検事×弁護士、禁断の愛欲取引

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表題作悪華ノ蜜約

湊暁州,30歳,凄腕の検事
二ノ宮有矢,29歳,恩人のところのイソ弁

その他の収録作品

  • 偲フ花
  • あとがき

あらすじ

弁護士の二宮は、殺人事件で逮捕された親友の冤罪を晴らすため、検事の湊に、捜査情報の洗い直しと引き換えで自らの身体を差し出す取引を申し出る。
 二宮の上司・宇田川に恨みがあるらしい湊は「宇田川が可愛がってるという奴をグチャグチャに犯すのも悪くない」と取引に応じる。そして二宮は、夜ごと日ごとに湊に縛られ淫らに責めたてられ、酷く犯されて……!!
 憎しみと愛欲の果てに明かされる真実とは?

作品情報

作品名
悪華ノ蜜約
著者
本庄咲貴 
イラスト
宝井さき 
媒体
小説
出版社
アスキー・メディアワークス(角川グループパブリッシング)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048916370
2.8

(8)

(0)

萌々

(1)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
21
評価数
8
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

愛と友情と勝利!

ビープリ初登場の本城作品。
いつもシリアス目のエロエロのイメージがあるので、ちょっぴり柔らか甘目のこのレーベルでどんなお話を描かれるのだろうと、興味がありました。
題名や表紙イラストからも、ちょいエロな雰囲気を漂わせ、あらすじにも愛欲なんて書いてるのでエロエロなのかー?と思いましたら・・・
確かにね、最初は鬼畜風味の愛情も一切ない関係で一体どうやってラブエンドに持って行くのだろうと思わせるのですが、この話の根本に友情や信頼や目標や、そういった前向きなものがある為に、後半からぐいぐいと滅茶ポジティブになって行きました。

両親を亡くし施設で育った二ノ宮は何かと面倒を見てくれた恩人の宇田川法律事務所で弁護士となって働いています。
同じ施設育ちの仲間の小出が殺人事件の容疑者で送検されたのですが、黙秘をして何も語らない。
小出をよく知る二ノ宮は、彼は絶対やってないと信じて、超エリートで凄腕の検事・湊がゲイと知って彼に体の関係を代償にこの事件の洗い直しを依頼するのです。
手ひどく扱われ、宇田川の事も偽善者と呼び、二ノ宮に無体な事をする湊ですが、二ノ宮は湊の過去の真実を知ることで、彼を身近に感じ湊もまた彼のまっすぐさに心が溶かされるのでした。

検事だ、弁護士だというとすごく忙しいだろうな~と思うのですが、湊はとっかえひっかえ男漁りにでているようです(驚)
そして、二ノ宮を執務室に呼び出し小出と面談させるのですがその席でセクハラをしかけてしまいにエッチしちゃいます!
おいおいおい~!いいのか、こんな場所でw
二ノ宮もきちんと仕事してるのかな?なんかしょっちゅう湊に呼び出されてるみたいだし、仕事してる描写は冒頭しかないよ。
とか・・・お仕事BLではないのでそこんとこはあまり突っ込まない方がいいのですね(汗)

冒頭の二ノ宮の物腰とかもの言いから、最初この人はこんな素直で弱い雰囲気を感じたので、こんなで弁護士なんかやってられるのかな?と思います。
だけど、施設育ちで苛めにあったり、一時荒れて警察のお世話にもなったというとおりに、中盤からはけっこうやんちゃというか男前な部分が前面出しになってきます。
うん、彼は男前だよ。
湊に超鬼畜な所業エッチされても何かダメージも少なくて強かったです。

一方湊ですが、いやぁ~鬼畜だね♪なんておもっていたんですが、過去のこだわり。
宇田川を憎む理由や自分が検事になった理由を見ると、彼も彼なりにかわいそうだったな、という事情はあります。
ネタベレすみません!
婚約者が強姦されて、それで自殺しちゃったのですが、もう彼女以外恋人はいらないという強い愛情があって、犯人への憎しみゆえに、その犯人に似た男性を見つけて鬼畜エッチしていたという!?ひえーーー!!な理由デス。
ゲイじゃないの。歪んでますよね。

それが真っ直ぐな二ノ宮によって、目をさまさせられる、心の傷をいやされる、過去を思い出に変えることができる、という彼の変身物語でもあったのです。
事件的には、小出の黙秘の理由も、熱い友情があってのという、そんな面を前面出ししてます。
しかし!最初のところで、法科大学院に入る金がなくて諦めようとしていた時に小出が金を工面してくれた。しかし入学して宇田川に借りてすぐ返した。
という記述があるのに、金を借りて俺は弁護士になったと言っていて・・・??
一時借りたには間違いないけどすぐ返却しているのに、そんな事が脅しのネタになるの?
そこんところはちょっと府に落ちない理由ではあったのですが。

ということで、一見極悪エロに行きそうな路線が健全路線に変わったというレーベルらしい展開とエロだったのではないでしょうか?
鬼畜に萌えた?と言われると、最後まで彼がどんなに甘いひとになってもエッチは鬼畜だったらもっと萌えたと思うんですが、愛情が入ったら甘くなっちゃったからなぁw

2

人間だからままならない感情に振り回される

被害者と加害者、弁護士と検事、相反するような立場、そんな設定を
背景に描いているシリアスながらもそこはかとなく熱さも感じさせる話でした。

主人公は児童養護施設出身で弁護士になって2年目の二ノ宮、その相手になるのが
エリート検事で凄腕と評判の高い湊。
立場も環境も何もかも違う二人が二ノ宮の施設時代からの友人が殺人事件で
逮捕された事から急接近。
そして、二ノ宮が務める弁護士事務所のボス弁と湊との確執や湊が過去から
立ち止まったまま進めない過去のこだわり。

かなりシリアスな背景なのですが、二ノ宮の泥臭いひたむきさが、湊の心を
少しずつ前に引っ張っている感じがします。
簡単にどちらに非があるかだけでは片づけられない内容だけに興味深く読みました。

1

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