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この手のお話は意外に大好きかも知れないなんてあらためて発見してしまう。
出会いは高校3年生、卒業を控えた佐倉はバレンタイン当日に同じ高校の後輩に
好きですと言われ手作りチョコを無理やり押し付けられる。
その後輩は初対面の男子高校生、桃味が好きでしょうと言われ、食べるまでひかない
迫力を持ってきた後輩の前で一口食べて余りのまずさに嫌がらせかと激怒するが
相手は本気の好きモード、そんな相手に作り直してこいとヘッドバットをかまして
全ては終わった筈だった・・・。
そして、時は過ぎ、祖父が残した喫茶店で幼なじみとカフェを経営して5年、
佐倉は27才になり、イケメンなのに彼女もいない日々を過ごしているが仕事が楽しく
友人と気楽な時間を過ごす方が楽だと思っている時期に、カフェの前に新しくショコラの
店が出来て、挨拶に訪れた世界NO1の称号を持つショコラティエの高晴は高校時代に
嫌がらせのような味の手作りチョコを持ってきた後輩と知り驚愕。
しかし、あの告白から既に10年近く過ぎているからと呑気に構えていた佐倉は
次第に高晴の異常なまでの執着具合と変態的な言動にビビりまくる事になります。
とにかく、普通だったらストーカー規制法で取締りが出来るくらいの執着ぶりで、
タイトル通り妄想ブリは半端ない、きっと病院に連れて行ったら病名が付きそうな具合。
でも何故かこの残念なストーカーイケメンが読んでるうちに可愛く見えてくるから不思議。
受けである、佐倉も初めは自分の周りから遠ざけようとするけれどいつの間にか
絆され気味になり、どこかで拒めない自分に気が付く。
でもだからと言ってその愛を受け入れる事が出来るかと言えばそれも簡単ではない。
その背景の1番の原因は佐倉の父で放浪癖があり、家庭や家族を顧みない実父と亡き母の
結婚生活に永遠の愛を感じなかった過去のトラウマまではいかないけれどこだわりが
見え隠れしている感じです。
でもそんな事が些細な出来事に感じられるくらい高晴の佐倉への思いは凄まじい。
きっとこの手のタイプは恋人になっても今までの行動が変わることが無いだろうと
思いながら読み進めるとそれ以上にインパクトで応えてくれる変態ぶり。
でもそれに文句を云いながらもいつの間にか甘やかしてしまう佐倉の気持ちも
共感出来てしまうかもと書下ろしの最後まで楽しませて頂いた作品で面白いです。
優しくて何でもできるのに、とんでもなく残念な美形ストーカー攻。
この攻と、嫌がる受のラブバトルも面白いけど、話が進むにつれてぐっとシリアスさも。
愛や執着といったものに無縁だった受が、攻のとてもストレートな愛情を心地よく思うようになる過程が丁寧に描かれていて、深みあるコメディ作品になっていました。
中学の卒業式、地味な後輩にいきなり手作りチョコを渡され、告白された頼朋(受け)。
もっとマシなチョコ作ってこい!という振り文句を、真っ正直に受け取った後輩は、
12年後、世界一のショコラティエとなって自分の前に現れた。
超美形でハイスペックな好青年に成長した高晴(攻め)。
頼朋がオーナーを務めるカフェの向かいにショコラトリーを開き、
隣のマンションに引越し、本格的にストーキングという名のアタックを始め・・・
とっても頼朋マニア(思い出コレクター?)な高晴にドン引きしながらも、
少しずつ絆されていく頼朋。
問題ある家庭で育ち、人を愛したり信じたりということに臆病だった頼朋だが、
高晴のワンコのような素直な愛情にふれて、少しずつ殻が剥がされていく。
高晴は、ただの残念なイケメンではなく、
大事なものを全てをなげうっても頼朋に尽くす健気さ/漢気もある。
頼朋を狙う我妻や父親が絡み、頼朋がカフェ経営の危機に陥ったとき、
高晴がとった行動。
そこに本気をみた頼朋は、愛を受け取るとともに
相手に同じだけの愛を返したいという初めての感情が生まれます。
頼朋が素直にさえなれば、最強・最高に幸せなバカップルの誕生。
後日談【偏愛コスチュームプレイ】は、
頼朋の尻に顔をうずめる高晴や、学生時代の制服プレイに興奮する高晴など、
ぶれない変態具合が楽しいwww
そこにドン引きしつつも、その執着と愛情をしっかり受け止める頼朋はとても嬉しそう。
笑えるだけでなく、読後は心が温かくなる作品でした。
メイン二人だけでなく、脇をしめる登場人物もとても魅力的。
やっていることは悪役のような頼朋の父親や我妻にも、それぞれ守るものがあり、人情もある。
ラストには頼朋と完全に和解、とまではいきませんが、
それぞれの生き方を思いやり、尊重しているような関わり合いがいい。
脇役にも脇役のドラマがあるということを実感でき、
そんなさりげない描写が、物語に奥行きを与えているように思います。
帯に惹かれて買いました。
【北上れん画により素敵に見えますが、この左の男↑、変態ですから!】
というなんともインパクトのある帯で、これは買わねば!と笑
内容はまさに妄愛でした。タイトルに偽りなし。
受けの頼朋の為に(一方的に)様々な資格や知識を身につけた世界一にもなったショコラティエというハイスペックな攻めの高晴。
しかしその中身はというとなんとも残念としか言えない変態でした。変態っぷりは写真や使用済みのものを収集するなど、頼朋限定の変態さんで、まあ愛だし仕方ないかなぁ…と思わない事も無いかな?笑
実際そんな人がいたらとんでもないですがそこは小説と割り切って楽しくとんでもない攻めを楽しみながら読み進めました。
我妻の当て馬っぷりは少し可哀想かなぁと思いつつも、本当に当て馬という役目だけで終わった印象のキャラでした。
2人が結ばれた後の高校生の頃の制服を着てのエッチシーンはとても萌えました〜!スクールソックス!高晴わかってらっしゃる!
挿絵の北上先生のイラストもとても素敵でした。
インパクトのある帯に惹かれて買いましたがとても面白い作品でした。
でも、ラブストーリーとしては問題外でした。
元々、病んでる執着系統も『人の話を聞かない(聞く気がない)』キャラクターもものすごく苦手なんです。
高晴(攻)は陰湿さがないのでコメディとしてなら笑えるしいいんですが、ラブとしてはこういう自分勝手なキャラクター大キライですね。ぞっとしました。
頼朋(受)の前半の対応は別に悪くないと思うんですよ。
一方的に変態ストーカーに纏わりつかれて、なんで相手のことまで考えてやらなきゃならないのかがもう疑問です。
とにかく、高晴の言動がどうこうよりもまわりの頼朋を責めるような言い分が理解できませんでした。ストーキングを正当化してるだけで辟易します。
結局のところ『想われたら想い返す義務がある(高晴はあれだけ一途なんだから報われなきゃおかしい?)』って言ってるのも同然じゃないの?そんなわけないだろ!とひたすらハラ立って堪りませんでした。
ただ、私は頼朋もまったく好みじゃないんですけどね。
特に、絆されだか流されだかどうでもいいけど、ラブへの展開も安易でガッカリです。吐くほど嫌がって抵抗してたのがそんなあっさり傾くの?
なんというか、こういう傍迷惑なキャラクターの異常な熱意を(読み手として)好意的に受け止められたら、まったく違って来るんだと思いますね。
↑レビュータイトル通り、(前半は)コメディとしてはとても面白かったですよ。
でも、ラブストーリーとしてはまったくダメでした。『そういうパターン』だとわかっていてもどうしても無理。ラブストーリーとしては完全に『しゅみじゃない』です。
中盤以降はコメディとしてもどうでもよくて、ただひたすら読むのが苦痛でした。
私はたとえラブ面に限ってだとしても、こういう聞く耳持たずの自分の基準だけで生きてるようなキャラクターが心底キライだと実感(再認識)しただけでした。
そして、終盤の取ってつけたような頼朋の父親と我妻は、2人のラブの障壁に何か事件でも起こしとこうかって感じですか?
それならこんなあっさりラブラブにしないで、もっとストーカーとの攻防や葛藤をを引っ張った方がまだマシな気がしましたけどね。
もうこの作家さんは読まないほうがよさそうです。 というか、前作『恋知らずの甘いレシピ』のレビューでもそう書いてんのに忘れて買ってる自分に呆れ果てました。←他社刊も含め川琴さんのこれまでに出た作品は結局全部読みましたが、少しでもいいと思ったのは『初恋の続きをしよう』だけでした。
それにしても帯コピーは、個人的に並ぶものが浮かばないくらいのスマッシュヒットでした。それは素直に賛美します。素晴らしい! これだけで『しゅみじゃない』にはできないくらい(半分以上本気です)。
冒頭の出会いから、この後どんな風にラブくなっていくのか!?と
かなりわくわくしました!
振られ、12年後再び頼朋の前に現れた高晴、
全ては頼朋の為と「思い込み王」の名にふさわしく
ただひたすら言動が濃ゆい!!w
しかしですね、
色んな資格をとっているとか、料理もマッサージもショコラティエとしても
何もかもが完璧って……できすぎくんか!!と思わずツッコみました…。
ストーカーという以外はパーフェクトって
私にとっては萌えなくて…。すみません。
でも、お店に置かない特別な桃のトリュフはぐっときました!!!
食べてみたい……♪
頼朋も、中盤あたりまでは納得できる反応でしたが
あれ、自分からキスしちゃったり、意外とあっさり…?
という気がしてしまって;;
頼朋のお店、『チェリーレッド』の権利証絡みの事件も
うーん、我妻が当て馬で多少悪者なのは良いのですが
思ってたよりすんなり終わっちゃったかも…と。
(すみません!あくまでも私の印象です;;)
頼朋の同級生・建斗が男前で何気に情に厚くて好きでした♪
いっそ頼朋を奪い合うのが、我妻じゃなくて高晴と建斗だったら良かったのに…。
…そうなるとお話が変わってきてしまいますけども;;
とにかく北上れんさんの挿絵と帯が素敵だったので「萌」で!
今更ですが、花丸文庫さんって口絵カラーが無いので寂しいです(泣)