夢縄の島

yumenawa noshima

夢縄の島
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
1
得点
7
評価数
2件
平均
3.5 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説(同人)
サークル
ササクレイション<サークル>
ジャンル
オリジナル(ジャンル)
発売日
ISBN
ページ数
106ページ
版型
A5

あらすじ

※18禁
仕事の取引で借財を負った渥美拓馬は、病に伏せる父の遺産を目当てに実家のある佐渡島へ帰省する。
しかし、そこには一番逢いたくない自分を裏切った男性が待っていた。
緊縛を中心としたSMの小説

表題作夢縄の島

貿易会社の社長 渥美拓馬 28歳
5歳年上の父親の奴隷 音羽 33歳

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レビュー投稿数1

緊縛とSMの美学

作者の今井真椎(いまいましい)さん、元がSM小説の作家さん。
題名の通りに緊縛をメインにSMと純愛の世界を描いています。
この本、一度読んだだけよりも、何度も読み返すとしみじみと味が染みてきて、その世界に浸るのでした。
この作品ができたのは、佐渡島へ旅行したおりに、”さどがしま”→”さどのしま”→”サド”→”SM”と連想がわいてきたそうで、ゆえに舞台は佐渡島であります。


時代は大正を7年ほど過ぎたあたり。
西洋の美術品や骨董品を扱う貿易省の拓馬は、博覧会で展示された「天使の庭」の絵画の人気に目をつけ、ブローカーを通して贋作発注を海外にしていたのですが、発送したと一方的に言い張る先方に関わらず一向に荷物は届かず、借金の返済に追われる身。
画家である父親が危篤であるという連絡に、借財返済の為の遺産目当てで10年戻っていない故郷の佐渡島へ渡る。
そこで待っていたのは、幼い頃慕っていたが自分のトラウマの元となった存在でもあるもう逢いたくない男・音羽。
島には珍しい洋館で、何不自由なく暮らした過去の面影はその住まいにはなく、庭も手入れがされず荒れ果てて、使用人も、古くから続きの用人の鶴吉を残しすべて暇を与えてしまったと。
病床の父親は、拓馬に遺産を残す条件として、父亡き後半年は屋敷に残り、音羽の世話をするのだと。
世話というのは、実は音羽は父親の奴隷であり、年に一回鉱山跡で行われる闇の市で、音羽を昨年以上の値段で競り落とさせるの訓練をするということだったのです。
父を憎む、音羽を憎む原因となった過去の邂逅。
そして、ただ縛ればいいのだろうと、無体な縛りをして音羽を傷つけてしまうところに現れた、父親の仲間である高等学校時代の英語教師・利一郎の挑発。
どこからかわき上がる彼には負けたくないという気持ちに、自ら緊縛を体験することで自分の心を知り、音羽との信頼関係を築くことができる。
しかし、父親がなくなってわかった父親の借金。
自分の借金だけではなく、父親の借金まで背負うことになった拓馬は激怒しますが、それにより、更に音羽と愛情を交わし合うことができるのだが、闇市の日はやってくる。
音羽を手放したくない拓馬の気持ち、拓馬を救いたいと思う音羽の健気さ。
果たして、二人は・・・

SMの根底に必要なものは信頼関係。
かなり詳しく緊縛の手法が語られます。
緊縛の美とは、白い肌に食い込む縄目の美しさ、それに恍惚として喜ぶ体。
音羽の外見はそれを体現する作品なのです。

その信頼を築くためには拓馬が過去のトラウマを乗り越えて、自分の気持ちに真っ向むきあわなければならない。
自らが縛れる中でそれを悟っていくという展開は、相手を理解するのに充分であると思います。
また、一つの面白見として登場する利一郎という存在。
彼はSM愛好者として音羽を父親から一時借り受けたりしておりましたが、彼は本当は美学というより嗜虐のサディストのようでありました。
なぜなら興味があるのは音羽ではなくて、強気な拓馬を屈服させたい人でしたので(驚)

結末の決着の付け方は、ハッピーエンドにするためにかなり都合のよい展開になってはいましたが、そこへ至る過程という部分が充分に惹きつけられるもがありました。
同人ではありますが、BLという分野をふまえて、本格風味のある、甘い作品として出来あがっていると思います。
音羽は完全なる性的なMです。
時代背景、舞台となる土地、そんな雰囲気が緊縛にあっていると思います。

3

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