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表題作花魁道中 天下御免

信之助 遊郭の用心棒
艶路(次郎) 呉服屋の次男だか遊郭に身売り(16)

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  • あとがき

あらすじ

裕福だった家が凋落、姉の代わりに身売りされた次郎。初めて目にする若衆花魁の道中、不貞の輩を鮮やかに成敗する信之介と出会い…。

作品情報

作品名
花魁道中 天下御免
著者
李丘那岐 
イラスト
角田緑 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344830622
3.4

(16)

(1)

萌々

(9)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
52
評価数
16
平均
3.4 / 5
神率
6.3%

レビュー投稿数2

やんちゃで可愛い花魁受け

良くある感じの花魁受けかと思っていましたが、明るい雰囲気のとてもサクサク読めるお話でした。
受けの次郎はとにかく前向きで、顔はとびきり可愛いのになよなよしていなくて、なれない花魁言葉でやりとりしている攻めとの会話もほのぼのしてしまいます。

呉服問屋のお家が傾き始め、好きな剣術ばかりしていられなくなった次郎が花街に自分を売ることになるのですがその時にも堂々と女衒に交渉して自分の値段をつり上げたりするやりとりが面白いです。
花街に入ってからも、新造として下働きする傍ら早朝に好きな剣術のけいこをこっそりしてみたり自分の借金の帳簿をこっそりつけてみたりとホントに斬新でかわいい花魁受けでした。
可愛い顔をしているけど、男であるのに男に抱かれる為の作法をみにつけなければならないという葛藤を抱いている次郎が、ちゃんと男の子していて好感ももてます。

攻めの素性には秘密があるのですが、登場する上様や楼主のキャラも面白く売られてきて悲壮なじめっとした雰囲気もないので安心して読むことができました。


6

痛快時代劇風、男色空想物語

タイトルからしてTHE色物!という感じの、なんちゃって時代劇。

甘やかされて剣術三昧だった裕福な商家の次男坊・次郎は、
家の危機を助ける為に姉の代わりに遊郭に身売りをするが、
顔こそ美しいが、ウブでがさつで大雑把、男花魁へは遠い道……

妓楼の用心棒の信之介と段々惹かれ合う訳だが、
信さんは、何か謎がある風情。
なのだけれど読者には正体バレバレ(笑)
安心の展開という感じですね。

信さんのキャラは王道だけれど、
姉花魁の松葉や常連客の脇坂といった脇役、
そして何よりこれまたなんだか怪しい存在の春さんのキャラがいい味だった。
というより、春さん、主役の信さんを喰っちゃっていませんかぁ?

険しい状況に置かれても、大らかで元気でちゃきちゃきした次郎、
痛快時代劇の雰囲気で、明るく楽しく、BL要素も楽しみつつ一気読み……
全く悲壮感も暗さもなく読める遊郭ものでした。


1

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