コミック

  • 少年は背中で恋を語る

少年は背中で恋を語る

shounen wa senaka de koi wo kataru

  • 紙書籍【PR】

表題作少年は背中で恋を語る

陸上部後輩 我孫子
陸上部先輩 藤本

その他の収録作品

  • 口唇をかみしめて
  • 無題
  • 星のオルフェウス
  • あとがき

あらすじ

陸上部の1年安孫子武は、きれいな顔に似合わず口の悪い先輩、藤本崇幸に一目惚れをした。まっすぐに気持ちを伝える安孫子とは対照的に、素直になれない藤本。そんな状況を抜け出そうと安孫子はある賭けを迫ったがー!?
描き下ろしマンガ「安孫子×藤本冬休み編」つき★

作品情報

作品名
少年は背中で恋を語る
著者
鳥人ヒロミ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
ISBN
9784832281356
4.3

(6)

(2)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
26
評価数
6
平均
4.3 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数3

お互いを想い合っているのに…

前作「バス停留所」のコミックスのラストに収録されている話がこの物語のプロローグになっていて、その後付き合い出してからの二人の話「少年は背中で恋を語る」へと続いているという雰囲気です。

前作でキスだけは済ましているのにその先に中々進めない事にじれた我孫子、嫌われては居ないと思うものの、藤本が本当に自分の事を好きでいるのか気になって藤本の口から直接それを聞き出したくて、5メートルのハンディをつけスプリント競争をして勝ったほうが「男になる」賭けを仕掛ける。

最初は乗り気でなかった藤本も5メートルのハンディを付けられた事で意地っ張りな性格が災い(?)しその申し出を受けてしまい、結局我孫子に従う事になっちゃって、半ば強引に始めてを奪われちゃう。それでも本当は好きなのに意地やプライドが邪魔をして中々自分の気持ちに素直になれない藤本がなんだか妙にいじらしいというか可愛い。

初めてのHの後自転車の二人乗りをして帰り、踏み切りを待つ間に我孫子が藤本の表情や態度で「好きだ」と口にしてはくれないけれど本当は先輩は自分の事を想ってくれてるんじゃないかと気がつくシーンがとても好きです。

それでも、お互い好き合っているはずなのに、自分の気持ちを相手に伝えることをあまりしないので言葉足らずだったり、複雑な感情が絡んでそれが元となって微妙に気持ちがすれ違ってしまい傷つけ合ってしまう……一見さわやかそうに見えるストーリーの中でもこんな風にどこか痛切ない雰囲気を漂わせているのが鳥人さんらしい表現の仕方なのかななんて思ってもみたりしました。

我孫子が藤本を好きだったように、藤本も藤本なりに我孫子を好きで藤本なりの表現方法で自分の事をを気遣っていたのだと我孫子が気づくシーンはホロリとさせられます。
我孫子がもう少し気持ちに余裕があったならもっと早くそれに気づいていただろうし、藤本がもう少し自分の気持ちを素直に出していたら好き合った者同士が傷つけあう事もなかったのでしょうね。

しかし、どんなに途中がドロドロしていても読後感は決して悪く無いのもこの方の特徴なのかな?
そしてやっぱりこの二人はチャリで二ケツして終わるんですな。
これからはもう少しお互いに余裕を持って付き合っていってくださいね、でももうこの二人なら大丈夫なのかもね。

2

うわうわ、めっちゃ良かった

『バス停留所』の続編らしいですが、そちらは未読。
未読でもストーリーを把握するのに問題はなかったです。

なにげなく読み始めて引き込まれ、夢中になって二人の少年の微妙な関係を追いかけてしまってました。
最近、鳥人ヒロミさんのファンです。
いろんな作品を読めば読むほどファンになる。
「好きか好きじゃないか」だけで完結してしまってるBL作品が多いなか、鳥人さんは「好きだけど…でも」っていう微妙な部分を、言葉じゃなくてエピソードで伝えてくれるんですよ。
この作品もそうでした。
明らかに二人は互いを深く思いあってるのに、「好きだけど…でも」の部分が邪魔をしてなかなか真っ直ぐに相手と向き合うことができない。
言葉では説明しづらいんだけど、読むとすんなり納得できます。
そして、「でも」の部分を解きほぐすのに、数年の別離が必要だったんだなと素直に思うことができました。

ラストが駆け足ぎみだったのが残念だな。
再会から自転車2ケツに繋がるまでのシーンは、もうちょっとゆっくりじっくり読みたかったです。

古い作品ながら名作だと思います。

1

最終話が~

「バス停留所」の2人がこんな風になるとは思いもよらず・・・。
もっとほのぼの系かと思ってたのに、予想に反して結構シビアな内容でした。
藤本の背中がとっても色っぽい。背中から腰にかけてがなんとも言えません~(じゅる)

最終話の手前まで普通に読んでたんですけど、藤本の告白にグッときた。
目がウルウルしちゃいました。
でも、最後の数ページが走りこみで終わっちゃった感じがするので、もうちょっとじっくり読みたかったです。
すごくいい所なのにおしい~と思いましたが、いい作品には違いないと思います。

1

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP