「しがらみのない男と後腐れのないセックスをしたい」

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表題作夜まで待てない

桐原 大学生 酒屋でバイト
向井修司 大学生

同時収録作品放課後の不純 番外編/4年後の不純

高校生~大学生 沢木
高校の同級生~大学生 水谷宏明

その他の収録作品

  • bonus track
  • あとがき
  • カバー下おまけマンガ「171Pからの続き」
  • 電子限定オマケページ!1P

あらすじ

新宿2丁目。夜のバーで向井修司が出逢ったのは、狼のように精悍で強引な男・桐原だった。一晩のつもりでハメを外した向井だったが、翌日大学で隣に座ってきたのは昨夜の男で―――。リンク作「放課後の不純」の番外編に加え、描き下ろしも収録。

作品情報

作品名
夜まで待てない
著者
梶ヶ谷ミチル 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
シリーズ
放課後の不純
発売日
ISBN
9784396783341
3.8

(162)

(58)

萌々

(46)

(44)

中立

(8)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
35
得点
614
評価数
162
平均
3.8 / 5
神率
35.8%

レビュー投稿数35

ちょっぴりビターな大人の。

「しがらみのない男と 後腐れのないセックスをしたい」
向井が選んだのは、
狼のように精悍で強引な男・桐原だった。


一晩だけのはずが、翌日大学で隣の席に座ってきたのは昨夜の男。
桐原は、再び向井に関係を迫る。

桐原の強引さに、少しずつ飲み込まれていく向井。



「好き」
という言葉が欲しかった

「信頼」
できる関係が欲しかった


強引ながらも、向井の「欲しかったもの」を与えていく桐原。
きっとこれからも、桐原はいろいろなものを向井に与えていってくれるのだと思う。


あとは、ふたりで幸せになるだけ。

7

元攻でキツネ系というのが気になりました。

新刊チェックで、特典ペーパー付きで発売されるというのに、
何故か完全に見逃していました。
全く別のBLコミック購入のために訪れた本屋さんで、
目的のBLコミックの隣の陳列棚に並べられているのを見て、初めて知りました。
「強引男前なオオカミ×元攻キツネ男子」という帯の煽り文句に
とても興味が湧き、帰宅後に作品をチェックして、購入しようかな
と思っていたところに運よく、いつもの書店で新たに特典つきフェアがあり、
フェアの機会に新本で購入しました。

3コマ漫画になっている表紙絵は、とても個性的だと思いました。
このような感じの表紙絵は他に見た記憶が無いので、初めてのような気がします。
それにしても、この表紙絵は、過激で露出度の高い際どい表紙絵とは別の
恥ずかしさがあり、目にする度に照れて恥ずかしくなり、
目を逸らしたくなります。 f(^^;

『夜まで待てない』
キツネ男子が一体どういった特徴を持っているのか、
犬やオオカミ、猫と違って、読むまで想像が出来ませんでした。
狐は化けるので、転じてキツネ男子は相手によって態度を変えたり
変装したりするなどして、相手を自分の意のままに上手く操るのを
キツネ男子というのではと思いながら、キツネ男子な受けは色々な
罠を攻めに仕掛けて、健気な要素がなく冷たい感じを想像していました。
しかし、読んでみると、強引というよりも自分勝手で傲慢な(という印象が強い)
攻めに受けが呑み込まれてしまったような形になったので、
健気さが強く出て、キツネな部分が見当たらないように感じ、
キツネ男子とは言えないのではないかと思いました。
受けも攻めも大学生ですが、仕事も遊びも上手く熟せるサラリーマンのような
大人の男という雰囲気を醸し出しているところに、より萌えました。
これが単なる平凡な大学生同士だったら、そこまで萌えられなかったと思いました。
特に受けに関して、心境の変化などが分かりやすく描かれていて、
繊細に動いていく気持ちなどが伝わってきて、とても読みやすかったです。

