• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ショコラは夜に甘くとける

製菓会社勤務 紫麻朝輝
No.1ホスト 九条

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ミシェルの人気ホスト九条は、ある日ホストを毛嫌いする男・朝輝と出会う。お互い反発していたはずが、ナゼか関係を持ってしまい…。

作品情報

作品名
ショコラは夜に甘くとける
著者
みとう鈴梨 
イラスト
緒田涼歌 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344828483
3

(3)

(0)

萌々

(0)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
9
評価数
3
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

天然×男前女王様の掛け合いが楽しい

「今すぐブランデーが飲みたい!」という衝動に駆られるような、
嗅覚を刺激されるカフェロワイヤルの描写もさることながら、
本書の魅力はなんといってもキャラクターにあると思いました。

話術と洞察力にすぐれたナンバーワンホスト・九条と、
正論大好きの説教魔で、しかし人柄は良いリーマン・朝輝。
特に、九条は、誰に対しても常に敬語というスタンスがかっこよすぎるし、
朝輝も同僚ホストもおちょくる意地の悪さ、Hのときのエロさと積極性など、
ほどよいビターさが魅力の男前女王様受けでしたv

弟の夕輝にホストをやめさせるため、朝輝がホストクラブを訪ねたことから出会い、
そこから噛み合わない会話を繰り広げつつ、仲良くなっていく2人。
まっすぐすぎる朝輝のボケと、クールな九条の毒舌が絶妙のコンビネーションです。

対照的な2人ですが、実は、生まれ育った家庭が崩壊した、という共通点が。
崩壊の理由がこれまた対照的なのですが(九条は親の借金、朝輝は莫大な遺産)、
重要なのは、2人とも、それ以来「笑顔」や「お金」に対して、複雑な想いを抱くことになったということ。
そんな2人が、いつの間にか互いの存在に癒され、心からの笑顔を取り戻していきます。
ホストとして「人を楽しませること」にポリシーを持っている九条と、
嘘のないまっすぐな感情で親身になってくれる朝輝。
九条は、朝輝と出会って、売春や仕事では意識したことのない温かい気持ちを感じ、
朝輝は、九条のプロ意識や視野の広さに、かたくなだった自分を少し省みることとなったんじゃないかと。

この2人、友人以上恋人(共犯?)未満な関係をほのぼの続けるのですが、
出会うタイミングはいちいち絶妙。
九条の売春現場に朝輝が鉢合わせ、なりゆきで関係をもったことが互いを知るきっかけとなったり、
朝輝がちょうど彼女とうまくいっていなかったり、つい最近(1年前)家庭崩壊していたり…
実は強い運命でひかれあっていた2人かもしれません。

大人の付き合いの中で、少しずつ生まれる恋愛感情に、
チョコレートのもつ甘さやほろ苦さがマッチしていて、ムードある作品でした。

2

クールな美人先生と偏屈な生徒に見えてくる

NO1ホストと堅物生真面目な説教男とのチョコレートが縁のラブストーリー。
この作品のNO1ホスト、どうにも私がイメージするホストとは違う、
敬語キャラで、クールな対応をする、熱をあまり感じさせないタイプなのですが、
金銭的な問題で、売春の副業までしているからなのか、どうにかすると女性っぽい。

そんなホストの九条が朝輝と出会うのが自身が働くホストクラブで、
九条のヘルプ担当の新人の兄で、弟がホストクラブで働いている事を知り連れ戻す為
勢い込んでやってきて、ホスト家業を侮辱する暴言を口にし九条から撃退される。
まるで天敵みたないな雰囲気になるのですが、女王様のような九条には敵わない。

しかし、朝輝のその後の対応は意外にも自分の非を認める事が出来る男前ブリだが
昔にいたかも知れない説教オヤジだったりするんです。
だれかれかまわず説教をして、道理を説く、九条の裏稼業を知ってからは
ストカーですか?と言う感じで先回りして止める。
もっともその裏稼業の最中のトラブルで互いの意思に反して抱き合う関係になるが、
ボケとツッコみのナイスなコンビに次第になって行くような感じです。

そこに、九条の生い立ちや朝輝の生い立ち、一見すると正反対に見える環境なのに、
何故か人間関係の破たんや人を信じられなくなる過程が似た者同士。
この二人は身体から始まってしまった関係なのですが、それも欲情を思えて云々って
感じでないところがまた変わっている設定かも知れませんね。
勘違いで切ない感じになったりもしますが、朝輝のどこかズレてる性格が作品を
明るくしてくれる、朝輝のクサイプロポーズが笑えます。

1

いたいた、こういうオジサン。

とにかく曲がった事が大嫌い!!
融通が利かないというか、よく言えば超真面目。

そんな朝輝が弟の勤めているホストクラブに乗り込んできた。
勿論、弟にそんな仕事をさせない為だ。(弟は嘘をついてホストをしてた)
そこで九条と知り合うのですが、やはりホストとは…とウダウダ始まるわけです。
でも昔は当り前のようにいたよ、こんなオジサン。
自分の子でも、他人の子でも、間違った事をすれば叱って(忠告して)くれる。
(だけどそんな朝輝の悪いところは、頭ごなしに決め付けてるところかな?)

でもよくよく話してみれば、同じように家族問題を抱えてたり
結構、朝輝の本質も見えてきたりでいいヤツでした。

読み終わってみると、弟がホストをしてた訳もわかったし(ブラコンはいってるね、たぶん)
まさか九条を指名してた客が朝輝の彼女だった!!とか
いろいろと出てきてハラハラしつつ楽しめましたvv

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP