く男が描写されていて、とてもとても個人的好みからいっても好ましいお話なんです。
だけど・・・なんかトキメキというかドキワクがないのです。
うんうん、、いいね、いいね、って進んでいくのに。
なんでだろう~?自分でもよくわからないのですが、キャラ萌えしなくても全然いい作品だってあまたあるのに。
よくできているからかな~?
そこんところが自分的に悶々としてしまう、あくまでも自分の問題。
それと佳門さえこさんの絵は好きなのですが、この本については歯科医はとてもきれいに描かれていてぴったりでしたが、建築士にはちょっとね~全然描写と違って、
あ~あ、佐々木久美子さんのイラストだったらひょっとしてもっとこの話にのめり込むことが出来たのかな?とかも思ったりして。
ひょっとしたらそれもトキメかない原因にあったのかもしれません。

歯のツメモノがとれて駆け込んだ建築士の祥吾が歯科医院で再会したのが、小さい頃近所でよく一緒にあそんだ西林歯科医院の次男・美那。
小さい頃の思い出でてっきり女の子だと思っていたのが男だったのが驚きだったのですが、この再会によって当時住んでいたその街や小さい頃の事を思いだす。
そんな時、美那から依頼された自宅歯科医院のリフォームの話。
これを通して、祥吾の仕事へのこだわり、美那の歯科医院へのこだわりを通して、
意固地な美那とぶつかり合いながらその理由が判明し、彼のわだかまりも溶け、祥吾とも恋人になるという話。

仕事へのこだわり、歯科医院というランドマークへのこだわりなど、本当に仕事の部分はがっつりと上手く人間関係と絡めて進展するのですよね。
美那のかたくななまでの態度の裏にチラっと見せるかわいらしさも魅力ではあるのですが、なにぶん色気はないです。
祥吾に至っても。
あ、色気がたりないのかな?
恋愛過程もどちらかというと不器用な美那の片思いに祥吾が気がついて、お、オレも好きかもという、気持ちの流れ的にもその後のすれ違いもありながらもくっつくのに、
彼等の間に恋愛感情は感じても欲情とかカラダの関係が感じられなかったのかもしれないな~?
書きながら思いました。

悪くない、話も設定も上手くできている。
だけど、あくまでも個人的に萌えを感じるまでいかなかった。そういう評価のコレでありますので、決して作品が悪いわけじゃないですヨ。



3

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