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表題作マルタイ ―SPの恋人―

アナスタシア・デュラン 来日中のイタリア首相の息子
室塚周佑 外国要人担当SP

その他の収録作品

  • 可愛い人
  • あとがき

あらすじ

SPとして働く室塚は、某国の首相の息子・アナスタシアの警護につくことになる。アナスタシアに振り回され続ける室塚だったが…。

作品情報

作品名
マルタイ ―SPの恋人―
著者
妃川螢 
イラスト
亜樹良のりかず 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344829701
3.7

(7)

(2)

萌々

(2)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
25
評価数
7
平均
3.7 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数2

だ、だまされた!

読み終わったとき、というか途中でだまされたーっ!と思うかたも多いんじゃないでしょうか(笑)
誰にだまされたかというと、ここはやはり妃川先生と亜樹良先生のおふたりに…

ありそうでなかなか無いのが、体格受け>攻めなお話、強い受け>攻めなお話。
今回のふたりはそういう関係なのです。
大きなごつい体で強く真面目で朴念仁な室塚(受)と、大きいけどすらりとした美形のアナスタシア(攻)
室塚はSPで、アナスタシアはそのSPに守られるセレブなので、これが普通なんですよね。

アナスタシアは生まれた境遇からいろんなものを我慢していて、傍目からもどこか寂しさを感じさせる。いろいろなものに諦念を抱いているような不思議な男です。
口が軽いという側面もあるのですが、それがアナスタシアなりの処世術にもなっていたのだろうな、と思わせられます。
室塚は仕事一直線で、その融通の利かなさからかつて結婚生活がうまくいかなかったという、これまたアナスタシアと対局にいるような不器用な男でして。

とにかくこのお話、Hシーンに突入するまでどちらが受けか攻めかわからない。
ほとんどのかたが室塚が攻めでアナスタシアが受けと読み進めるんじゃないかな?と思います。
だって、ほんとに室塚は攻め攻めしいんですよ…お話の中でも挿絵でも。
かといってアナスタシアが受け受けしいかというとそうでもなくて、こちらも結構攻め攻めしい。唐突にアナスタシアが襲いだしたときは、こちらも度肝を抜かれました(笑)
室塚は流され系ですけど、なんかギャップにやられちゃいました。ごつ可愛いよ、この人!

ラストも実に爽やかで私はとっても好き。

鎖ーハニートラップーのスピンオフですが、これだけでも楽しめると思います。
でも前作のふたりも出てきて会話を交わしている部分もあるので、前作を読んでいたほうが絶対に楽しめる。
強い受け、守られる攻め、体格受け>攻めをお探しのかたにおススメです。

4

えっアナタが受けですか!

既刊「鎖─ハニートラップ─」の続編スピンオフで、前回の受け氷上のSP時代同期の
室塚がなんと受け役で登場しておりまして、見た目も体格的にも攻めなのですが、
実はほだされタイプで乗っかることは出来なけど乗っかられたら流されてしまう、
そんな堅物外国要人担当SPが受けなので奇妙なギャップがあります。

受けになるのは現イタリア首相前妻の息子でアナスタシア、豪奢な外見を持つ
才色兼備ですが、どこかつかみどころがない御仁でもあります。
この作品、乗っかられるまでどちらが攻め受けなのかわからない展開。
この作品を先に情報登録されていた方は攻め受け逆に登録していたみたいですが、
その間違いが読んでみてなる程と思わず思ってしまうくらいです。

派手なイタリア男に口説かれているSP、しかし口説かれていることすら気づけない。
押し倒されて初めて気がつく自体になるのですから、そんなんで護衛出来るのかと
少々いらぬツッコミをしたくなります。
それだけ、軽そうに見えて実はただものではないアナスタシアなのでしょうか。

アナスタシアに振り回されている室塚ですが、我が儘富豪のお相手はお手の物、
それが次第にアナスタシアの我が儘を聞いてあげたいと思うように絆される室塚。
見た目とバックグラウンド、華やかに見えるが、内面には別の憂いを感じさせる。
アナスタシアが日本にこだわる訳、日本の風物詩の花火を背景に描かれる
少しノスタルジーな雰囲気を出しながら、熱い情熱を感じさせるストーリー。

自分より体格が劣る美貌の相手、それも年下に口説かれ抱かれるバツイチSP。
今回の作品はアナスタシアに政治的な危機がある内容ではなく、
アナスタシアが本当に求めていた夢が日本にあるというものでその夢も叶えつつ
SP室塚ともハッピーエンドになる話でした。

4

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