小説Dear+ vol.52 フユ号(2014年 1月号)

shousetsu dear plus

小説Dear+ vol.52 フユ号(2014年 1月号)
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
1
得点
4
評価数
1件
平均
4 / 5
神率
0%
媒体
小説
出版社
新書館
シリーズ
ディアプラス文庫(小説・新書館)
発売日
価格
¥714(税抜)  ¥771(税込)
ISBN

表題作小説Dear+ vol.52 フユ号(2014年 1月号)

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レビュー投稿数1

安心して読める号

巻頭は栗城偲先生、童顔お人よしチンピラ崩れが地元に逃げ出す
ことからはじまった話でした。
作中ではとことんおばか扱いされていた受主人公、自分の中の
おばかとはちょっと違っていて…性善説を信じるお人よしでは、と
まずひっかかり。
攻主人公も対人関係に問題があるヲタ設定、というところまでは
アリとしてもディープな人物像を追求しすぎたのか細部のへんな
ところばかり際立ってしまい、1人の人物として想像しづらく。
とっかかりに失敗してしまった自分なので読み進めてもいまいち
心を震わすような感動もなく、涙を誘うような場面もなく…。
話の中には細かいところで小D+らしさがあったものの、つぶやき
とか会話の中に多用されていたネット言語が正直ジャマでした。
ヲタ設定だからという理由はあれど、商業誌に載るという意識が
薄く、ネット小説の域を出てないように思います。
同じネット言語多用でも高将にぐん先生は読みやすいのにな。
本人もコメントで「分不相応にもセンター」と表現されてますが
巻頭の作品じゃないです。
今号なら金坂先生、あるいは月村先生を巻頭にするのが妥当では?

続き





安西リカ先生、美大を目指す2人の話でした。
1人はいわゆる天才、もう1人はひらめき型天才。
同じ天才でも、英才教育された場合とのびのび楽しく生きてきた
場合の2人が成長したらこうなるんだなという性格で楽しく読ませて
もらいました。
ひらめき天才の受は最初から無邪気に仲良くなりたい~と攻に突進、
絵も楽しい↑攻すげぇ↑と素直。
英才教育天才の攻は本来の才能とは別にいろんな葛藤もかかえながら
黙々と才能を磨き、行き詰ったりして悩みも多そうだけど受のまっすぐさ
にふっと我にかえって自分を取り戻すことができたりとお互いを
刺激にいい方向に進んでいるのが好印象でした。
お互いに一目惚れだったからこそこの展開だったのかもしれないけど
受の単純さ(「好き好き~」なところ)にたまにイラッとくることも。
文庫になる時のことをつい考えてしまうんですが、このふたりの
十数年後を読んでみたいなと思います。
筆一本で生計立てる芸術家xクリエイティブ系デザイナーの2人も
おもしろそうだな~。
意外とお堅く公務員と芸術家の兼業も似合ってて楽しいかも。
今後の幅がかなり広そうなので文庫も楽しみに待ちたいです。





月村奎先生、トラウマ持ちの人見知り出版社営業さんの話でした。
憧れの芸能人(おかずネタ)を前にテンパってヘンなところを見せてしまう
受と、そのテンパリぶりがおもしろくて気に入ったという攻。
どっちもが言葉足らずで互いの気持ちを誤解してしまうんですが
前彼に'淫乱'と思い込まされてしまった受はネガティブな性格もあって
後ろ向きにしか考えることができなくなってしまい…。
振り回しているのか振り回されているのかわからない受の行動に
笑うと同時に哀れでした。
内容はコメディだけど哀しいコメディだったのが月村先生らしくないかな。
ぐるぐる考えこんで動けなくなるいつものパターンのほうが読む側と
しては安心感があって好きです。
雰囲気がちょっと違ったな~というのがざっくりとした印象ですが、
月村先生といえば朝チュン作家。
過去最高にがんばってやらしい場面を盛り込んだのではないかと。





金坂理衣子先生、零細企業社長の苦悩の話でした。
初めて好きになって結ばれた相手が取引先ちゃ長の三男・攻、
恋愛と工場の暗い未来に押しつぶされそうな苦しい気持ちの前半(2/3?)。
攻の気持ちがほとんど語られず、なにか誤解しているなという程度。
受が自分なりにけじめをつけ、淋しいながらもどうにか楽に息ができる
ようになったところで…という展開。
苦しさにリアリティがあり、暗闇のなかで必死になってもがいている
受の姿が哀しかったからこそいざ吹っ切ったときの突き抜けかたが
さっぱりしていて良かったと思います。







砂原糖子先生、BL学園物語(お約束満載設定)でした。
あえて「これぞBLにおける学園モノ」というのを狙って書いただけに
白学生服やトンチキな行事が成立してしまうおもしろさ。
一昔前のBLならではのベタ設定をいま書く勇気がすごいです。
宇宙人存在と同格ではないかというくらいありえない設定!(笑)
話はおもしろく読めたものの、挿絵が気になってしまい…夏目イサク先生
でしたがなんだかのっぺりとしていて画力劣化したのでは…。
コミックのほうは普通に感じるから挿絵はちょっと手抜き…?
挿絵に関しては好みの問題なので人それぞれですが、私はこの挿絵なら
いらないです。
「純情アイランド」とかすかにリンクしてますが、その設定、意味
あるのか?
例によって文庫になる時のための伏線なんでしょうか。





外国小説、意外と普通に読めました。
内容はともかく十分BLとしてありなレベルだと感じました。
過去、外国小説なんて読めたもんじゃないと思っていたけど結局は
翻訳が自分の許容範囲かどうかの問題で、冬斗亜紀さんの翻訳はさほど
違和感なく話しに入り込めました。
まぁ告白もなしにカプ成立か? とか、外国の寮のシステムって? などの
異文化事情がいまいち理解できないけど読み物として満足できました。




トータルでは及第点といったところの今号、80点プラスαというあたり。
一発目でがっくりきてハードルを下げたせいかもしれないですが
安西先生以降は満足できました。
今号の収穫は翻訳の冬斗亜紀さん。
外国小説に開眼しそうです。
次号はなんと可南先生(初登場)、そして月村・久我ご両人!!
フェチ作家の鳥谷先生はなにがテーマでしょう(笑)
ここ数人続けて当たりのチャレンジスクール生も期待したいです。

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