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ハルカせんせいと絵本の中の王子

harukasensei to ehon no naka no oujisama

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表題作ハルカせんせいと絵本の中の王子

王子・ハルカを運命の人と言う白馬にのった美丈夫
井澤晴夏・ちょっと強面ながら子供好きな幼稚園教諭

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

『王子様は、王様と約束しました。1000日の間に必ず運命のお姫様を見つけると――。』
保育士の晴夏が大学時代に課題で作った絵本は、未完のまま今はもう実家の納戸の中……だったはずが!
絵本の中の王子が、1000日目に迎えに来たのは晴夏だった!! 煌めく薔薇のような甘い笑顔で、自分を作りだした晴夏(三白眼非モテ男子)へ愛を紡ぐ王子。そんな王子のために、絵本を完成させようと決意する晴夏だが……。

作品情報

作品名
ハルカせんせいと絵本の中の王子
著者
高将にぐん 
イラスト
御山ひわ 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
ISBN
9784861346705
3.7

(11)

(2)

萌々

(4)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
41
評価数
11
平均
3.7 / 5
神率
18.2%

レビュー投稿数4

カボチャパンツの王子さま

絵本の中から現れた王子さまがお相手のこの本。
二次元と三次元の恋でしょ?いったい結末はどうするのかな?
そのオチの付け方が非常に気になる一冊でしたが、やはり、にぐんさんだった(爆)


タレ目の三白眼で一見すると不機嫌そうな顔、
男子高育ちゆえ、合コンでも女子に気遣いできず、
ましてや保育士が職業と言えば「ええー!?」
切実に彼女欲しい、別に大勢に好かれなくていい、心から愛してくれるたった一人に逢いたい。
そんなハルカの目の前に現れたのが、白馬に乗った超ベタな白タイツに白赤カボチャパンツでちょうちん袖ブラウスを身につけた、金髪碧眼で頭に王冠を載せた王子さま。
「千日の長い時を経てようやく見つけ出した僕の花嫁!」
変態かストーカーかと思うようなトンチキ王子に、警戒し邪険にするハルカだが、
彼が自分が大学の課題で描いた絵本の王子だと知り、彼と過ごすことで王子を知り、自分を見つめ直し、そして・・・というお話です。

冒頭の白馬に乗って登場する王子、その描写に思わずコレ”暴れん坊将軍”でもよかったよね、とかソレを想像して一人で爆笑してましたw

さておき、もうこのお話はあれやこれや必要ないくらいです。
純粋に真っ直ぐ愛してくれる人、王子。
そこに小難しい理由は必要ありません。
ひょっとすると、早くお姫さまを出してハッピーエンドにしろ!と催促・督促する王子という展開も考えられなくもないですが、この場合は待ちくたびれてそれが作者への思慕になっちゃった?
幼稚園の出来事も、絵本の国にあれやこれや、ハルカのこの絵本が未完になった理由もあるけれど、王子の一途で健気なハルカを思う愛情は、ハルカが求めるそのものだったのですから。

ハルカは保育士で園児たちといつも触れあっていますが、王子もある意味大きな身体をした子供のようなもので、ほんとうに純粋。
ここまでくるとラストエッチは本当はなくてもいいんだけど、ご愛嬌のサービスってもんでしょう(笑)
王子が絵本から出てくること自体が夢のあるファンタジーだから、結末もファンタジーでいいのです。
一切現実から目をそむけて、というか、現実はないものとして、この結末はこの結末でハッピーエンドなのです。
・・・めでたし、めでたし・・・

個人の萌えをついた♪っていうキャラとか話とかではないんですが、夢があっていいな~ということでこの評価にさせていただきましたv

3

もろ、ファンタジー

本当にこれは紛れも無くファンタジー以外の何ものでもないと思った作品で、
あまりにファンタジー過ぎて逆に萌えないかもと思ってしまった。
ファンタジーもので、絵本の世界へ入り込んでしまうと言う展開はあるけれど、
この作品は、絵本の住人が現世へやって来る話で、更に素人が作った手作りの絵本から
出てきた王子様は、その作り手を運命の相手だと求愛してくるファンタジーです。
どっぷりファンタジーに浸かるにはもってこいの作品だとも思います。

主人公の晴夏は幼稚園の先生ですが、その見た目は三白眼でちょっと怖い系が入ってる。
いつかは自分が王子様になって可愛いお姫様をと思っていても、なかなか縁が無い。
そんな時に白馬に乗ったかぼちゃパンツの王子様が現れ運命の人、愛する人と
求愛してくるのですが、晴夏は変態に出会ってしまったと驚愕して逃げる。