『bonus track』、表紙カバー下と裏表紙カバー下の漫画
4ページの描き下ろしで、桐原くんと向井くん、沢木くんと水谷くんの
4人で食事をする一場面で、穏やかな感じが伝わってきました。
また、表紙カバー下と裏表紙カバー下には、171ページの続き
(『bonus track』の続き)が描かれていました。

『放課後の不純 番外編』、『4年後の不純』
コミック『放課後の不純』の番外編ということで、本編を読んでから読もうと思い、
保管しておくつもりでいましたが、『夜まで待てない』の勢いで、
つい読んでしまいました(汗)。
先に番外編を読んだだけでも萌えたので、本編を読んでみたいと思いました。
やはり本編を読んでから番外編を読んだほうが更に萌えられると思ったので、
勢いで読んでしまったことを後悔しました。

今回の評価は、「神」と「萌×2」で迷いました。
物語の内容や展開、舞台設定や人物設定、絵など、不快な点などは一切なく、
全体的にバランスが取れていて、読んでいる時や読後も、あまり迷わず
「萌×2」評価をする予定でした。

しかし、奥付を見てみると、『放課後の不純 番外編』について、
「Animate Selection [jewel 2011](アニメイト)掲載作を収録」
と書かれていました。
この出典が現在も販売されている物なのか、フェアか何かの特典小冊子の
類の入手困難な物なのかは分かりませんが、後者のような限定モノの場合、
非常に貴重で、このように貴重な資料を盛り込んで、一冊のコミック、
一つの作品として作り上げたことに対して迷うことなく「神」評価を
付けたいと思いました。

つい先日、近い最近、今回のように全てのジャンルの中で貴重な資料を収録している
単行本に出合ったばかりだというのに、立て続けに貴重な単行本に出合えたことが
いまだに信じられないくらいです。
出合った他の作品と同じように、ファンだけではなく全ての読者のことを思っている、
とても良心的な作品だと思いました。

4

『水谷宏明くん』評価★★★★

【放課後の不純 番外編】【4年後の不純】のみ、評価つけました。
表題作【夜まで待てない】は残念ながら私の好みに合わなかったです。

【番外編】強引な彼氏(沢木)から『熱海』のお土産… 押し付けられて困っている迷惑顔な表情の水谷くんがとっても可愛い!
あのダサダサお土産は… ちょっと… 趣味を疑うよね… と、水谷くんと語りたい。

【4年後の不純】俺様彼氏(沢木)はあいかわらず4年経っても強引だ。
水谷くん、何かとおつかれ~。でも所々でお互いが思いやっている生活感が良かったです。
一息ついて首元を揺るめる仕草の喪服姿な水谷くんが超かっこいい!男前になりましたな。
二人の成長、ダイレクトにそれだけで嬉しかった。
沢木×水谷カプ、真っ直ぐで一直線な愛、たいへん満足。ご馳走様でした!

9

短髪好き、くせ毛も好き

個人的な印象ですが、梶ヶ谷先生、どんどん良くなっていってるなぁと思います。
少女漫画っぽさが強かった【放課後~】、少し古風なやりとりだった【成長痛】を越え、どんどんBL色が強くなっているというか。
過去2作を踏まえ、作中でベッドシーンがあると分かっても一切期待していなかったのですが、想像していたよりも絡んでいて驚きました。(失礼な物言いですが)こういうシーンも描ける方なんだ! と。また梶ヶ谷先生のペンタッチが柔らかいことや受けである向井の幼い顔つきもあり、一層“いけないもの”を見ているような気持ちになりました。

