イエナイコトバ

ienai kotoba

イエナイコトバ
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×26
  • 萌4
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
38
評価数
12件
平均
3.3 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHY文庫(小説・大洋図書)
発売日
価格
¥619(税抜)  ¥669(税込)
ISBN
9784813041184

あらすじ

イラストレーターの七瀬涼介は、
イラストを描くときには対象を見て、触って、
ときには対象になりきらないと描くべきものが見えてこない。
だから、人間を描く仕事はできるだけ避けてきた。
それなのに、人物イラストの仕事を受けるはめに。
ふとした勘違いから居候になった桐谷秀平が
モデルを引き受けてくれたのだが……
気がつくと、七瀬は秀平のことばかり考えるようになっていた。
もう傷つきたくない──恋に臆病になった七瀬は
気持ちを隠す決意をするのだが!?

表題作イエナイコトバ

間借り人になった大学院生 桐谷秀平 22歳
絵画教室も持つイラストレーター 七瀬涼介 25歳

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数4

すれちがい好きにはたまりません!

1冊丸ごと表題作です。
七瀬(受け)の目線でストーリーは進んで行きます。

七瀬は、片思い相手の桐谷に頼まれて、従弟の秀平(攻め)と同居することになります。隠しているつもりだったのに、桐谷にバレていて挙げ句に「気持ち悪い」と言われて七瀬はショックを受けます。それを優しく慰めてくれる秀平と過ごすうちに、秀平を好きになってしまいますが…という話です。

秀平が七瀬を好きで、桐谷に嫉妬しているのが、読者には分かるのですが、七瀬は気がつきません。それがすれちがい好きには溜まらず、思わずニヤけてしまいました。すれちがう七瀬の思考も、そう無理がなかったのも良かったです。いやいや、そんな理由なワケないでしょ、という作品もままあるので…。

桐谷はヤなやつだなぁと思っていたのですが、桐谷は青木が好きで、その青木が好きなのがゲイである七瀬で。それで「ゲイ」自体への嫌悪に拍車がかかったと考えれば、まぁ許せる範疇です。

終章は秀平(攻め)の目線に切り替わる、というのも良かったです。ただ、過去への振り返りは、同居に至った顛末くらいだけだったので七瀬に惹かれた辺りとか、モデルで触られたときの続き秀平視点とかも欲しかったです。あの場面、エロく感じましたんで。

切なくはありますが、私は甘さの方が印象に残りました。
「うわぁ、甘い」というより、「もう、この二人ってば!」と思わず机を叩きたくなるような、じれったい甘さでした。

じれったいすれちがい恋愛、包容力のある年下攻め、ネガティブな年上受けがお好きな方にはお勧めの作品です。

2

じ、じれったい…!

焦らされるお話は嫌いじゃないのですが、
「いや!明らかにそれは攻めの嫉妬でしょ!」とか分かるのに
受けが自分の気持ちにいっぱいいっぱいで気が付かない、という…。

イラストレーターの七瀬はその収入だけでは安定していない為
自宅で絵画教室をやっている元美大生。
かつての仲間・桐谷に片想いをしていて
会えればいい、話が出来ればいいと言い聞かせますが
突然桐谷の従兄弟との同居を頼まれ断れず
秀平という院生と暮らす事になります。

秀平の、控え目ながらもちゃんとわきまえた距離感に
とても好感がもてました。スクエア眼鏡だし!!w
ピーマンが嫌いとか子供っぽい面があるのに
ガタイは適度に筋肉質で色気が……。

七瀬は、好きになる男はいつもストレート。
かつて付きあえた男は向こうから近づき浮気を繰り返すようなタイプで
本当に好きな相手だったかどうか定かじゃない。
桐谷にこっそり想いを寄せていたつもりが
実はバレていて、飲み会で席を立った時に
「気持ち悪い」と陰口を言われたショックときたら……。
酷いよ!!私までも胸がズキズキしました!!

桐谷にばっさ続きり振られても、共同展はちゃんとこなすとか
健気さもあり、
後日すっかりただの友人として接する事が出来るのは
エライなぁって思いました。
その時はもう秀平に恋をしていたからなのですが。

でもなぁ…。
桐谷がよくわかりませんでした。
いくらイラストレーターという職業として生きている七瀬が羨ましいからといって
あんなひどい事をよく言えたもんだな!!と
怒りを覚えずにはいられませんでしたよ。
すっごく傷ついて泣いて秀平が慰めてくれたのに
桐谷に「好きだった」と過去形で告白する七瀬、
気持ちの切り替えをするべく、なんでしょうけれど
私なら言わないかなぁ…;

すんなり秀平に告白出来ないのも、
今までの経験も桐谷の事もあってだからというのはわかりますが
…いやぁ…、一緒に住んでて隠し続けるのは厳しいよね!

お互い思い込み、すれ違いつつ
イラストを描く為に触れ合うとかエロかったです。
七瀬が苦手な人物画は、触らないと描けないっていう設定が
活かされていたと思います!