しかし、それが自分が昔書いた絵本の王子様だと気がつき、それも花嫁を探す王子の
お話は途中までの未完で、王子はその相手が晴夏なのだと告げる。
ファンタジーの住人で、男同士だからと拒否気味な晴夏が王子と共にいる事で
気持ちが変わって行く変化を楽しみながら、そして絵本に起こった危機的状況で
晴夏の王子に対する気持ちが恋愛の意味で育っていく過程を戸惑いや切なさを
散りばめながら描かれていました。

面白いと、いいなと思ったのが、王子様の服を今風なものにするときに
ファッション雑誌の服を切り抜いて絵本の王子に張り付けるとそれを着る事が出来る、
なんとも羨ましい限りのファンタジーで、萌えが広がります。

3

ポタージュスープみたいな濃いメルヘン

「ビーボーイ&ダリア ノベルフェア2013 inアニメイト」
の告知で初めて知りました。
フェアには別の作品を注文していて、元々は購入予定では
なかったのですが、あらためて特典CDを貰うため、
再度、別の店舗で購入する際に、陳列棚に並んだ数少ない商品の中から、
他の新刊対象商品の粗筋を比較して、その中では、まだマシかな
という感じで、新本で購入しました。

物語の内容や展開、人物設定など、適度に良かったと思います。
ただ、今回のような如何にもメルヘンなお話は元々興味が無く、
読んでいても感情移入があまり出来ず、興味を湧かそうと努めましたが
結局は自分自身の中で盛り上がることが出来ず、そのため読むのが
苦痛に感じてしまいました。
面白いとまでは感じませんでしたが、面白くないとは思いませんでした。

読んでいて、まるでコーンスープやポタージュスープのような
こってりとした濃さのメルヘンなお話だと思いました。
また、読んでいて心が温まりました。

今回、一点だけ疑問に思ったことがありました。
物語の冒頭で、受けは「無愛想でモテたことがない」などと
言っていたのに、物語の最後で、攻めと初めて結ばれる時に、
226ページでは「人と肌を経験が無いわけではない」と言っていた
受けに対して、確かに童貞だとかハッキリと明記されていませんが、
これまでの受けの境遇から考えて体の経験だけは済ませている
っていうのが、何だか腑に落ちなくて引っかかりました。

物語の最後で、王子様の愛馬のシルキーが青年に変身しますが、
結末での青年のシルキーに、今回一番 萌えたように思います。
青年のシルキーも、人間の世界で何か作品が書けるのではないかと
思いました。
青年のシルキーの物語も読んでみたいです。

結末で、シルキーも交えて、これから新たな生活が始まったところで、
ようやく面白いと感じ、興味を持ち始めて、読みたいと思ったところで
終わったのが、何とも残念でした。

そういえば、結局、王子様の名前は決まらないままでしたが、
受けは一体どんな名前を付けるのかが気になりました。

今回の評価は、「中立」と「萌」で少し迷いました。
元々興味が無く、読んでも楽しめないだろうなと、分かっていましたが、
それでもフェアのため、わざわざ買い直したのに「中立」評価にするのは
あまりにも空しく惨めになるので、購入したことが少しでも報われたい
という思いで「萌」評価にしました。
また、好みや興味の有無に関係なく、作品の中で不快に感じた点は
一つも無かったため、「中立」評価になる要素が無かったため、
最終的に「萌」評価にしました。

0

白馬に乗った王子様がやってくる!?

にぐんサンらしい、ほのぼのっとしたファンシーな作品でした。
ちょっと残念だったのは、ファンシーでカワイイ作品ではあるのだけれど
気持ちの高低さがあまり感じられなかった為か、
「感動した!!」という後に残る勘定が無かった気がします。
かわいいのだけれど
かわいいのだけれど

お話の舞台は保育園。
受は保父さん。
保育園とは似つかわしくない容姿ではあるものの
存外子供たちには人気がある。
そんなある日、目の前に現れたのはなんと白馬の王子様!?

王子を見た第一声が「ヘンタイ!?」だったのが妙にツボでした。
ある意味現実的というかww
ここで盛り上がってしまったらさすがファンタジーと思ってしまったかもしれない。
なぜか付きまとう王子。
けれどもその王子の正体がじつは・・!?というのが物語の主軸。
王子様は素敵なお姫様と~なラストに繋がっていくわけですが
たしかに少しずつ仲良くなり、心を許し~と流れをつむいでいくわけですが
最終的に王子が居なくなってすきに目覚めての流れの部分が
展開速すぎたかなと思うのです。
「自分、あいつのこと好きなんだ」の自覚するシーンが
どの作品でも結構すきなのですが
サラッと飛ばされてしまったようで少々残念でした。

とはいえ、全体的にエロ要素が無かった分
後半の濡れ場は丁寧でエロさ的には良かったかな。

0

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