甘えない猫

amaenai neko

甘えない猫
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×29
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
3
得点
55
評価数
19件
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
 
イラスト
 
媒体
小説
出版社
大洋図書
シリーズ
SHYノベルス(シャイノベルス・大洋図書)
発売日
価格
¥860(税抜)  
ISBN
9784813012832

あらすじ

長田和郎は叔父・玄二と二人暮らしをしている。玄二の所有する洋館の一階はカフェになっていて、和郎はそこの雇われ店長だ。ある日、事情があって預かったと玄二が新たな住人を連れてきた。和郎が卒業した大学で孤高の麗人として有名な夏原葵だ。戸惑う和郎に玄二は釘を刺す。葵には手を出すな、と。確かに葵の外見は好みだったが、無愛想で常識外れな態度に和郎はがっかりしていた。そんなとき、いつものように玄二を起こしにいった和郎は玄二と同じベッドに裸で眠る葵を見てしまい――!?

表題作甘えない猫

長田和朗,カフェの雇われ店長
夏原葵,洋館の同居人で大学三年生

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数3

どヘタレ世話焼きお人好し×礼儀知らずな野生児

カフェの雇われ店長 和朗が居候している叔父の家に美形の大学生 葵が引き取られた。

超絶美形だけど口は悪くめちゃくちゃ手が早いんです。
猫というより手負いのトラです。
『ごめんなさい』と『ありがとう』が言えない人は人として最低だと思っている私にとって、この獣じみた非常識さ加減が我慢できず好きになれなかった。
だから132ページでありがとうと言ったときにはびっくりした。
野生動物が芸の一つも覚えた!と。

殴られても蹴られても許して世話してあげちゃうお人好しな和郎の魅力もよくわからなかった。
とてつもなく優しくていい人ではありますが…
とか思いながら読み進めたのですが、このちょっと壊れ気味の王子さまの背景はとても気になりました。
12のときに母親を亡くしたということはそれまではまともに育っただろうに、ここまで壊れた異常性にどんな育ちをしたのか、母の死にも何かあったのか、と。

そんな、並外れたいい人な和朗だからこそ葵の壊れた心を癒し包み込んであげられるんだと思います。
母親の死以来、無気力で死に急いでいた葵だけれど、和朗に出会って孤独の寂しさを知ったり誰かを守続きる強さを持ってちゃんと生きていけるようになれたんだと思いました。

2

傍にいたい。

どこまでの人のいい喫茶店マスターと気まぐれにもほどがある!野良猫のお話。

まず和朗のキャラがすんごくいい。
誠実というか真面目というか。
一見草食なんだけども実はそうでもない男らしさがあり。
優しくてどうも世話をやいてしまうそのお人好し加減がツボでした。

一方葵ですが、警戒心バリバリでフシャーっと威嚇したと思いきや気まぐれにすり寄ってきたり。
感情はまるでなく、コミュ障気味。
過去にあった出来事のせいでどこか壊れてしまった葵は刹那的で、見ていて苦しいくらいでした。

だからこそ、和朗がピッタリだと思いました。
和朗はどんなに難しい奴でも、途中で放り出したりしないおおらかさと優しさがあるから。
葵もそんな和朗の持つ魅力に本能で察知し、不器用ながらも近づいたのかもしれません。

葵に振り回されながら、それでもかまいたおす和朗が素敵。
最後、少しは葵も素直になったようで、なんとも微笑ましい結末です。

好きとはどういうことなのか。
雷鳴でかき消えてしまった葵の本音を、和朗が知る日も近いかもしれません。

2

情の深さを感じます

シリアス気味のラブストーリー、受けになる葵のたった一人の身内だった母親を
亡くしてしまってからの葵の生きているのに全てに無気力で死に急いでいる、
そんな精神的に壊れているような、まるで野生の野良猫以上の行動が悲しく感じます。

母親を事故で亡くし、その車に同乗していたことで大好きな人の体温が奪われていく
瞬間を傍で見ていることしか出来なかった葵、そしてその事故が自分のせいだと思い込み
愛情も優しさも全て壊れてしまったみたいで外見がたおやかで美しいのに中身は刹那的と
かなりギャップありの葵です。

攻めになる和郎は大学卒業後に叔父と共に暮らしながらカフェを営んでいて、
その叔父が葵を引き取ってきて、同居することになります。
もっとも、葵は和郎の大学の後輩になるのですが、孤高の麗人ながら怜悧だと言われる
葵は有名人で和郎も外見が好みだったゆえにもちろんその存在は知っている。
けれど、同居してみれば、その刹那的で壊れた精神状態を見て厄介だと思うが、
和郎は口では文句を言いながらも面倒な相手の世話をするタイプなんです。

始めは叔父との関係を誤解しますが、それも続き直ぐに違うことが解るが、
とらえどころがない気ままな猫のように擦り寄っては手痛い態度で離れる葵に
かなり振り回され気味になるのです。
葵が過去のトラウマを乗り越え、大好きだった母親と同じくらい、それ以上に
大事な存在を見つけた時に壊れた心が再生されるような話です。
壊れておかしくなっているような葵ですが、無意識で大切な存在や場所を守ろうと
行動するのですが、それもかなりデンジャラスで、和郎は気が気でない様子。
タイトルに甘えない猫ってあるけれど、確かに猫っぽいのだけど普通の野良猫って
感じよりもやさぐれ過ぎた豹みたいな雰囲気もありました。
ラストは周りに明かりが差すような穏やかなイメージで素敵でした。

5

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