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待ってました!はらだ先生の初コミックです!
その描写と表現の過激さを一言でいえば、りょーかさんと匿名さんの句を御借して:
18禁 基準が未だ 分からない
(家族に)見られたら 何かが終わる 『変愛』です(なので背後には充分注意して読みましょう笑)
「愛に寄り添うエロ」ではなく、「エロに寄り添う愛」を描いた作品集という感じでしょうか。その圧倒的な才能と勢いは、初期の赤星ジェイク先生などに少し通ずるものがあるかもしれません。赤星先生より、刺激的で過激なのに、何故かどの作品も、どこか優しい。特に、『止まり木』は、とっても好きな作品でした(理由はあえて説明しません。とにかくストーリーと絵とが、絶妙なのです!)。このような、性の暴走のような中に、不器用で優しい愛のカタチが見え隠れするのも、BLの醍醐味だと改めて感じさせてくれました。
ちなみに、とても明確なあらすじにある解説の作品は、下記のようになります。
イメクラプレイ好きな塾講師が元教え子とガッコに忍び込んで!? 『変愛』
クズ男が怪我をした天使を陵辱。それが治癒効果に…? 『止まり木』
俺の同級生が敏感すぎてやばい! 童貞同士のキケンな遊び 『俺の同級生が・・・』×3
伝説の舌を持つおしゃぶりのカリスマが廃業の危機! 『メシアの厄日』
ド鬼畜教師の愛が溢れた美し過ぎるSMプレイ! 『教室の歪み』×2
・・・というか、改めて読んでみると、名前が一切出てこないのには驚嘆!
最後に、
「はらださんのまんがが大好きです!」と推薦する、彩景でりこ先生曰く、
「ドスケベで愛があって 一筋縄じゃいかなくて とにかく面白い!!」
これからが楽しみな作家さんです!
「変態」でも「恋愛」でもなく、「変愛」。
こんなタイトルを付けられたら、買わずにはいられません!
表紙絵も魅力的!
大胆な構図の中に、ネクタイ・縛り・鎖骨・学ランの襟元…と、さりげなく私の好きな要素が詰まってて。いわゆる肌色表紙じゃないのに、すごーく肌色な雰囲気を醸し出してるあたりにも、センスを感じます。
表題作ほか7作が収録された短編集。
正直購入時から期待感MAXだったので、これは読んでからガッカリするパターンだな…と思っていたのですが、意外や意外。表題作よりも二話目の「止まり木」で惹き込まれ、読み終わっても満足感しか残りませんでした。
この作家さん初読みなんですが、かなり好きです、このセンス。
絵のタッチはやや少年マンガ風。少女マンガ的な甘さはなく、作品によっては線も粗めで、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、個人的には好きです。人物の目線や表情の変化、しぐさの描写なども細かくて、キャラがそれぞれ個性的に見えます。
でも何より、シュールな男心の描き方に惹き込まれますね。基本はあくまで女性目線なんだけど、限界まで男の感覚を汲み取ってる感じがします。(でも、はらださんは女性なんですよね???)
個人的には、上にも書いた通り、「止まり木」が一番好きでした。
いい年をして親に仕送りしてもらってる、クズで眼付きが悪くてガニ股歩きの男が、羽根を傷めた天使と同居し始める…というファンタジー。
天使(頭のわっかと羽根が付いてる以外はキレイめの青年という感じ)の痛めた羽根は、そばにいる人間の「正の感情」(嬉しい・楽しい・気持ち良い・愛しいなど)によって治癒するらしいのですが、クズで負の感情しか持ち合わせない男は、自分が持ちうる正の感情は性的快感しかないと言い、天使とヤりまくります。
そんな不純な「正(性)の感情」で天使の羽根が治るワケないだろ~がっ!!と普通は思うわけですが、何故かツヤツヤしてくる天使の羽根…
ひょっとしてこの天使スキモノ??
天使が人間と同居してる不条理さだけでも面白いのですが、さりげなく散りばめられた笑いのセンスが完全にツボにハマってしまい、ニヤニヤしながら一気に読破!
この作品、「b-BOY 超キチク エリート凌辱特集」に掲載されていたものだそうで。
でもアンソロのタイトルから想像するようなエロを前面に出した作品ではなく、むしろ少年マンガ的なノリのコメディという印象でした。しかも、クライマックスにはしっかり涙ぐめるようなストーリー性もあって。こういうBLもアリだなと思わせる、新しさと説得力を感じました。
全作品に共通するのは、カッコいいキャラは登場しないということです。
モデルみたいな等身のキャラはいないし、内面もみんなどこかしら歪んでる。でも、そこがすごく人間臭くて惹き込まれるんですよね。
勿論エロいんですけど、エロだけじゃなく、作者の人間観察の眼力にセンスを感じる部分が大きい気がします。
少年マンガが好きな人には、特にお勧めしたい作品集です。
私も、「止まり木」が一番気に入っています。
今でもはらだ先生には、甘さ切なさ成分を、これくらいは配合して欲しいと思っていますが、読み返すうちに痛々しい「教室の歪み」も楽しめるようになってしまいました。
yoshiakiさんの、生々しい迫力レビューを読んだだけで、今は満足しているドロドロSM大作『長恨歌』(「既読の日」最多ポイント賞、おめでとうございます!)を、手にとってみたくなる日もそう遠くないのかもしれません。
ずっと気になりつつできなかったレビューを、昨夜、酔っ払いの気炎を上げて連投したため、yoshiakiさんにコメント頂けてほっと嬉しいしらふの今夜です。
こんにちはyoshiakiさん
コメントありがとうございます。
ただのエロですまない、青年誌っぽいストーリーというか設定がのっかったエロというのでしょうか。
だからすごく読み応えのある1冊になっていましたよね☆
かえって新鮮で、色んな部分が割り切れて愉しむ幅が広い作家さんで作品なのだと思います。
とても注目ですね♪
私の中では山田ユギ先生、井上佐藤先生と同じ立ち位置にいらっしゃるはらだ先生。
両先生とも、初読みでは全く理解できず、しばらく放置していたのに、いつの間にやら全ての本が、何度読み返しても飽きない、至高の神作品になっていました。
今や「神」以外には評価のしようがないと思える、はらだ先生のこの『変愛』も、話題騒然の発売当時、私にはそれほどの傑作とは思えませんでした。
見慣れていない、それまでに無かった、他の人には描けない新しい表現に出会った時、どうやら私はこういう過程を経てその作品を受け入れるようです。
ひたすら甘いもの好きの私に、「好きな子に酷いことして愛情表現」もアリなんだと分からせて下さったはらだ先生。
恐らく私より一回りはお若いだろう先生の、これからの大活躍を心から楽しみにしております。
むぼちさま
むぼちさんの連投はらだシリーズにコメント付けちゃおうと考えてたら「やたもも」にはすでにコメントが!!
最近すっかりむぼちさん流レビューの世界を確立されてますなぁ。
>ひたすら甘いもの好きの私に、「好きな子に酷いことして愛情表現」もアリなんだと分からせて下さったはらだ先生。
なんと、むぼちさんもついにこちらの世界に(・∀・)人(・∀・)
ウレシイ♪ これもはらだ先生のおかげですね。やっぱりはらだ先生は神さまデス(-人-)
遅ればせながらはらださんの世界観にハマった一人です。
いろいろ言いたいことはありますが、この作品、驚くことに名前がほとんど無いですね。
おそらく一冊の本になるのを想定して名前付けてないんでしょうか。
これ名前があるのと無いのとではすごい差がありそうだな、と思いました。
絵本とか絵画に名前やタイトルが無かったりする、そんな感覚に近いような気がします。芸術性が高いのではないでしょうか。
まあ、内容はドエロでしたが(笑)
はらださんの作品は中毒性があります。
もうハマって抜けられそうにありません。
この作品は、天使の羽根が攻めに当たって邪魔になっている描写が特に良いと思いました。
はらだ先生の初コミックスとなる短編集です。
が、クオリティが高すぎる!さすが!
ギャグあり、涙あり、SMムラムラありのとんでもない短編集。
一番最初に入っている「変愛」というお話は、まさかまさかのどんでん返しで、もうこの頃から既にはらだ節は健在だったのだなあと思うくらいストーリーが面白い!のにしっかりエロい!w
わたしは普段、BLのファンタジー系は全く興味ないのですが、
この中の「止まり木」にはつい涙してしまいました。。。
これがつい3年前の本だなんて、、、はらだ先生の進化スピードが速すぎる!