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表題作玩具~Joy Toy~

六木真琴,三田興業社長,29歳
前波亮太,転勤してきた営業部社員,35歳

同時収録作品悪戯

野田以鶴,営業部の先輩社員,30歳
阿倍裕一,後輩社員,25歳

同時収録作品淫堕

蘇我晶,高校2年生→大学生
阿倍裕一,高校1年生→高校3年生

同時収録作品淫堕

野田以鶴,30歳/六木真琴,29歳
阿倍裕一,野田の後輩社員,25歳

同時収録作品淫堕

六木真琴,29歳/野田以鶴,30歳
前波亮太,転勤してきた営業部社員,35歳

その他の収録作品

  • 蠢動
  • 夏の終焉
  • あとがき

あらすじ

ごく普通のサラリーマン・野田以鶴は、通勤中の満員電車で男が男に痴漢され、淫らに感じているのを目撃し反応してしまう。真面目な以鶴は、そんな自分が許せず、悪い夢だと忘れようとするが……。

作品情報

作品名
玩具~Joy Toy~
著者
水戸泉 
イラスト
相葉キョウコ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫black
発売日
ISBN
9784592851103
3.3

(35)

(9)

萌々

(7)

(10)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
13
得点
108
評価数
35
平均
3.3 / 5
神率
25.7%

レビュー投稿数13

最高乱交

 傲慢x健気だと思って読み続けてたら、ワンちゃんx女王様で、もう……好き。
 インテリヤクザの見た目した攻め(六木)が、実は受けに従順でゾッコンな下僕ワンコって良すぎませんか。
 受け(前波)もひ弱で健気の皮を被った淫乱ビッチ女王様って、ギャップがよすぎる。

 もうひとつのカップルの受け(阿部)も陽気で可愛い清純受けかと思ってたら、仕事終わりに二丁目でちんぽ漁りするビッチだった。好き。
 井鶴が本命だからか、前波にそのことをバラされると、先輩にだけは言わないで、って隠したがるのも良い。健気ビッチ。

 肉体的に繋がったのは、
 六木x前波
 野田x阿部
 野田・六木x前波
 野田・六木x阿部
 蘇我(高校時代の先輩)x阿部
 です。
 挿入なしで、前波x阿部(玩具)

 セリフが「ちん●」「ケツまん●」って伏字使われてるのが、萎えポイント……なぜ伏せた。
 なのにちんぽは伏字なしってどういう基準なのか。

0

イラスト素敵でした!

タイトルの大きさと配置の面白さ、
何より美しい表紙絵が目を引く綺麗な本です。


いきなりネタバレしますのでご注意下さい。

***************

従順だと思ったらビッチ。
Mだと思ったら鬼畜S。
けがれないと思っていたのに強烈なトラウマ持ち。
そして穏和で控え目なあの彼が実は黒幕。

ギャップに次ぐギャップで、
人物の印象が最初と最後では大きく変わるという
ワクワクするような展開です。

お話としては、六木×前波、野田×阿倍の2カプですが、
4Pと思って読んだ方が良いと思います。

電車内で男に痴漢されている男(前波・受け)を見て、
自身も欲情してしまう野田(攻め)。
面白い始まり方だな~と思いましたが、これが実は…。

電車内で、抵抗出来ずにされるがままだった前波が
実はSっ気たっぷりのビッチ。
痴漢行為をはたらいていた六木(攻め)側が、
前波に執着するあまり、彼の命に逆えないという設定です。

前波のキャラがすごく好きでした。
職場では大人しく目立たず、控え目な好人物。
しかし間近で見ると、色気のある整った顔立ちをしていて、
ひとたびHに突入すると豹変し、登場人物の3人を掌握します。
昼間は淑女、夜は…、っていうアレかな?

前波が実は黒幕というのが判明するのは本の中盤くらいで、
それまでは野田の部下として従順に勤務しているのです。
判明後、ではアレもアレも前波自身の作戦だった?という意外感が良かった。
もう一度、最初から読み返したくなりました。

そして相葉キョウコさんの絵が自分の中でドンピシャ!
特に127頁、豹変後の前波が、シャツを着崩して
スカした表情を見せるシーンのイラストを見た時に、
なぜ周囲の男が前波に執着するのか、分かったような気がしました。

ただ、一番感情移入出来たのは、阿倍(受け)の過去でした。
これは、この年代には辛い、強烈なトラウマを残すと思うし、
さらに恋焦がれる野田と、こんな形で結ばれることになってしまい心が痛みました。

文章がサラサラしていてとても読みやすく、
途中でやめるのが難しいくらい引きこまれました。
章によって、視点となる人物が変わるのも面白かった。
唐突感とか、伏線回収の甘さ、脱字は目をつぶってもいいかなと思えました。
自分的にはキャラ萌え先行で、評価が甘くなったと思います。

とにかく、自分にとって前波という人物がとても魅力的でした。
彼のスピンオフを、ぜひとも読んでみたいです。
ひとくせアリなビッチ受け、お好きな方にはお勧めですが
もしかしたら、ターゲットは狭めなのかも…とも思います。

