そして恋がはじまる

soshite koi ga hajimaru

そして恋がはじまる
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神16
  • 萌×28
  • 萌5
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
6
得点
129
評価数
34件
平均
3.9 / 5
神率
47.1%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
徳間書店
シリーズ
キャラ文庫(小説・徳間書店)
発売日
価格
¥514(税抜)  ¥555(税込)
ISBN
9784199001505

あらすじ

高校生の未樹は、相手の顔色を窺ってイイ子を演じる自分がキライ。そんな未樹は偶然、司法書士の浅海と出会う。未樹の密かな悩みを「人を傷つけない優しさ」と肯定した浅海。彼がゲイだとわかっても、大人で穏和な彼の側は誰といるより安心できて。彼の事務所に通うたび未樹は無防備に甘えてしまう。ところがある日、突然浅海に「ここには来ないで下さい」と言われてしまい。

表題作そして恋がはじまる

浅海佳久,司法書士,29歳
田村未樹イイ子を演じる自分がキライ,高校生,17歳

その他の収録作品

  • 最後の恋人

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レビュー投稿数6

ヒナドリに懐かれたオオカミ?!

この原作のCDを以前聴いたことがあって、その続きを知りたくて「いつか青空の下で」を購入しようと思い、せっかくなので「そして恋がはじまる」も購入。

もういろいろ切ない感じでお話は進むのですが、この恋が成就するのか?いや、してほしいと身を捩りながら読みました^^;
いや、CDで知ってるけどw

人にとても気を使う高校生の未樹と司法書士の浅海のおはなし。

養子として暮らす未樹は家族に要らぬ思いをさせたくないと、痛いくらいに人に気を使うようになってしまった。けれど、いい子と思われたくて本心かくして物わかりのよい子供を演じるのは本当は辛いと思っていた。

そんな未樹は通う塾のビルの非常階段で偶然司法書士の浅海と出会う。
浅海が友人と話しているのを立ち聞きしてしまい、彼がゲイという事を知る。
それがきっかけで浅海の事務所に茶飲み友達として通うようになるが…

浅海と話す時間は、好かれたくて迎合しているうちに都合のいいだけの透明人間になってしまっていた自分に疲れていた未樹を癒した。だが、浅海はそんな優しい未樹に惹かれていく自分を抑えなければと、反対に未樹にもう事務所に来続きるなと冷たくしてしまう。

そんなー!かわいそう!って、未樹と一緒に奈落に落ちました(>_<)
もうね、未樹は人にばっかり優しくてなのに自分は唯一求めた場所に行けなくなって、辛い…

実母の再婚のショックの比ではなくて、それでも浅海に受け入れられてなかったことに気付かなくて申し訳なかったと反省までする未樹。
いやもう可哀想だって!

だけど浅海もまた彼のことを考えてのことで恋愛対象として見てはいけないとつい冷たく突き放してしまったのです。
相手は高校生、12歳も年上の浅海としても考えてしまいますよね。

二人ともうねうねと考えて、で、やっとたどり着きます。
17歳の純情な未樹が自分なりに考えて一生懸命に浅海の気持ちへ応えようとしていくところが胸を打ちます。

ラストは本当に良かった~♪と心から二人を祝福。
ワタシも幸せいただきました!

2

未樹・17歳の心の動きを丁寧に追った傑作!

この作品、文章のつたなさもあるし、語彙数も少ない。
しかし、そんな技術的なことを全てふっとばしても傑作と思える!
平凡でちょっと臆病、多感な高校生の心の動きを
これほど繊細に書いたBL小説というのをワタクシはほかに知りません。

もはや展開だのキャラだのではありません、
少年の心そのものが壮大なドラマなのです。

ストーリーそのものは純愛モノの形を借りていますが、
これは少年から大人への階段をミクロン単位で追った成長記であり、
社会的な人格と、ほんとうの自分の間で常に戸惑う心を書いた
心理小説でもあります。

作中、「いい人」しか出てこないような印象もあるかと思いますが、
天真爛漫ないい人が、実は相手にとっては残酷であったり、
イケイケだと思われていた人が実は純真であったり、
いろいろな人たちの心が万華鏡のように映し出されている点もスバラシイ。
10年前の作品ながら、少しも古さを感じさせない普遍性にあふれたストーリーです。

ベッドシーンは量も少なく、かなりぼかして書いていますが
こういう小説にはこれぐらいでちょうどいい。
ムリにとってつけたベ続きッドシーンじゃない点も好感が持てます。

6

繊細な恋愛カップル

未樹〔受〕の周りに悪人は居ません、けれど未樹はいつもいい子で居ようと頑張っていてそれがブーメランの如くに彼を少しずつ傷付けます。
ちょっとしたきっかけで知り合った未樹と浅海〔攻〕
浅海はゲイなのですが、それを知っても未樹は気にしません。
未樹は再婚する母や、育てくれている儀父母にの前で常にいい子で居ようとします。
それによって彼の心が痛んでもそれでも、いい子でいようと頑張るのです。
そんな未樹にそれで良いんだよ、と言ってくれる浅海の存在はいかに大きかった事か。
話し的には地味だけれど繊細な、凄く繊細な2人の話です。
浅海が年下の未樹に対して基本敬語的言葉遣いなのも良かった。

ちなみにCD化されてますがそちらもかなりおススメ。

2

よくできている話

主人公の受けは月村さんお得意のグルグル後ろ向き思考なんですが、それも仕方がないと思わせる生い立ちで、お得意の設定が生かされていました。

わりとBLらしいBLだけど、わりと人間ドラマ。
濃いエッチシーンとかはないけど、人間の怖い面をさりげなく書いてしまう月村さんの作風が生かされていて好きです。

1

優しい人たち

良かった!
司法書士と高校生の、年の差恋愛です。
月村さんらしく、相変わらずエロ度は低いですが、そのかわりハートがいっぱい詰まってます。

主人公は高校生(受け)。いい子を演じてしまう自分のことを嫌っている。
ある日、ふとしたきっかけで、主人公は、司法書士をしている攻めと出会い、年の離れた茶飲み友達みたいな関係になる。
居心地のいい攻めのそばで、受けは癒される。
けど攻めはオトナで、自覚のあるゲイで、しかもその高校生に恋してしまったもんで、わざと彼を遠ざけようとします。
焦れったくて切ないです。攻めのオトナな態度にキュンとしました。

脇役も良かった。
受けの義理の両親と姉、実の母親。
みんなそれぞれに優しくて一生懸命で。それでも無自覚なままで傷つけあってしまってたりして。
複雑に絡まった糸が解きほぐされるようなラストへの流れが心地よく胸に染みました。

3

静謐で清らかな愛に満ちあふれています

なんて一途な愛なのでしょう。良い子を演じて一生懸命気を張って生きていた高校生未樹が唯一心を許せる場所が、大人な浅海の側。
読んでいるこちらも浅海が出てくるとほっとしちゃって、どんどんストーリーに乗せられてしまいました。
でも浅海も一生懸命年下の未樹を愛していて、大人としての余裕も何もないってさらけ出すそんな純粋な愛にあてられちゃいました・・
純愛小説ですぅ・・腐った心に一服の清涼剤。
月村作品てほっこりしますね。主人公たちの苦しさも、せつなさもべたべたしてません。
泥臭い、人間身あふれる愛憎劇も良いんですが、日頃お茶の間に押し寄せる下世話なニュースで既に満腹している今日この頃、月村作品のように静謐で清らかな愛に満ちあふれたものが、無性にほしくなることがあるんですよね。

3

この作品が収納されている本棚

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