帯にある、「強引男前なオオカミ×元攻キツネ男子」の意味はあまり分からないのですが(たしかに攻めの桐原は男はオオカミなのよ~でしたね)、向井が桐原にハマらないようハマらないよう一線を引きたがっている、そこがもどかしくまたイイところでした。素直になってもいいのに、きっかけがそもそも 後腐れのない相手を見つけたい だったから、深い仲になるべきではないっていう頭があるのでしょうね。
表紙でふたりが口付けるまでの3カットも素敵です。
桐原が引き寄せているようにも見えるし、向井から近寄っているようにも見える。ふたりそれぞれの目もまたいいです。
一度肉体関係を持ったあとから、隙あらば所構わず向井の体を求めるようになった桐原が言い放つ、「お前見てるとおかしくなるんだわ」なんて、キザですよね~。
このキザっぽさがくすぐるというか、それでイマイチなタイプならNGですが清潔感のあるルックスが伴っているんですもの。納得してしまいます。
また、“見かけるたびに違う男を連れている”と称される桐原なのに、向井にのめり込んじゃっているあたりも憎めません。きっかけは非常に手慣れていましたがね。「呼ばれた気がしたんだけど?」もなかなか、役者です。
ここまで分かりやすいはずなのに、当事者である向井は必死に線引きをしようとしていて、でも合鍵を貰えば喜んでしまうし、求められることもまんざらじゃないわけだし。一目ぼれの力は絶大です。
傷心を癒し紛らわすために足を運んだ小林のバーで、向井と桐原が出会えて(運がキてる向井)良かったなと思いました。途中途中、挟まれる梶ヶ谷先生らしい甘酸っぱいモノローグもこちらの感情を揺さぶるんです。キスは熱いもの、でもそれは桐原とでないと、いけないんですよね。
最後に桐原のスーツも見ることができて大変満足です! 

書き下ろしで不純のふたりとの絡みも“らしい”なぁと思いました。このときの向井の顔は確実に攻めなんですがね(笑)
4年後の不純ではしっかり大人のふたりにもなっていましたし、スピンオフながらも独立した世界観があって、それでいて梶ヶ谷先生の色も出ていて、多数のベッドシーンを描かれる新しい面もあり、色々な方向から見られる一冊でした。

7

エロに隠れた梶ヶ谷節

前作では脇だったので、振られてしまいましたが、今回幸せになってよかったね、と。
神評価でないのは、私にとってはエロがもう少し欲しかったからです。すいません、変態で。

一目ぼれをしてお互いに惹かれあっている二人ですが、欲しい気持ちを隠そうとしない攻めと、おぼれまいとする受けと。
どちらも経験豊富な設定なので身体先行な関係なのですが、そこはやっぱり梶ヶ谷ミチル作品。それだけではなかったです。
大筋としては特に大きな動きがあるわけではない。ただくっつくまでのお話と言ってしまえばそれまでです。
でも、惹かれあっているのにどうして素直にくっつけなかったのか。経験豊富なのに、どうして気持ちがすんなりいかないのか。
それはお互いに本気の恋は初めてだったから。どちらも初めて感じる自分の本気が怖くて、心をつなげることに二の足を踏んでしまう。それが雰囲気でじわりと伝わってきます。

遊んでいるようで純情な向井君が本当にかわいかった!どれだけ経験を重ねても、どれだけ大人になったつもりでも、誰でもどこかにこういう部分って持っているんじゃないのかな?そんな奥底にひた隠しにしている部分を見せられたら、そりゃあ萌えるに決まってます(笑)

気持ちって言葉で表せるようになるのはもう整理がついたときや嵐が過ぎ去ったあとで、本当に渦中にいるときには言葉にならないもやもやしたものを感じているだけですよね。設定やお話としてはBLなのだけれど、そういう気持ちの表現がある意味リアルだなぁと思いました。

それがほかの作品とも通じる梶ヶ谷作品らしさなのかもしれません。

もちろんこれまでと違って青い感じはなくなっているから、そういうのがお好みの方にはいまいちかもしれません。だけど、これも立派な梶ヶ谷節とでもいいたいものが流れていると思います。

私はこれが梶ヶ谷作品の中で一番好きでした。

5

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