イラストを含めて、神寄りの萌×2です。

5

堕落した4P

これは水戸さんの書かれるシリアス類の中でも結構ダークな部類に入るのではないでしょうか。好き嫌いがすごく別れそうな気がしました。

読んでまず、誰が受けで誰が攻めなのか…。
一応、以鶴が主人公で、お相手は阿倍でいいのかしら…。
真面目な会社員である以鶴は同じ課に異動してきた上司の六木と前波の歪んだ関係を知ってしまい、それに巻き込まれていくストーリーです。
複雑な話で、中身も3編構成となっています。以鶴が否定しつつも好意を寄せる阿倍を巻き込んで4人はドロドロの救いのない関係に落ちていく…というもの。

プレイ自体が精神的に痛々しいものであるため、苦手な人もいそうですが、レーベルがレーベルなのでこのくらいはアリなのかなぁと思ったり。阿倍が結構酷いメに合っていますが、こういうお話は嫌いではないです。
ただこの難解複雑なお話を上手くまとめるにはちょっとページが少なかったかなぁという気がします。
結局どうしたいのか、どうなるのか伝え切れていない気がしてスッキリしない終わり方です。

この4人の一番上に君臨しているのは前波ですが、鍵を握っているのは六木というキャラクターに見えます。なので六木というキャラをもう少ししっかり書いて欲しかったなぁという感じがしないでもない。

淫乱受け好きで救いがない乱交ものでも大丈夫、という方には、作品のクオリティは高いオススメできる一冊だと思います。

2

オドロオドロしい

電子書籍版を購入。
攻めの以鶴視点のメインのお話「蠢動」と「悪戯」
(これは、前編、後編って感じでしょうか)、
阿部視点で阿部について描かれた「淫堕」、
幼馴染みの如月視点で前波について描かれた「夏の終焉」が収録されています。
これら全てで、表題の『玩具』です。

読了後の感想は、「怖い」です。
怖かった。
全てが。
ホラー小説を1冊読んだ気分です。
これ、BLなのでしょうか??

いわゆるBL的な萌えは、全くなかった。
けど、この感じは、嫌いじゃない。
むしろ、好き……
ということで、評価をどのようにすればよいのか悩みましたが、「萌×2」としました。
評価に悩む作品です。
現時点で「神」~「しゅみじゃない」まで、それぞれ4票(中立だけ3票)ずつ、投票されています。
こんな風に、満遍なく全ての項目に同じ数の票が割れる作品をはじめてみた気がします(汗)

予定調和ではなく、毛色の違った作品を読みたい人は、読んでみてはいかがでしょうか?

2

擬態するbitchの玩具

痛くてドロドロで、とことん堕落していく内容にゾクゾクする作品v
見た目冴えない中年の男が実は根っからの娼婦で、ドMでドSで、全てを支配して玩具として弄ぶ様に、こいつは近い将来殺されるな、、、と間違いなく思う。
容赦ない汚い言葉で相手を罵るセリフ。
「らめぇ~」「おひり~」ろれつが回らなくなる快感の表現。
耐性がないと、ともすると気持ち悪いとさえ思う、醜悪な内面を見せるbitchに玩具にされる人々が描かれていきます。
さすが水戸泉作品だ☆

ブラック企業と呼んでもいい程のキツイ会社で働く以鶴が電車の中で見た男同士のチカン行為。
それは彼に勃起を促し、されている男の顔が可愛がっている会社の後輩・阿部にスリ変わる事実を彼に認識させる。
新社長就任のあいさつの場で、車内チカンをしていた男がその新社長六木であることに驚愕するとともに、されていた男・前波が以鶴の部署に配属されてきた。
阿部は最初から前波に嫌悪感を示し、以鶴にさんざん近寄らないようにと悪い噂さえ話してくるのだが、以鶴には信じられない。
そして前波に飲みに誘われた晩、六木に前波が犯される現場を見させられることになるのですが、それは前波に以鶴が玩具に選ばれた前触れでしかなかったのです。

どうやら根っからの「娼婦」という存在に置き換えて前波を存在させているようです。
電車の中で最初に目をつけられたのもありますが、どうやら身体が前波の好みのようで。
六木も元自衛官ということで体つきがたくましいという、以鶴には共通点がある。
そして芋づる式に、以鶴を好きな阿部を引きずりこんで、貶めて愉しむという、ほんとうに性悪な、どうしようもないbitchなのです、前波は!
阿部も、前波と同類に描こうとしていますが、ちょっと彼の場合は純情をこじらせたタイプで前波とは違うと思います。
以鶴も、阿部を貶めることに罪悪感を抱いているようですし、早く二人で会社を辞めればいいのに、、、と思いますよw

全てを一見何でもない見た目も冴えないはずの前波が支配する理由。
阿部が極度に前波に注意しろと忠告する理由。
【淫堕】において阿部の理由が、【夏の終焉】において前波の従兄を通して彼の過去が語られることにより、彼等の性質がわかるようになっています。

独特の世界観は作者さんならではですね。

7

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