秀平が若さゆえ不器用だったり
時には感情に任せて不機嫌になったり…。可愛いなぁ…。
今回はわたくし、秀平萌えでございました。(持ってるのはガラケーだし!!w)
七瀬が桐谷に振られてもすぐ恋に落ちちゃうね!っていう。

……にしたって本っっっ当に穂波さんのイラストが素晴らしい!!!
臆病で心優しい七瀬と
気遣いが出来るのに時々感情任せになってしまうやんちゃな(?)秀平、
うっとり眺めさせていただきました…。
お話自体はちょっと中立寄りなのですが(すみません)
穂波さんのイラストがたまらないので萌評価とさせていただきます。
手放せないし!!!

4

ネガティブ性癖

自分の性癖をかなりネガティブに捉えているが故に恋心を一生懸命隠しながら
それでもばれるのではと臆病な程オドオドしている受けの七瀬がちょっと面倒な
感じがして好きキャラでは無かったですね。

前半の引っ込み思案な感じは魅力のカケラも見当たらない七瀬ですが、
読み進めると初めの印象よりはよくなります、それが片思いしていた相手に
偶然立ち聞きが元で失恋してしまう所からですね。
片思いの相手から頼まれて彼の従兄弟を居候させる事から始まる話で、
以外にも失恋後に2週間くらいで立ち直り、居候させている秀平が気になり出し
新しい恋にまたまた翻弄されてグルグルしてしまう七瀬。

お互いにカムアウトしていればもっと簡単にうまくいくカプなのですが、
世の中マイノリティーには厳しい現実が待っているような雰囲気の内容でしたね。
個人的に惹かれるキャラや設定では無かったのでなかなか萌えませんでした。

4

マイノリティを隠して生きる

一見何でもない事のようだが本人にはとても重要で、体裁だけじゃなくて相手に嫌われたくないから隠していたい、側にいさせてもらうだけでいい。
そんな気持ちが故に傷付いて、すれ違って、そして全てが判明した時に安堵する物語。
とても誠実な物語でした。

美大を出てイラストレーターの仕事をしながら一軒家で絵画教室も開いているのが主人公の七瀬。
彼は仲間の桐谷剛に片想いをしているが、その気持ちを打ち明けることはない。
ちょっとした勘違い(?)で桐谷の従兄の大学院生になる秀平を家に居候させることになった七瀬。
桐谷が七瀬の仕事の悪口を言い、しかもホモだと嫌悪を示す言葉を聞いてしまった七瀬は激しく傷付き、失恋もすることになる。
そんな彼を慰めてくれたのは、同居人の秀平。
彼によって傷は癒され、彼への気持ちが育って行くものの、ゲイであること、そして彼への好意は口にすることはできない。

七瀬が失恋する相手・桐谷剛について、最初とてもズルイ奴だという印象を感じ、どうして七瀬はこんな奴が~と思わなくもない。
彼の放った「気持ち悪い」という言葉。
それは七瀬が一番恐れていた言葉だと思う続き
秀平が無理矢理引っ張り出した雨の花見の公園で蛇を見て秀平も言った「気持ち悪い」という言葉に敏感に反応して自分を蛇だという七瀬に、たとえは極端ではあるけれど、それがたとえGであったとしても、皆が忌み嫌う生き物はどれも当てはまる、そのくらい自分に対して負い目と引け目を感じているのだな、という部分が取れて見える例えなのだと思われました。
結局のところ、剛は自分に素直だったのだと思う。
考えて見れば、ごくごく普通のどこにでもいる人間の典型かもしれない。
ズルかったり、嫉妬してみたり、八つ当たりしてみたり、でも変なところが律儀で、それが後々の秀平と七瀬を苦しめる原因にもなったりするのだがw

秀平は、七瀬の家から30分ほどの近さに実家があるのに、家から追い出されあまつさえ勘当されているような扱いが最初にあった。
その理由が、後々の”なんだー”に繋がるのだが、
そうしてみると、七瀬も秀平も、そうやって自分の性癖が疎まれる、誰にでも受け入れてもらえるものではないと身を持って知っているから互いに臆病になって当然でした。
それに、互いに、最初の時点でいかにも女子に興味がありそうな発言をしてけん制していましたしね。

そんなマイノリティであるがゆえのお話は、ちょっぴり切ないというより切実さを感じました。
萌えは?と言われると、
作中に、人物を描くのがその癖から苦手な七瀬が、秀平をモデルにした時に触りまくる仕草は、充分に危ういものでしたし、
その後の秀平が嫉妬して襲ってしまうシーンも、逆に七瀬が怖くなって萎えてしまったことからむしろ萌えというよりリアルを感じたかも?
特にキャラのこれ、というのも実際は突出したものもなく。
冒頭に述べた、誠実なお話。
これにつきるかと・・・

6

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