その森に潜んでいたのは秘密の恋

ルーデンドルフ公と森の獣

Ludendorffkou to mori no kemono

ルーデンドルフ公と森の獣
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神10
  • 萌×26
  • 萌8
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
101
評価数
28件
平均
3.8 / 5
神率
35.7%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHYノベルス(シャイノベルス・大洋図書)
発売日
価格
¥860(税抜)  ¥929(税込)
ISBN
9784813012825

あらすじ

大学の研究室で建築史学を専攻する藤森は、
ドイツ人のユリアン・ルーデンドルフ公が所有する
旧蜂ヶ谷伯爵邸へ学術調査に訪れた。
深い森に囲まれた古い館に住むのは、
寡黙な大男のユリアンと二匹の猫、それと無愛想な召使いたち。
山奥すぎて携帯は圏外だし、テレビもラジオもなく、
敷地は広大で出かけることもできない。
そんな閉ざされた空間に初めは戸惑っていたが、
無骨な熊男だと思っていたユリアンの別の顔を知り、
藤森は俄然楽しくなってくる。
おまけに朝靄のなか森を走る神秘的な獣を見かけて――!?

表題作ルーデンドルフ公と森の獣

旧伯爵邸に住むドイツ人 ユリアン・ルーデンドルフ
建築史学専攻の院生・藤森賢士 27歳

その他の収録作品

  • 日だまりと金の獣
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数4

攻めの魅力は繊細さに有り

かわいさんの小説は初読みな上に、あらすじの予備知識もない状態で読んでみた。

俗世から離れたような雰囲気の中で、何だか現代ものではないみたい。
読み終わるまでに物語の起承転結のヤマ場がほとんどなく、平坦なまま終わってしまうのかと焦った。
受けの藤森自身、なんとなく周りの事に驚く事なく淡々としているせいもあって、結構順応性が高いのかも知れない。

唐突な告白後のラブシーンに性急さは感じたが、その以前の流れで育った国や環境によって恋愛の価値観が違うのね、ってシーンもあったので二人のやり取りは外国人攻め×日本人受けとして楽しめたかな。

しかし、この小説は評価に迷ってしまう。
人外モノとしてモフモフ萌えを期待するならば中立、自分の姿に悩む攻め・ユリアンの繊細さに惹かれるならば萌え、になるのかなぁ…
読んでいてユリアンの繊細さに魅力を感じたが、他の人外モノで結構派手な展開のものに惹かれるせいか、もの足りなさもあった。

0

自分へのお年玉、その1

しばらく読んだところで、思わず表紙作者様を確認。…かわい有美子先生よね!?そして半ばまで読んで、(ぇっ、…かわい先生の初、人外モノ?!モフモフ系?!!ファタジー?!!!)
…いや~ほっこりいたしましました。人狼系は大概、血しぶく対決、うごめく陰謀作術、消えゆくモノの悲哀…そういう物が多いんですけど、(そういうお話しもドラマチックで好きです!)なんか今作はちょっと毛色が違う、ほっこりファタジー?!…これで終わるとは思えないし、これで終わって欲しくないお話しです(*^。^*)誰がどう見ても大型ワンコのユリアン、可愛い貴公子です♪

4

狼の孤独を癒したのは猫又親子?

時代的な価値がある中世ゴシック風のお屋敷を舞台にしたファンタジー、
でも、いかにもファンタジーだと言えるような内容はかなり後半になってから。
人狼や猫又が出てくるのですが、もしかしたらクマさんもいましたか?なんて
最後にふっと思うこともありましたが、流石にそこまでは出てきませんでした。

建築史学専攻のオーバードクターである藤森は前に教授のお共&通訳であったことがある
ドイツ人で、旧伯爵邸に住むユリアンに再び再会することになります。
それは教授がユリアンが住む屋敷の学術的な調査をしてみたいと願っていて、
1度あったことがあり、ドイツ語を話せる藤森なら屋敷に来てもいいと許可が出て、
藤森は教授になんとか屋敷の調査をさせてもらえるように頼んで欲しいと
ユリアンの元へ滞在をすることになります。

寡黙で顔全体を覆うような髭面の紳士で、気難しいと言われていたユリアンですが、
藤森に対する態度は友好的で、屋敷に滞在中にどんどん親しくなっていく。
さらに劇的に変わるのが、誤ってユリアンが自分のヒゲを剃ってしまって現れた
イケメンの顔と藤森が思っていた以上の若さにふたり続きはもっと近しくなっていく。

近しくなりすぎて、ユリアンに過剰なスキンシップをされ、初めて恋愛的な意味で
アプローチされていることに気がつく藤森なのですが、以外にすんなりくっつきます。
それに、関係を持ってからユリアンが人狼で代々ルーデンドルフ家には
人狼が希に現れると知り、ユリアンがそうだと知っても藤森はかなり
大らかに受け止めるのですが、やはり研究学者バカ系の人間は目で見たものを
的確に認識するのだなと思える流れで、人狼だからどうこうと言う展開にはなりません。

しかし、藤森が思っていた以上にユリアンにとっては人狼だということが
生まれた時から孤独で愛されてこなかった過去がかなり重くのしかかっている。
藤森が教授に呼ばれ、直ぐに戻るからと約束して出かけた後に予定より数日遅れて
戻った藤森が見た屋敷の荒れようは、逆に心にくるものがあります。

愛を希う寂しい狼が、妙に可愛く見えてしまうのです。
感覚的には美○と野獣の野獣を彷彿とさせるような奮起もありますし、
恋愛的に恋情のもつれみたいなものは感じられず愛しくて優しい感じが出ていました。
それに、目立ったキャラではないのですが、ユリアンの傍にいる使用人ふたりが
猫又だったのもあっさり藤森は受け止めるのですが、実はかなり男前さんだったのねと
感じてしまうお話でした。

9

心温まるお伽話

BL版『美女と野獣』のような素敵な作品でした。

森に囲まれた古い洋館、森にひそむ謎の動物…。
まるでお伽話のような舞台設定にうっとり。
受が男らしくさっぱりした性格なせいか、
設定のわりに少女趣味な感じがしないのも読みやすくて良いです。


院生の藤森は、研究調査の一環で、Y県の旧伯爵邸を訪れる。
館の主のユリアンはドイツ人で、熊のような風貌の大男。

ある「秘密」のため人との交流を絶っていたユリアンが
利発な藤森に一目惚れし、一生懸命アプローチする姿がとても可愛いです。
藤森は男同士の関係をすんなり受け入れすぎな気もしますが、学者の卵だけあって、固定観念にとらわれないフラットな人柄が良いな~と思いました。

甘い夜を過ごした後、藤森は人狼化したユリアンの尻尾を見て
ユリアンの秘密を知ってしまう。
爪を隠し、藤森を傷つけないよう自分を抑えるユリアン。
寂しそうなユリアンを愛おしく思う藤森。
二人のお互いをとても大切に思う気持ちが伝わってきます。

クライマックスで、我を忘れ攻撃してくるユリアンを受け止める藤森は、とても男前かつ母親のような包容続き力もあって、相手のありのままを受け入れる深い愛情を感じました。


ユリアンの生い立ちなど切ない要素もありますが、
基本的にずっとラブラブで、人狼化したユリアンや猫たちのモフモフ感にも癒される。
読んでいて目尻が下がるような、ほのぼの甘いファンタジーでした。

【余談】
N県に隣接するY県とはY形県のことでしょうか。
実際に洋館が多く残っている地域なので、
モデルになった洋館があるのかな~などと調べながら
読むのも楽しいかもしれませんv

14

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