• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作死神のキスは癖になる

死ぬ予定だった会社社長 恩田要
魂の回収に来た死神 紫

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

絶体絶命の事故から九死に一生を得た恩田の元に、自らを死神と名乗る男・紫が現れる。「あなたの寿命は尽きています」と告げた紫は、恩田から魂を回収するためだと言ってキスを迫ってくるが…。

(出版社より)

作品情報

作品名
死神のキスは癖になる
著者
成宮ゆり 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041008935
3.6

(14)

(2)

萌々

(7)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
50
評価数
14
平均
3.6 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数3

死神のキスキスキス・・・

死神設定は神様設定と同じに大好きファンタジーです☆
すごく引き込まれて、面白かったデス
あまりルビー文庫とかこの作家さんの作品とかすすんで読みはしないのですが、今回はすごくよかった~♪
何が、とかどうしてか、というと・・・

主人公の恩田要は大事故にあって死んでもいいくらいの状況だったのに、大した大怪我もせずに生還します。
一か月後その生還記念パーティーの席に、本当は死ぬはずだったので魂の回収に来たと死神・紫がやってくるのです。
誰かの脅しか嫌がらせと思い死神を信じない恩田は、紫を挑発してそれをすると死ぬという「死神のキス」をするようにしかけるのですが、、、死なない!?
それから1週間、どこからともなく現れ恩田に付きまとう紫とどうしたら死が訪れるのかキスを沢山ためすのですが、一向に訪れる気配はなく。

と、書くとすごくコメディな気がするのですが、紫のキャラクター上粛々と(?)展開していくので、面白さが控えめになっていてそれが面白いのです。
だって~恩田はやれるもんならやってみろ的な、もういつ死んでもいいやって感じなのに全然死なないのですから(笑)
そしてそれを何だか愉しんでいるような風が見えてくるのです。
紫はまるで感情がない機械のような人で、一つ間違えると天然かと思うような人なのですし。
この恩田が紫を言いくるめてどんどんエスカレートしていくキス。
女性とデートしている場所にも現れて、誤解を招くような発言をして女性を怒らせて、結局恩田とデートするハメになる紫とかw
そこでもやっぱりキスをして。
もうね、死が目的というよりキスが目的に見えるみたいにキスをする。
眼球キスまで飛び出します(笑)

こんな状態ですから、気持ちがくっついていかないというのはありえないですよね。
いくら感情に乏しい死神と紫といえど、何としても魂の回収をしないと自分が降格させられてしまいますから死に至らしめるキスをなんとしてもしなくては、と必死なのです。
その執着がいつの間にか・・・ほだされ?

どうして恩田が死なないのか?というのが一番の秘密でした。
そして紫が業務を遂行できなかったということも。

最初に紫が登場した時に、日本支社実行部所属という風に自己紹介しています。
また死のしくみについても禁止事項という規則があったり、死神業務をするのに監視部とか鑑定部とか評価部とか部署があって、まるで会社のような仕組みになってるのですよ。
死神っていわゆる営業職?
それはともかくとして、何だか紫がカタブツのサラリーマンみたいでね♪
この紫の感情のない様から人間のような感情を持つに至る過程が、納得いくものでしたし、ギャップ萌えというのも催しました。
真面目なやりとりなのに、何故か面白いというのがよかったのと、読後感に幸せを感じたのが決め手です。

5

輪廻転生スパイラル

死神ものなのですが、普通にイメージする死神とは一味違う地味さです。
まるでリーマンかお役所勤めの公務員みたいなイメージの死神と、何をやっても
とことん強運が付いて回る攻めで寿命が来ていると言われ死神がお迎えに来たのに
その死神が規則に則って刑を執行しようとしても何故かそれが出来ない。

特殊な対象者である人間の恩田とその担当死神の輪廻転生スパイラルのような不思議で
これこそ、死神も変える事が出来ない運命だと思える意外性抜群の作品。

読み続けているうちに、推理小説を好んで読む人ならちょっとしたポイントの積み重ねで
早い段階でもしかしたらなんて想像して当り!なんて思う人もいるかも知れないけど、
私はかなり後半まで解らなかった口で、死神である紫の事が何となくわかったと
思っていたら、更に恩田にもびっくり展開が待っている。
簡単に先を読ませない推理的な要素もあり、更に最後までどこに向かうか、
どんな結末になるのか先の見えない楽しさがあって面白い作品だと感じます。

1

のっぺりした印象の話でした

成宮さんのファンタジーはイマイチだと思っていたけど
今回もやっぱりいまいちでした。


死神設定はおもしろいと思うけど細かい説明はなし、
疑問はすべて「あなた方の概念では理解できない」で
終わらされてしまう。
それって物語のバックグラウンドの想像すらさせてもらえ
ないってこと…? と読む気力が萎えました。



主人公もやたらと幸運だけど淡々と生きているだけで
感情の起伏が薄く、死神さんのどこに魅かれて好きに
なったのかいまいち納得できないまま。
死神さんは一応困ってみたりイラついてみたりするけど
こっちも反応が薄い描写しかなくて、薄い2人のまま
淡々と恋愛に話を持って行って前世の因縁とか悪夢の
原因の理由を説明して終わってしまったように思います。


初期のぐいぐい感情をゆさぶられることの多い作品が
好きな人には最近の成宮さんはいまいちと感じる人が多いかも。
死神設定をもっと深く掘り起こせば違った展開になっていたかも
しれないし、人物はつまらなくても設定の面白さだけでもう少し高い
評価もできたかもしれないです。
特に印象的な場面も言葉もない印象の薄い作品で残念でした。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP