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前作『狸といっしょ』の主人公コタの友達で、人間界で高校生として暮らす鼬(イタチ)のキイチ編になります。
愉快さと面白さでいうと、あちらは能天気なコタの性格もあって最初から最後まで、とっても面白い作品でした。
こちらは、イケメンだけどちょっとぽやんとしていて泣き虫で短足というそういう、ちょっぴり抜けているところがあるから皆に愛されているキャラクターという設定の上に、それに少しおバカさんなところもありますし、このキイチの尻に執着する謎の男(ギン)が変質者みたいな登場をするので、これもまた愉快な作品なのかな?と思わせられるのですが。。。
実は、切なさや寂しさからくるとても健気なキュンが潜んでいたのです。
読みかえすほどに、主人公キイチよりギンの方に目が行って、彼の魅力にとても惹かれるのです。
なので、最後はよかったね~幸せになりなよ、と。
コタのところみたいに子供ができるといいのにねvと思わずにいられなくなります。
キイチの家の前に置かれた動物の抜け殻は、キイチがコレクションしている宝物になります。
それが置かれ始めた頃と同時に彼の前に現れたキイチの尻はオレのものだー!と尻を見せろと迫るギンと名乗る変質者。
怖くて仕方ないキイチですが、山へ日本マムシの抜け殻を採取に行った時、彼の正体を知るのでした。
思い切りはしょっちゃうとこんな感じで進行します。
とにかくひたすら怖い気持ちが優先するので、尻が狙われる理由がわからない。
実はそれは過去の怖い経験に繋がるものだったのです。
キイチには怖い経験でも、ギンには大切な出会いだったのですよ。
ギンは何の理由もなくキイチの尻を追っかけまわしていたのではなかったのです。
彼のちょっと傲慢だけど、それは不器用な愛情表現ととることもできます。
キイチの為に遠いお山から3日に一度抜け殻を届けに来るそのひたむきさ。
それは彼等の一族の習慣で好きな人に贈り物をするというのを小さい頃にみていたから、キイチが何を好きかちゃんとリサーチして届けていたと言う健気さ。
彼の生い立ちにもあるのですよね。
子供が複数生まれた時は、一族の為に片方を放棄する。
丈夫な子に生まれた為に親に捨てられ、たった一人で生きてきたギン。
何か、その下りは少ないですがちょっとウルっときちゃいました。
彼は、唯一の友達が家族が欲しかったのですよ。
そのお眼鏡にかなったのがキイチだったということだったのです。
たった一人で生きてきたから、交流というのがなかったから、色々気を使うとかダイレクトなものいいでガサツになってしまうのは仕方なかったと思います。
彼がこだわった尻と共に「俺の腹に収まれ」という言葉の意味。
それがイラストで表現されているのを見ると、とても優しい気持ちになります。
彼は寄り添う相手が欲しかったのですよ。
後半で、キイチが鼬風邪に罹り弱ってしまった時、雨上がりに生えるという貴重な茸を山へ取りにでかけるのですが、
その時、自分と同じ仲間の匂いをかぎ取ります。
ひょっとしたら兄弟を見つけることができたかもしれないのに、彼はその想いを振りはらってキイチの為の茸を選択するのです。
この場面もとても切なかったデス。
キイチはちょっと天然でおバカな感じだけど、とても優しい子だからギンにぴったりだと思います。
そして冒頭の総合感想へと繋がるのです。
前作でイラストが登場しなかったコタのじっちゃがとうとう登場しましたが、人間に化けるとコタにホストって呼ばれていたくらいのイケメンらしいのでその姿も見たかったな~とおもいつつ、
インタビューにあったクマネズミ、ほんのワンシーンだけでしたがイラスト欲しかったな♪
番というキイチを得て、そして他の動物達とも交流できるようになって、ギンはきっと幸せになったのだと思います。
キイチが一応主人公ですが、自分的にギンが絶対主人公♪って思っちゃいます。
ギンが大好きだったので、萌×2評価にw
「狸といっしょ」の続編スピンオフ、あのコタちゃんの親友で鼬のキイチ君が
オレ様な山犬で、押しかけ婿と番になる可愛らしいお話の第2弾!
もふもふで、おバカな可愛さがある受けって本当に癒されてしまいます。
可愛さ加減で言うなら前作の方が甘くて可愛いかも知れませんが、
今回の攻めである山犬のギンは既にお山でも絶滅したと思われる唯一の生き残り種族。
方や、コタちゃんと親友なことでも解るようにヘタレ気味でおバカだけど憎めない
愛嬌があって可愛がられるタイプ、胴が長めで足が短めなのも鼬ならではのご愛嬌。
二人の出会いは、キイチがまだお山に住んでいた頃、それも小さな子供の時。
コタとケンカして穴にはまりここで死んじゃうの?なんて時に大きな獣に咥えられ
今度は喰われるのではと言う事体になるが、ぞの獣が山犬で、キイチの尻にかぶりつき
消えない歯型と自分の名前を名乗り、食うのを先に延ばすだけと言う言葉と共に消える。
二人の再会は、山犬ギンがオレ様不遜な態度なのにかなり一途で健気なのです。
でもその一途さをキイチは気がつかないし、逆に獣人化したギンを変態だと思い込み
山犬姿のギンには餌で食べられると思い込む。
オレ様なギンの求愛のセリフは、恋愛感情が無ければ、まるっきり食物連鎖の内容。
それにやっぱりコタちゃんのお友達、獣人化した姿と山犬姿のギンが同じだと言う事に
しばらく気がつかないおバカさんブリ。
前作の二人はどちらも恵まれて環境にいる二人でしたが、今回の二人はお互いに寂しい
そんな気持ちを小さな頃から抱いていて、キイチの場合は後に愛されていたと解るけど
ギンの場合は、生きるか死ぬかの子供時代を過ごした過酷な環境でキイチと出会い、
十数年もキイチの尻に恋い焦がれていての今回のハッピー。
恋愛的な要素プラス家族への憧れ、前作の甘いさ一辺倒とはちょっぴり違う感じ。
それでも大きな山犬のお腹にすっぽり収まる鼬の姿はほんとにラブリーです。
前作「狸といっしょ」のタヌキのコタの幼なじみ、都会育ちのイタチの子・キイチが今回の主人公。
人間体のキイチは高校2年生。
今時っぽいミルクティ色の髪に、ちょっとタレ目がご愛敬なイケメン君。
身長は結構高いけど、若干胴長で、程よく隙のあるハンサム。
ちょっとばかり忘れっぽくておバカさんな所も、いまどきの高校生っぽい。
そんなキイチの趣味は、抜け殻集め。
一人、公園や近くの山に行っては、蝉の抜け殻や、蛇の抜け殻を探しています。
この、人間体の時の外見と、ケモノとしての幼さとのギャップ。
これがあるから、山犬とイタチなんていう、サイズ違いのケモノ同士のアレコレが成り立つわけで。
カップルとしては、タヌキ編より、断然こっちの方が好みでした。
鼬のキイチ、でかくてコタのような可愛いらしさは、あまりないけれど
鼬に姿を変えたときはやっぱり…vv
「狸といっしょ」に少し登場の鼬のキイチ。
今回はそのキイチがお尻を狙われてるの巻。
ってコミカルな部分もあるのですが、
キイチの番いとなる山犬のギンの孤独な過去などもありでちょっとウルッ。
最後の山犬となったギン。
最初はエサにと捕まえたキイチでしたが、一目で自分の運命の番だと。
それにはギンの過去が関係しており…
本当なら山犬の群れの長となっててもおかしくないギンでしたが
双子として生まれた事から運命が変わってしまった。
同時に2匹以上生まれた子供達は長を巡っての争いの元になる
(そうなると一族崩壊の危機)という事で、1匹だけを育て残りは山に捨てられてしまう。
そして捨てられた方が、このギン。
ギンの代わりに残した子供はギンより弱く、1匹ではとても生きていけない
でもギンなら自分の力で何とか…と、両親だってどちら共に愛情を持ってるんだから
苦渋の決断だったと思います。
でも両親の希望通り、ギンは1匹でも生き延びてくれて
逆に何が起こったのか、一族は滅び最後の1匹とギンがなるのです。
だからギンはとにかく群れというか番いに凄く執着を持ってる。
その愛情を一心に向けられるキイチ。
最初は自分が食べられると勘違いしてましたが(こういうところはコタと一緒で鈍いんだ(^^;)
ちゃんとギンの愛情も伝わってめでたし、めでたしなのです。
この2匹にも早く子供ができるといいね。
そしたらギンはもっと幸せになれるはず…。
鼬のキイチは良い尻をしてるようで尻を狙われてます。
表紙の半尻と四つん這いで尻を上げてるイラストしかないんだけど、良い尻してます。
できれば、真っ正面から拝みたいもんです。キイチの尻。
ギンに噛み殺されそうだけど。
コタはアホの子だったけど、キイチはヘタレです。
本宮榎南先生のモフモフなストーリー他にも読んでみたいです。
できれば、三尾じゅん太先生のイラストで。
タイトルの鼬といっしょと検索しても出てこないのでちょっと困りました……。